鉄道模型と金銭感覚のはなし
今回のはなしはある意味この趣味を続けている者にとって一種の地雷ともいえる題材と思います。
ですので半分は反省文、残りの半分は愚痴です(汗)

先日のことです。例の秋葉買い物ツアーのおりにある中古ショップで見つけた16番の機関車。
天●堂のブラスモデルのC52という私にとっては見逃せない機種でした。
ところがお値段が…
KATO辺りのHOの基本セット(DD51とコキが1両にパワーパック、線路まで付いて)が正札で3,4セット買える位でした。
長い逡巡の末ATMで下した大枚で買ってしまいました。
機種がマイナーでこのチャンスを逃すと後があるかどうかわからないという事情もあったのですが、もうひとつ「これほどの値段でも『このメーカーのモデルとしては』大バーゲンとも言える」から」というのもあったのです。
ここで改めて自己嫌悪交じりに告白させていただくならこれまで入線させた16番・HOモデルはその大半が1万円前後かそれより安価な値段でした。
それまでで一番高価な機種が同じメーカーのプラ製C58で新車にもかかわらず今回のC52の半額近いものでした。
このC52はバブルの前後の時期である1991年製。
その当時ですら定価は10万円台前半でした。今同じ物が再生産されたら中身が改良されるにせよ軽く20万から30万は行くでしょう。
以前幸田露伴の「骨董」でも触れた事がありますが「趣味の前には100万金をかけた物でも煙草の煙と同じようにはかないもの」というくだりがありました。
どうも今の私はそこまで達感できない貧しい人間の様です(汗)
とはいうものの、これが今の16番モデルの実態のひとつである事も事実です。
極度の細密化、工芸品化したモデルはこの通りの高騰化が現状ですしそれをためらわずにポンと買える層がいるのも事実です。
(私自身の感覚で言えば煙草や酒をやらない場合でも1年位は貯金しないと買えないモデルが大半ではないでしょうか)

「そういうのを気にする人間はそもそも買う資格がない」というのも一面真理ではあります。
ですが同じ趣味でありながらこれほどの遊離が生じていて「同好の士」としてのコミュニケーションが取れるのかというとそこにも疑問を感じます。
同時に、この細密感と高価格性から「鉄道模型が大人の趣味」として認知されるのはあまり感心した話ではないとも思います。
もちろんそれを支持する層があるからこそこういう製品自体が成立しますし私自身その恩恵を受けましたから。
しかしそれでもこれが鉄道模型の本道かというと疑問を感じざるを得ません。

最近ブログのコメントなどで交流のあるYANチョさんも最近鉄コレやBトレの高価格化やレアアイテム化に危惧を表明しておられますがこれについては私も同様の危惧を感じます。
何しろ16番の世界はそれどころじゃないレベルなのですから。
(どうかすると走りに特化したラージスケールモデルの方が安価なケースすら珍しくなくなりましたし)
この項続きます。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
コメントで言われていたのは,この事でしたか(笑)。
16番。特にブラスモデルはワンオフに近いものがあって
完成品はまさに工芸品並の価格と精度ですよね。
不思議とこの体制は大昔から変わる事なく,購買層も安定しているのが現状です。
でも管理人様の場合,惚れ込んだ機関車なのであれば
1台くらいは高価な品を所持していても良いと感じました。
一生の宝物に回り逢えたと思えば,廉価の数台分の価値は十分にあると思いますよ。
確かにC52は魅力的ですもんね。これでもかと
言わんばかりのパイピングが格好良いですし。
ATMにまで走って買った気持ちもわかります。
確かに大出費は痛いかも知れませんが、コレを手にした喜びは計り知れないですね。
考え方次第ですよっ、例えばのはなしですが、パチンコに夢中に成り過ぎてATMでお金降ろしてまた、大金掏られて何も手元に残らない思いをしたら、これは立派な財産となりますから損はしないと思います。
いや、そう言って頂けると有難いですね(大汗)
個人的にC52が好きだった事もあるので仰る通り一生物の宝物ではあります。
ですが模型の愉しみ方として捉えた時、疑問に思う所もありますのでそれについては次回に触れたいと思います。
仰る通りで普通ならまず店頭では見かける事の無い機種なだけに手を出さずにはおれませんでした(汗)
最初は大出費に後悔を感じていたのですが最近では徐々に「C52をものした」と言う感覚の方が強くなってきてはいます。