出勤前のレイアウト運転に思うこと
10月に入り気候の面では大分しのぎやすくなっているのですが今度は行事が重なる等の多忙で工作の類に手がつけられない状態です。
これはこれでストレスの種なのですが少し忙しいくらいがちょうどいい気もするのでこれも善し悪しでしょう。
そんな折でもできる様な趣味活動と言うと出勤前の数分とか就寝前の数分だけ使ってもできるレイアウトの運転と言う事になります。
実際、こういう目的の為に作ったレイアウトでもあるのである意味正しい使い方ではあるのですが。
朝、出勤前にパワーパックを握って運転するのは先日入線の105系とか伊賀鉄の860とかだったりします。
よりにもよって通勤時間帯に通勤電車の運転を楽しむとはと我ながら呆れますがこのレイアウトのある家の周囲は田舎を画に書いた様な田園地帯ですので「日常の中の異空間」という趣味の本質は突いているのではないかと(笑)
恐らくこういう使い方をしている方は他にもいると思いますが、都会のユーザーの場合は田舎のレイアウトでキハ52の単行を楽しんでいるのかもしれませんし、山の中のユーザーなら臨海線でドッグサイダーを走らせているのではないかと思います。
そういえば寺田寅彦の随筆の中で
「いったいに心のさびしい暗い人間は、人を恐れながら人を恋しがり、光を恐れながら光を慕う虫に似ている。自分の知った範囲内でも、人からは仙人せんにんのように思われる学者で思いがけない銀座の漫歩を楽しむ人が少なくないらしい。考えてみるとこのほうがあたりまえのような気がする。日常人事の交渉にくたびれ果てた人は、暇があったら、むしろ一刻でも人寰じんかんを離れて、アルプスの尾根でも縦走するか、それとも山の湯に浸って少時の閑寂を味わいたくなるのが自然であろう。心がにぎやかでいっぱいに充実している人には、せせこましくごみごみとした人いきれの銀座を歩くほどばからしくも不愉快なことはなく、広大な山川の風景を前に腹いっぱいの深呼吸をして自由に手足を伸ばしたくなるのがあたりまえである。F屋喫茶店きっさてんにいた文学青年給仕のM君はよく、銀座なんか歩く人の気が知れないと言っていたが、考えてみれば誠にもっとも至極なことである(「銀座アルプス」より)」
というのがあったのを思い出します。
せわしない生活の中での5分間の別天地と言うレイアウトの愉しみはやはり貴重であります。
光山鉄道管理局
HPです。
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