鉄道模型用のビルに思うこと

 今回は「鉄道模型用のビル」のはなしから
 田舎者が都会の風景をモチーフにレイアウトを作ったりするので必然的にビルが多くなりますが、最近少し町並みの構成に物足りなさを感じる事があります。

 その理由を考えてみたのですが、ひとつには建物そのものの形状が関係しているのではないかと思いました。
 GMにしろTOMIX,ジオコレにしろ鉄道模型用のビルは単体ですと決まって「箱が一個ぽつんと置かれている」と言う雰囲気のものが多いのが少し残念に思います。
 レイアウトに配置する以上はある程度スペース効率を考えたい(並べやすい)形状になるのも仕方ないのですが海外のストラクチャーキットでは近代型とはいえ形状や作りこみに凝ったものが多いだけに不満を感じる部分ではあります。

 電気街の製作の折は少しでもどうにかしようと他のキットからのパーツで非常階段を加えたり変形地用のビルをスクラッチしたりして変化を付ける様に心掛けましたがそれとて限界はあります。
 建築関係の書籍などを見るとビル刑の建造物はある意味建築デザイナーの腕の見せ所のようなところがあり、限られた条件の下でどう最大の効率を求めるか、その上で「デザイナーの個性をどう振るうか」という点である程度規格化ができる住宅や店舗とは異なる特徴があると思います。

 ちょっと繁華街に行くとそこに並ぶビルはけばけばしいものやうるさいデザインのものも多いのですが階段部をあえてビルの前面に持ってきて個性を出そうとしたケースやテラスやバルコニーのデザインで差別化を図ったものなど千差万別です。
 それらは単に壁面をちょっと変えたと言うレベルでなしにビルそのものの構造や壁面配置をいじってまでして個性を出している事が見て取れます。

 それらのビルが個性を競いながら立ち並ぶのですから既製品だけでは表現できない活気が感じられるのは当然と思えます。

 先述しましたがこれらの特徴は海外製のストラクチャーでは比較的良く表現されているものが多く感じます。
 ファーラーのカーディーラーとか、キブリのマンション、フォルマーのバスターミナルなどは和風の風景の中に持っていっても違和感なく溶け込みつつ国産メーカーのどれよりも個性を放つビルではないかと思います。

 (これらは国産の既存品を改造や切り継ぎしてオリジナリティを出すことでも対応できますが実はこの改造のしやすさの点でも海外メーカーは一段上を行っています。具体的には切断しやすい肉の薄さや照明に対応するためにほぼ全てのキットで黒い紙の漏光対策している点、やや過剰なくらいに余剰パーツを用意している点などです)

それらを目の当たりにする時、種類の多さばかりではなくもう少し間取りに特徴のあるキットが出ても良いような気がします。
 既製品であっても「これで改造したい!」と思わせる何かを持ったものを期待したいですね。これはビルに限らず鉄道車両なんかでもいえることですが。

光山鉄道管理局
 HPです。

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この記事へのコメント

2012年11月17日 22:06
私も、既製品をそのまま使ってますから、マッチ箱が並んでいる街と化してます。
切断加工をして自己流にアレンジするのもやってみたいのですが、これがなかなかできないんですよね・・・・。
2012年11月18日 18:48
>hidakamiさん

 GMは少し腕力が要りますが(笑)ジオコレ系は窓ガラスさえ気をつければ切削は意外に楽です。

 実は私も最初はしり込みすることが多かったのですが上の事実を知ってからは割合気軽にやるようになりました。

 変形地にフィットさせる程度の加工でもかなり雰囲気が変わるので個人的にはお勧めできます。

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