「N(エヌ)」に思うこと

先日古本で入手した「N」の「Nゲージ進化論」
製品の進化・改良の過程を車体造形、ディテーリング、動力ユニット、照明などのあらゆるジャンルから俯瞰して見せた好企画と思います。
昔を知る身からすると懐かしく、また参考になるところも多いですね。
本書が出たのは昨年秋頃のようですがなぜその時に気付かなかったのかと(一応毎号ぱらぱら見はしていたはずなのに)
Nは創刊号を古本屋で購入しているのですが現在の最新号を見ても余り印象が変わりません。
それは一言で言って「万年入門書」である事。
そんなイメージを持っている「N」ですが、こうした雑誌で無いとできない企画と思います。
どんなジャンルでもそうなのですが、趣味の雑誌というのは最初は良くても読者の高年齢化や雑誌の長期化に伴って内容のマニアック化・高尚化(笑)が進行し、それに連れてビギナーには敷居の高い内容になり結果的には入門者数の減少、趣味それ自体の衰退・消滅へ至ってしまうケースが増えている気がします。
こうした例はオーディオやバイク、スポーツカーなどとジャンルに暇がありません。
この雑誌の読者欄を見ると明らかに小学生・中学生辺りが書いたと思しきイラストや投書が多いのですが先行他誌のどれよりも読者欄のボリュームが多くまずここに心強さを感じます。
又、これも他誌では常識以前のものとされて取り上げられる事の少ない初歩的な知識の啓蒙にも力が入っておりわかりやすい工作記事と併せ非常に好感が持てます。
こういうのは年少者に限らず「出もどり組」にとっても有難いポイントであるはずですし。
16番の場合昔はTMSでも入門工作を扱っていましたし、「模型と工作」「模型とラジオ」「子供の科学」などのビギナー・年少者向けの鉄道模型工作記事を扱う受け皿が存在していました。
それがいつしか、ビギナー置いてけぼりに近い状態に徐々に入り込んでいる感じがします。
最近の玩具のヒット作としてダンボール戦機のLBX、ビーダマンやベイブレードなどに見られるように子供が手を動かして自分なりの工作に手を出そうとする意欲はまだ失われていません。
ただ、「大人の趣味」を標榜しながら大人たちが自分の殻に閉じこもってビギナーに手を差し伸べなかった事、ビギナーをより伸ばす方向へ導けなかった事が鉄道模型工作の衰退につながる一因となっている事は間違いないと思います。
その意味でもこの雑誌の存在は心強さを感じてはいます。こういうのがないと鉄道模型は続きません。
先日、当ブログの訪問者数が33万を超えました。
最近は工作関連の記事が少なくなりつつある(まとまった時間が作りにくいので)のですが今後徐々に増やす積もりです。
今後もよろしくお願いします。

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