「エーダイナイン」のカタログに思うこと

 先日古本で昔のカタログが大量に手に入りました。70年代末~80年代初頭の今となっては何ともマニアックな組み合わせ(笑)に燃えます。

 先ほどまでざっと目を通していたのですが、まあ「目から鱗」といいますか「素朴に楽しい」といいますか。
 何か「このところ忘れていた何か」を再確認したような気分です。


 今回はそれらについていくつか触れたいと思います。


 先ずは「エーダイ」から。
 ご存知の向きもある様にこのブランドは70年代末に彗星の様に登場したものの親メーカーの倒産ののち学研に吸収、しばらくは「GAKKEN-N」として存続した物の80年代半ばにはそれも消滅するという経緯を持ったメーカーです。
 当時は買わなかった(買えなかった)のにこの趣味を再開して以来、なぜかここの中古に当たる機会が二三度ありまして当レイアウトでもキハ58系やED75なんかが在籍しています。

 そこの恐らく最初で最後のカタログと思われるのがこの一冊です。

 ラインナップはEF65、14系15形客車、DD54とキハ58系。ED75は予告イラストのみ(なのにセットでは写真が載っています)後にGAKKEN-Nでは目玉となるキハ55系・EF60なんかは影も形もありません。
 このカタログにある全車両を合わせても10車形あるかないかというラインナップです。

 それなのにカタログの厚みは当時のTOMIXに匹敵する部厚さで紙質も中々良く、このブランドに掛けるエーダイの意気込みはストレートに伝わってきます。

 それを端的に象徴するのがデモ用のレイアウト。
 レールシステムがやっとこさ揃った状況でもちろん自社製のストラクチャーやアクセサリ等もなく(大体にして肝心のパワーパックが予告のイラストのみ)他社のパーツで代用しています。
 ですが、それにも拘らずここまで力の入った作りのレイアウトは中々見掛けません。
 線路配置こそ十人並みですが、道路橋や坂道のある台地を組み合わせたなかなか野心的な構成です。
 KATOやTOMIX、GMの様な手慣れた感じがなく未消化の所もあるのですがそれでも後発メーカーらしい勢いを強く感じます。

 余談ですがここのレールシステムは早い段階からアダプターレールを介してTOMIXと相互接続ができる構造です。
 それでいてエーダイ独自の規格ではTOMIXと微妙に異なる径を採用(恐らくNのメーカーで初めて複々線が組めるシステムと思います)しておりポイントの径も違うので上手く使えばTOMIXとの混用でトラックプランのバリエーションを拡大できるというメリットがありました。

 今でも時々ここのレールセットの中古が並ぶ時がありますがそういう意味でのメリットはあるかもしれません(アダプタがあれば…ですが)

 当時のKATOやTOMIXに比べてどうしても貧弱なラインナップでありながら読んでみて十二分に楽しませてもらいました。
 してみるとエーダイの消滅はとても惜しい気がしてなりません。もしブランドが継続していれば今のマイクロみたいに充実したラインナップになった可能性もあったと思えます。

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この記事へのコメント

2012年09月25日 21:04
こんばんは。
永大ナインの製品も懐かしいですよね。
私も14系15形とキハ58を数両所持してましたよ。
高くて結局,編成に辿り着けなかったですが(笑)。

永大製品って車輪が凄く転がりが悪かった様な
記憶があるんですが私のが不良だったんでしょうかね?

大阪では今は中古も,なかなか出ませんね。
2012年09月25日 21:20
>YANチョさん

 14系は持っていませんがキハ28については転がりはたしかにKATO辺りよりも渋かったですね。

 と言うのもライト用の集電シューが直接車軸にかかる構造だったのでそれも抵抗になっていたのだと思います。

 エーダイの中古ですが関東や甲信越では問屋流れだったのか数年前にあちこちの中古屋でレールセットとキハ40系ばかりを見かけた時期があります。

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