「特撮博物館」に思うこと・4・ミニチュアと3D

 特撮博物館とレイアウトのはなし。4回目です。


 先日の「特撮博物館」の見学では手持ちのカムコーダで3Dの動画撮影も試していました。。
 実は前回の考察は一部これを踏まえて思いついた話でした。

 以前、Nゲージの運転会で3D撮影を試した際に絞りが深くなる事や意外にマクロに強い事を把握していたのでよりラージスケールなミニチュアでは3Dの効果が高いのではないかと思っていました。
 そこで今回の観覧でも3Dカムを持ち込んだのですがセットの風景が二種類しかないのでトータルで5分程度の短いものですがそれでも効果を確認するには十分な動画が撮れました。

 結論から言うと「強遠近法を使ったミニチュアでは3Dの効果は最大限に発揮される」という事です。
 逆にこのセットでは遠景のビル街がそれに相当するのですが「アトランダムに漫然と並べられた建物の羅列」では3Dの効果は減殺される」という事でもあります。

 一番3D効果を感じたのは上の構図です。
 室内から窓を通して遠方の町並みを眺めると言うシチュエーションでは3Dの効果を高める条件が全て揃っているため、ぞっとするほどのリアリティが出ます。
 面白いのはカメラを移動しながらセットの横に回りこむとあっさりと3D効果が激減することで、ミニチュアの配置や比率の計算が重要であることを痛感します。

 これらの画でも3D効果は非常に高く感じられました。
 これで中景(例えば交差点)に「画面を横切る」車の動くミニチュアでもあればとんでもないリアルさとなったのではないでしょうか。
 これなどは十分にレイアウトでも応用可能と思います。

 あと、これも以前触れましたが一定の範囲でカメラを真上に持っていく形で視点を上げても十分にリアリティと立体感を保てるのも発見でした。

 実際特撮のミニチュアをカメラやビデオに収めるだけでも得がたい体験なのにそれを3Dで出来た事は大きな収穫だったと思います。
 この他強遠近法でのミニチュア配置のノウハウなどでも参考になる事実が次々に発見されました。



 改めてここで得られたことをレイアウトにフィードバックさせたいと思います。

 先日当ブログの訪問者数が39万を突破していました。最近ヘンに見える(汗)内容が増えている気がしますがよろしくお願いします。

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この記事へのコメント

2012年09月17日 21:25
いえいえ、変な記事なんてありません、ごく自然体な記事がとてもためになります。

この様な遠近法を用いたセットでは確かに3Dの本領が発揮されるでしょうね。
もともと遠近法も3Dも人間の目の錯覚を利用したものですからね。
2012年09月18日 23:38
>hidakamiさん

 ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

 映像としてミニチュアを見る場合「実際のミニチュアの大きさを類推しにくい」と言う問題があると思います。
 「実物に見せる」上ではこれは重要な事ですが「映像ではちゃちに見えたのに実物を見ると意外に大きくて迫力に圧倒された」という実例を今回いくつか見させられましたのでこういう事を考えた次第です。

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