2019年04月09日

モデラーとコレクターに思うこと2・コレクターズアイテムの陥穽

 コレクションアイテム化の持ちうる問題点。
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 これは先日リリースされたカーコレがそれを考えるきっかけになってはいます。
 実は今回リリースの基本セットO1,2はリリースと同時に殆ど瞬殺に近い消えっぷりでして、後から買おうと思っても買えない状態です。
 一方でどちらかと言うとマイナーだったり不人気だったりしたアイテムの方はかなり長期にわたって店頭の場所塞ぎになっているケースもあり、人気と不人気の差がかなり大きいと感じています。
 
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 前にも書いた通り今回のラインナップは現代の風景を表現する上で不可欠な車種ばかりなうえに、車自体もあらゆる場面に適応できる懐の広さのある傑作アイテム(まだ出たばかりなのにw)と思っています。
 ですからあっという間に無くなるのも当然ですし、リリースされた事自体は嬉しい事です。
 ただ、レイアウト派の立場から言えばこういう普通の車こそ「いつでもどこでも手軽に手に入る事」が必須条件ですし、そうあって欲しいとも思えます。

 そして根本的な疑問として、これほど売れているアイテムなのに「では実際にレイアウトの上でこれを使っている人間はどれだけいるのだろうか?」とも思えます。
 商品名に「コレクション」と謳っている以上勿論、コレクターユースが多いのは仕方がないのですが古本の様に「保存用、布教用、自分用」と分ける様な集め方が向いているとは思えませんし最近では「転売用」に数を集める方向性も強い気もします。
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 コレクター用に製品化されるアイテムと言うのは宿命的に「レアアイテム化」と「オーバークオリティ化」「マニア受けの先鋭化」のどれか、あるいはその全ての要素を持っている物でその結果として「ビギナーには敷居の高い高価格化」につながりやすくなっていると思います。

 現に今回のを含めたカーコレは初期の物やかつて他メーカーから出ていたNスケールのミニカーに比べると信じられないほどのハイクオリティです。
 が、実際問題としてそのクオリティや特殊な仕様の混じったリリースを見ていると、余計なお世話と言うか「何もそこまでしなくても」と感じる事もあります。
 そして、それゆえに成立しているあのお値段(何しろミニカー4台がブラインドパッケージの鉄コレの電車の2両分ですから)を考えるとカーコレに関する限りはコレクターズアイテムの側面の方が強い気がします。


 今更この現状が変えられるとは思いませんが、ただそれらの結果として転売屋の跋扈と言う側面のほかにも「コレクターによる死蔵化」「飽きられたり、コレクター自身が死んだ時の急速な散逸化」といった側面が確かにあり、それらがいきすぎると結果的にそのジャンル自体が衰退してしまう例はこれまでにもいくつかあった事は心の隅にでも置いておかなければなりません。

 趣味の商品の難しい所は作る方も使う方も「これ位で良いだろう」という筆の措き方がわからないまま、急速に先鋭的な方向に突っ走ってしまう点にあります。
 その結果が高価格化とかマニアック化につながり、それがビギナー予備軍としてもっと大切にされなければならないはずの一般層との乖離を広げ、最後の段階としてマニアの高齢化による急速な衰退を招く要因ともなっている気がするのです。

 (奇跡的にプラレールだけは「玩具であるが故に」世代交代が早い為にそうした罠から逃れている印象すらあります)

 この項続く

posted by 光山市交通局 at 06:00| 岩手 ☁| Comment(2) | 思いつくままに・考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする