レイアウトと「建築模型」


 今回はレイアウト作りに間接的に影響を与えている本の話です。

 グラフィック社の「建築模型」

 実は高校生くらいの時に「将来都市型のレイアウトを作る時に必ず参考になるに違いない」という遠大な理想(笑)のもとに購入した本です。

 いや、実際あの頃でも高い本でした。それに当時の私は妙なところで真面目だったと(恥)

 しかもこれを買ったすぐ後位に鉄道模型の趣味自体が中断してしまい、以来物置の肥やしとなっていたいわくつきの本でもあります。

 建築事務所等がプレゼン用に作る模型の製作法なのでスケールや製作技法等は鉄道模型のそれとは異なる部分も多いです。大体「スタイロフォームの塊を家の形にカットして書割の窓やドアを貼り付ける」等と言う技法はTMSやRMMODELSでもお目に掛かった事はありません(笑)
 そもそも80年代初頭の時点ではスタイロフォーム自体がレイアウトの素材として認知されていたかどうか(当時の私は見つけられませんでした。あの当時の田舎では日曜大工センターなど殆どありませんでしたし)

 ですが最近これを読み返してみると建築模型の製作技法や撮影法で大いに学ぶ所の多い本である事に気付かされます。
 加えて作例のモデルのきれいなこと。中には検討用のラフなモデルもあるにはあるのですが模型本来の目的に沿った使い方をされている上に細部の粗が気にならないくらいに造形の力強さが感じられて好感を持てるものばかりです(教科書ですからそういう素材なのは当然ですが)

 今ではなかなか入手困難な本のようですので買っておいてよかったと今更ながら思います。

 後はこれを参考にオリジナルの建物をきっちりと作れればこのブログもうまく収まるのですが(汗)
 ただ、模型の性質上ウェザリングやエージングの概念は殆どないのでここの作例を引き写せば良いレイアウトが出来るという訳ではないとも思えます。
 最近の一部市販モデルやキットなどに観られる様な「かっちりしすぎて人間味を感じない」方向性でも困りますし。

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