オハ47の思い出

 今回はゆく夏を惜しんで思い出話です。

 子供の頃から学生時代にかけて、お盆の墓参りへの交通手段は旅客列車でした。
 高速道路開通前は盆の列車の混雑は今の比ではなく通路に立つのは当たり前、それどころかデッキにまで立錐の余地がない位客が詰まっていました。

 で、旧客ですから当然冷房もなし。窓を半開~全開にしてもなかなか涼しくはなりません。
 デッキではドアを開けっ放しにして「空気の強制循環」というのも普通の光景でした。当然デッキにも人がいっぱいなのですが不思議と怖い感じはなく、上から下まで解放されたドアの空間から入ってくる風を全身で受ける気分は悪くはありませんでした。線路わきのよく伸びた雑草の草いきれが風に変わって吹き込んでくるあの感覚は私にとってまさに「お盆の風物詩」みたいなものでした。

 そんな旧客、私の記憶では昭和50年代の後半位までは残っていたと記憶しています。故郷の普通列車はこのあと50系に、更に電車へと変わってゆきます(電車化などは21世紀もかなり近くなってからでした)
 当時の主役はオハ47。これにスハフ61辺りが組み合わされるのが定番でした。
 ずっと後にKATOやGMが旧客をいろいろリリースしましたが、オハ47だけはリリースが後回しになっていた記憶があります(同じ事はキハ52についても言えました)

 趣味を再開してしばらくした頃中古ショップでKATOのオハ47を見つけた時は「こんなのもNの完成品で拝めるようになったか」と感慨深かったですね。
 最盛期にはスハ43系の中でも相当な大所帯だったのですがこの形式、スハ43の台車違いなので気にしなければ運転する分には別にスハ43でも構わなかったし台車のコンバートでもなんとかなったはずなのですがやはり完成品で出ているというのは一種感動でした。

 その後も中古ショップで目に付けばオハ47ばかり揃えていた時期がありました。実は今月の帰省のときも1両増やしています。
 そんな訳で今ではオハ47は当レイアウトの旧客の中では結構な勢力を保っています。

 今思えばあの頃の夏ももう還らないのですね(しみじみ)

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