2009年05月31日

趣味の原点を振り返る12・TOMIXの衝撃


 1976年の11月頃のことです。
 行きつけの店で最新号のTMSを見つけ、開いてみるとそれまで見た事のない写真が目に飛び込んできました。

 木造の駅舎とホーム一式が組み立て式のセットとなって整然と並ぶ写真。
 砂利が表現されたプラ製の道床の付いたシステマティックな線路一式。
 それまでの武骨なデザインのそれとは明らかに違うしゃれた雰囲気のパワーパック。

 当時の16番の金属道床のシステム線路と簡易式の建物類で成り立っていた組み立て式レイアウトシステムとは明らかに一線を画した模型システムであることが一目でわかる写真でした。

 その記事の見出しには9ミリゲージの新システム「TOMIX」とあります。
 最初は西ドイツのトリックスの誤植かと思いましたが、読みすすめてみると「ナインスケール」のトミーがリリースする新システムであることがわかり二度びっくりしました。

 それまで日本型Nゲージのレイアウト構築システムは16番はもとよりNよりも歴史の浅いメルクリンミニクラブのそれよりはるかに立ち遅れていたものでしたがTMSの記事にあるシステムはその遅れを一気に取り返してお釣りが来るくらいの物として私の眼に映った訳です。

 同時にそれは単なる新シリーズの域を超えて今まですべてを自作に頼るしかなかったがゆえに私のような不器用な年少者にとって手の届かない存在だったレイアウトの夢を一気に身近なものとして引き寄せる衝撃でした。


 その時点では発売時期や価格はすべて未定の段階だったのですが記事を読むだけで当時の私を酔っぱらわせるには十分なものでした。


 実際にリリースされた製品が手に入ったのはそれから約一年後のことでした(発売自体はそれより前だったのですが学生の私にはやや高価なものだったので翌年のクリスマスでないと入手できなかったのです)

 10本の直線線路と駅舎・ホームのセットでしたがその線路上に初めてDD13(ナインスケール時代のTOMY製)が走った時の衝撃。

 畳の上でもジョイント音を響かせながら安定した走りをしてのける様は私にも鉄道模型の新時代が来たことを実感させるに十分でした。

 その後数年間の間にエンドレス・待避線と徐々に線路を拡張しながらレイアウト制作の機運を徐々に高めていきました。その当時に購入した建物類の大半は今も所持しています。とはいえ学生時代に下手なペイントやディテールアップをしたせいもあって見た目は例によって(笑)大惨事ですがこれらも今の私にとっては思い出の品としていつかレイアウトに組み込みたいと考えています。
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2009年05月27日

趣味の原点を振り返る・11・わが記念建造物

 

 私がNゲージを始めた時期は車両メーカーが関水金属・トミー・グリーンマックスの三つしかなかった時期で(開始直後に学研が新幹線で参入しています)線路のシステムも大したラインアップはありませんでした(とはいえ、当時の関水のカタログにはダブルスリップがあった様に記憶していますが)
 建造物に至っては私の田舎でも入手できたのはトミーナインスケールのアメリカ型建造物ばかりで折角入線したキハユニ26に似合うものが殆どなかったというのが現状でした。

 そんな折、客車キットを多数リリースしていたグリーンマックスが日本型建造物キットを発売したというニュースは少なからず私を驚かせたものです。
 何しろ当時の16番製品ですらプラレール一歩手前(と当時は感じていました)のトイライクな金属製建造物しかなかった頃に木造建造物のプラキットが安価に入手できると言うインパクトは大きい物がありました。
 第一弾は信号所と詰所という地味ながら駅風景に欠かせないラインナップだった事もあり模型店に入荷したのを見ると早速飛びつきました。

 早速組み立てたのですが、何しろそれまでプラモデルですら碌に組んだ事の無い学生が作っただけあって仕上がりについては大惨事レベルでした。それでも線路際に置くと何となく風景っぽい感じがして嬉しかったものでした。
 そんな訳でこの2軒、捨てられもせずにそのまま取って置かれました。趣味の中断期間の20年間もそうです。


 21世紀に入って(笑)ようやくレイアウト建設の機運が盛り上がった時、他の建物と共にこれらの詰所も故郷の物置からレイアウトの建設現場に移されました。所が当初のレイアウトは高架駅はあるものの詰所や信号所が配置しずらいセッティングだったため再びお蔵入り。
 昨年機関区風のセクションを組む段階になってようやく安住の地を見つけ出した次第です。
 出来については移設に際してリペイントなども試みましたが、写真の通りの大惨事レベル(笑)です。しかし私にとっては記念建造物としての性格が非常に強いのでモジュール上に鎮座させています。
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2009年05月25日

趣味の原点を振り返る・10・初入線


 私が始めて購入したNゲージの車両はKATO(当時は関水金属)のキハユニ26です。
 この車両はこれまでこのブログでも何度か取り上げてきた車両ですが、購入は昭和50年頃で値段は3000円前後と記憶しています。当時の私の小遣いでは年間に動力車は1・2両しか買う当てが付かず、更にパワーパックに至ってはいつ買えるか分からない感じでした(苦笑)

 当時私の故郷ではNゲージを扱う店が2・3軒位でしたが専門店は殆どなく、この車両を購入した店でも鉄道模型はプラモやミニカー・モデルガン等に混じって隅のほうに陳列されていました。
 そんな中でなけなしの小遣いを握ってモーター付きの車両を買うという行為はある意味清水の舞台から飛び降りる様な覚悟の要るものでした。

 帰宅してからもすぐ走らせるという訳には行かず、翌日に先述した親戚(趣味の原点1参照)へ車両を持ち込み、そこの手作りパワーパック(もちろん16番用)を借りてこれまたどうにか入手したフレキシブル線路にわに口グリップ(!)を接続して線路に載せました。
 そこでこのキハユニ26が線路上を走り出す様を見たときの感動は忘れられません。ここで初めてNゲージを見た親戚も「意外に走るものだなあ」と驚いていた事が思い出されます。

 それから30年以上が経ち、鉄道模型の趣味には紆余曲折(20年の中断期間も含めてですが)ありましたが、このキハユニはずっとそれらを見守り続けつつ今も私のモジュール上に鎮座しています。通電すると最初はがくがくするもののなかなか威勢の良い走りをして見せる辺りはあの当時とそれ程変わりません。
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2009年05月24日

趣味の原点を振り返る・9・レイアウト本の定番


 前に「レイアウトモデリング」の話をしましたが、「モデリング」とくれば他の2冊も忘れる訳にはいきません。

 私がTMSを読み始めたのは鉄道模型を始めてから2・3年位経ってからですが、その頃本誌のレイアウト記事を読んでいるとかなりの割合で「全書」「テクニック」の製作記事を参考にしたといったものが多く(「モデリング」でもあちこちで「全書」が取り上げられていました)そんな記事を読むにつれてどうしてもこの2冊を読みたい欲求にとらわれる様になりました。

 結局改めて取り寄せる羽目になったのですが、当時ですら学生の身分では値段が高かった事と取り寄せに時間が掛かった記憶があります。それだけに大きな期待を持って到着を心待ちにしていたのが懐かしく感じられます。

 到着した2冊は正に期待に違わぬものでした。
 製作技法やプランニングなどは初版から十数年を経ているだけにラフな印象もありましたが(「テクニック」のNゲージレイアウトの製作などはその後の製品の充実度を考えると尤もギャップが激しかった記事のひとつと思います)掲載されていたレイアウトの一つ一つが作り手の楽しんでいる様が手に取るように感じられました。

 どんなジャンルでもそうですが、後になって製品や作品の質が向上しレベルが均質化するにつれて素朴な意味での楽しさがスポイルされる傾向が出てくるものですが、ジャンルが発展期にあるものは技量こそ劣れども独特な勢いが感じられて時代を超えた魅力を発するものだと思います。この2冊から感じた事が正にそれでした。

 以来実際の製作にかかるまでは大分時間を食いましたが(笑)その間レイアウトプランだけはああでもないこうでもないと随分と検討させていただきました。
 その際に全書やテクニックのレイアウトが常に頭のどこかにあるようになったのは結構大きな影響だったと思います。
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2009年05月22日

趣味の原点を振り返る・8・鉄道ミステリの泥沼



 今回取り上げる本はこれまでとは少し毛色が違います。

 私が鉄道模型に本格的にはまり始めた昭和50年頃は鉄道関係でもうひとつ、後に続くムーブメントが勃興した時期でもありました。

 それは「鉄道ミステリ」という探偵・推理小説のジャンルの拡大です。後に西村京太郎をはじめ様々な鉄道ミステリが書店を賑わせる様になりますがその嚆矢ともいうべき短編集がこの時期に発売されています。
 光文社カッパノベルズ刊・鮎川哲也編・「下りはつかり」に始まる一連の鉄道ミステリ短編集です。
 (光文社文庫から4冊・徳間文庫から6冊、以後も他社から2冊出ています)
 この本は実は元々推理小説好きな私の親が新刊で買っていたものでしたが、当時小学生だった私もその内容にはまり込んでしまい、以降のアンソロジーを全て揃えてしまう羽目になりました。

 このシリーズは基本的には鉄道を題材にした古今のミステリを集めたものですが、必ずしも推理小説に限定されず、SF・ファンタジー・怪談の類(中には芥川龍之介の「西郷隆盛」まである)間でも包括したジャンルの幅の広いシリーズで何度読み返しても飽きない深さと広がりを持っています。
 このシリーズからも私のレイアウト造りに間接的ながら影響を与えています。

 これらの小説を読んで感じたのはレイアウトのシーンのモチーフを小説から取る、あるいはレイアウト自体が「物語の舞台となりうるものとする」ことが出来るのではないかと言う発想です。

 個人的にこれらの小説中でレイアウト的なイメージを膨らませているシーンがいくつかあります。
 例えば丘見丈二郎の「汽車を招く少女」、森村誠一の「剥がされた仮面」、関司郎の「電気機関車殺人事件」 そして加納一郎の「最終列車」などは鉄道の出る風景や場面のモチーフがヴィジュアルとして頭の中にイメージしやすいものでした。
 流石にそれらをそのままレイアウトか出来るはずもないのですが、中にはいつかはこれをレイアウトでのシーンに再現したいと思うものもあります。

 それは良いとして、これ以後鉄道(トラベル)ミステリが続々と刊行される時代がこようとは予想していませんでした。
 今では余りに多すぎて読みきれない泥沼状態に感じられます。これも贅沢な悩みでしょうか。

 余談ですが、これらのアンソロジーに掲載されていた小説の一部は青空文庫でも閲覧できます。
(大阪圭吉、海野十三、甲賀三郎作品など)又、青空文庫ではミステリ以外の鉄道小説も古典的な作品はいくつか収録されているので結構あなどれません。
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2009年05月21日

今月のジャンク車・まさかのロイヤルエンジン


 最近やや沈み気味の気分を晴らすためにしばらくぶりで覗いた中古ショップ。
 例によって(笑)ジャンク品のコーナーから見ていったらいきなり目に入ったのがこれでした。

 KATOのEF58 61と一号お召し列車編成が袋詰めで格安価格(一両辺り3桁価格でした)。何やら畏れ多い気もします。
 よく見るとEF58はパンタが片方欠損。お召し列車もTVアンテナが欠損していました。とはいえこれならASSYパーツで対処可能と考え購入しました。
 後で行きつけのショップでASSYを入手しましたがTVアンテナは手に入ったもののKATOのパンタはなし。急遽TOMIXのEF58用を手当てしてどうにか復活させました。

 最近の当レイアウトはOE88を初めサロンカーなにわやタンゴエクスプローラー等スペシャルトレインづいていたのですが今回の編成は正にその極めつけと言えます。
 近いうちにOE88と2ショット走行でもさせようか等と考えています。

 それにしてもこんな事があるから中古ショップは面白いですね。久しぶりで気分が少し晴れました。
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2009年05月19日

趣味の原点を振り返る・7・陸蒸気〜とその子供たち

 

 子供の頃から対象を俯瞰で捉える事の出来る本として図鑑の類は好きな性質でした。特に乗り物系の図鑑を見ると子供心にときめいたものです。

 鉄道模型の趣味を始める前の時期に私の絵本代わりとなっていたのは「学研の図鑑」の「機関車・電車」でした。
(今出ている図鑑では鉄道と自動車が一纏めになっていてボリュームに欠けます。何しろ機関車が1ページしかない位ですから)

 この図鑑の素晴らしいと感じた所は各形式について正面像と側面像がカラーでずらりと並べられていた事でした。今観ると少し絵柄にラフな所も感じますがそれでも当時は(今でも)結構楽しめたものです。当時は鉄道だけを取り上げた図鑑が他に殆どなかった事もあってそのインパクトは絶大でした(「飛行機・ロケット」「自動車・船」というのもありました。他社の図鑑が「交通の図鑑」で一くくりにしていたのに比べるとボリュームの差は圧倒的でした)

 そして、鉄道模型を始めてすぐ位のタイミング、前出の「レイアウトモデリング」の次くらいに買ったのがTMSの別冊「陸蒸気からひかりまで」でした。
 この本については初めてNゲージを購入した模型店にTMSのバックナンバーと共に置かれていたので購入前に手にとって見ることが出来ました。
 ページをめくると色こそ付いていないものの精密な車両の側面図が「列車の姿」で綺麗に描かれていて私の脳髄を爆発させました(笑)


 一号機関車から0系新幹線までの国鉄型の車両を時代ごとに俯瞰できるパノラマ性も素晴らしかったです。
 学研の図鑑では単体の車両の配置ばかりだったのに対し、「列車」としての編成の楽しさが紙面に横溢していた辺り、図鑑としての実用性よりも「大人の絵本(当時の広告にもあった言葉です)」としての楽しさが感じられました。
 そんなところにも惹かれた私は結局なけなしの小遣いをはたいて購入し、以来宝物のひとつとして現在まで折に触れ見返している本のひとつです。

 それから20年以上が過ぎ、レイアウトを作り始めた頃に近所のブックオフで見つけたのがRMMの別冊「列車紳士録」です。
 序文を「陸蒸気〜」の著者の一人である片野正巳氏が書いていただけあって本の体裁や構成などは正に「帰ってきた陸蒸気〜」を思わせる本でした。
 しかもこちらはカラー版です。描かれている列車たちは一部時代がバッティングしているものの大半は「陸蒸気〜」以降の時代のものが多く続編と捉えても違和感の無いものでした。こちらもイラストは編成単位で描かれカラーゆえの華やかさが加わった「大人の絵本」と言えそうです。

 思えば最初に触れた学研の図鑑も発行時期は「陸蒸気〜」(初版昭和40年)より後(昭和49年頃)ですからこれもある意味「陸蒸気〜」の子供の一人かもしれません。

 それにしても時代が違ってもこの種の「絵本」が好きな辺り私の精神年齢も成長が無いようです(苦笑)
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2009年05月18日

趣味の原点を振り返る・6・その頃の「教科書」

 今回はカラーブックスの「鉄道模型」です。
 
 今は本屋で見かけませんがかつて保育社から「カラーブックス」と言う文庫が出ていた事がありました。
 様々なジャンルの趣味や紀行をカラー写真で紹介する文庫と言うコンセプトのシリーズで当時は本の題材として取り上げられる事の少なかったジャンルの趣味の入門書も数多くラインナップされていました。
 鉄道関係のラインナップも結構充実していましたが、昭和52年頃にこのシリーズでも「鉄道模型」と言うのがリリースされた事があります。
 私がそれまで手にしていた鉄道模型の本で完全な新刊として入手できた最初の本がこれでした。
 これまでに取り上げられてきた書籍はいずれも発行から日が経過している事が多く、当時のNゲージの様に急速に変化していたジャンルについてはタイムラグの大きさを感じていたのですが流石にこの本については当時の最新のスペックで語られていました。
 何よりも当時子供だった私にも理解しやすい文章だったのは有難いポイントでもありました。

 今読み返しても驚くのは16番やNはもとよりライブスチームやコレクションとしての鉄道模型、メーカーによって異なるポイント通電方式について文庫本サイズ(しかも決して厚いとはいえない)の中で実に要領よく纏められている事です。


 この頃は本書も含めて他にも何冊か入門書が出ていますが今でも記憶に残るものは殆どなかったように思います。
 この本については新刊として出たときに1冊(大分ぼろぼろになりましたが)大分後になってブックオフの100円コーナーにあった1冊と都合2冊持っていますが、実際保存用の一冊があっても良い本と思いました。

 流石に内容的には今も通用する部分は少ないのですが、鉄道模型全体を俯瞰した入門書としては構成や見せ方の点で未だにこれを越えるものは出ていない気がします。

 余談ですが、カラーブックスは今でも古本屋などでお目にかかる事がありますが、鉄道以外のジャンルでもレイアウト造りの参考になるような物(例えば「雲の表情」「日本の民家」など)があって意外と重宝するシリーズと思います。
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2009年05月17日

趣味の原点を振り返る・5・大昔のNゲージの本

 
 レイアウトモデリングの入手とほぼ同時期(昭和50年頃)に入手していた本に科学教材社の「Nゲージ」があります。

 当時Nゲージのみを扱った書籍は他になかった事もあり実用的な教科書を期待して購入したものでした。当時の田舎では書店の店頭にこの種の本が出ていることは先ず無かったので当然取り寄せでしたがネット通販も無かった当時注文から到着までは一月近く掛かった記憶があります。
 それだけ待たされた本でしたので到着時には大変な期待を持ってページをめくったものです。


 驚いたのは全編の8割方が車両の自作記事だった事でした。当時製品化されていなかった181系や165系(型紙利用のペーパーキットでした)は良いとして、発行時期(昭和47年初版です)の関係からか既に製品化されていたキハ82系、10系客車、果てはこの当時KATOの製品を入手していたキハユニ26の製作記事まで掲載されていたものですから当時の私は少なからず失望したものでした。
 一部にはKATOのC62を北海道仕様のC622に改造するものや付属の型紙でクモユニ74を作るものまであって楽しめたのですが、レイアウトの製作記事を期待していた身には肩透かしを食った感じもしたものです。

 それでもレイアウトの製作記事は最後の方に掲載されていて内容的にはきちんとした製作法になっていたのが救いでした。

 以上は小学生だった私の購入当時の正直な感想です。


 この本も最近見返す機会が出てきたのですが、当時の動力車の詳細な分解・構造分析の記事があったりメーカーごとに微妙に違う線路の寸法差の一覧(Nゲージと言っても完全に9ミリ幅と言うわけではなくメーカーによってごく僅かな差がある)があったりとむしろ今になってその凄さが伝わってくる感じがしました。
 パワーパックの自作記事やレイアウトの製作は今のように様々なパーツが揃っていない時期にあり物の素材を使って実感的なレイアウトを作るプロセスが素晴らしいと思います。

 こんな風に入手当時と今とでこんなに印象が違う本も面白いものです。最初は役に立たないかと思われていたものでも後になればどう役立つか分からないものですね(笑)
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2009年05月16日

趣味の原点を振り返る・4・交通博物館とレイアウトモデリング

 
 鉄道模型自体にはかなり早くから馴染みはあったのですが、それでいて当時唯一の専門誌だったTMSに手を出すのはかなり後のことでした。
 理由としては「模型と工作」別冊で「高級趣味誌」と書かれていたので子供心に敷居の高さを感じた事もあったのですが、それ以上に田舎だった私の故郷ではTMS自体が地元の書店に並ばなかった事と言うのが大きかったのです。

 当然TMSの別冊の存在も殆ど知りませんでした。

 そんな折家族と共に東京へ出かける機会があってその際に当時は秋葉原だった「交通博物館」を見学する機会を得ました。
 昭和50年頃の事です。
 当時鉄道模型の「レイアウト」自体に触れる機会が殆どなかった私にとってはここのレイアウトが実質的な初体験(と言っても見ているだけですが)となりました。
 広大なスペースとそこを縦横に走り回る列車の数々、更に照明効果によって一日の流れを表現する様は正に「小宇宙」の魅力を持って私を酔わせたものでした。

 そんなイメージに酔ったまま帰りがけに館内の売店に立ち寄ったのですがそこの書籍コーナーにあったのがこの「レイアウトモデリング」でした。

 その時は内容も良く分からずに買ってもらいました。
 これも良く覚えているのですが、帰宅の当日はダイヤの乱れもあって列車に乗るのに3時間待たされ乗った後も食堂車は営業休止、車内販売も殆どなく途中の駅では売店も営業終了していた悪夢のような夜汽車旅だったのですがその車内で買ったばかりの本書をひたすら読みふけり交通博物館のレイアウトとは全く異質の驚きに打たれました。
 それまでレイアウトと言えば引き回された線路に駅を中心とした鉄道施設が付いているイメージが大きかったのですがここで取り上げられていたレイアウトにはそれだけではなく線路の沿線風景、それも一般の農家だったり観光地の城だったりするのですが、それらが列車の走る線路と良くマッチしてとても生き生きしているのが分かったからです。
 帰宅後しばらくはこの本に酔っ払い自分なりのレイアウトプランを落書きする日々が続きました。
 曲がりなりにもレイアウトを作り出すには30年近く掛かったのですが(習作はこの数年後にひとつ試しています)…

 この本は今読み返しても非常に面白く、特に摂津鉄道や八里九里観光鉄道、初代の雲竜寺鉄道には強くリスペクトされました。一方で私鉄駅のシーナリィセクションなどもコンセプトは後の私のレイアウト製作に影響を与えています。
 今では新刊として店頭で見ることが出来なくなっている本ですが本書を持っている他の方も触れていますが、今再販しても読み物としても充分に楽しめる内容ではないかと思います。

 そんな訳で私の中では「レイアウトモデリング」と「交通博物館」はつながってイメージされています。
posted by 光山市交通局 at 21:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 趣味の原点をふり返る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする