ミニSLレイアウトとダイヤ運転志向のはなし


 先日のはなしの続きです。とはいえ少し強引な展開ですが、「ゲーム的運転」についての具体的なアプローチについて触れたいと思います。

 前にも触れた事がありますが「週刊SL鉄道模型」のレイアウト製作の動機のひとつにトラックプランの巧みさがありました。

 ターンテーブルを上手く活用する事で機関車の付け替え、交換ができる事とふたつの駅を備える事で列車種別の切り替えができる事(このシリーズでは貨物列車主体ですが旅客ホームがあることから客車列車の想定も可能、無理すれば混合列車も可)はレイアウトのサイズを考えるとよく出来ていると思います。
 これに外部との連絡線を設定し、外からの列車のやり取りを想定した運行をすれば先日触れた「ゲーム的な要素を取り入れたダイヤ運転」が最小のサイズで可能ではないかと考えました。

 今回のレイアウトは週刊SLのそれをベースに外周線と外部との連絡線を設定する事にしています。
 元々のエンドレスの右半分(貨物駅に乗り入れる部分)は貨物専用線、旅客ホームのある側を含めた外側のエンドレスは客貨両用として列車種別による棲み分けを行なう。
 更に写真にはありませんがベースの右上に外部との連絡のためのポイントと乗り入れ線を設定します。

 こうする事で一日のタイムスケジュールに応じて「外部から来た列車がそれぞれの駅で停止し、貨物や旅客の積み下ろしをした後、ふたたび外部へと戻ってゆく」「その過程で機関車の付け替えや客車(この場合は単行のレールバスになると思いますが)の車庫入れ、交換のプロセスを行なう」と言う過程が再現できると思います。

 ・・・と、理想を語るだけなら簡単ですがハードルも多そうです。

 現在、ここまでのプロセスでは線路も建物も仮配置の状態です。
 というのも今回のレイアウトでは以下の点の見通しが付くまで(あるいは可否を見極めるまで)正式にレールを固定するのを待っているからです。

 1・ターンテーブルの遠隔操作の可否
   動作は手動でもかまわないのですが出来ればコントロールボードから遠隔操作できるようにしたい所です。
 2・アーノルド対応のアンカプラーの設置
   実はこちらもレイアウト製作上の肝です。こちらも手動操作で構わないのですが貨物主体のレイアウトで機関車の付け替え位は遠隔操作で行ないたい腹があります。
 3・一部のポイントの電動化
   本誌に付属のポイントはいずれも手動専用なので、手が届きにくいところを中心に遠隔操作を可能とします。(一方、コントロールボードに近いところでは手動のままにしてコストの削減を図りますw)

 いずれも現在資料や部品の検討を続けている段階ですが、どうなりますか。

 いずれにしろ、これまで以上に「鉄道らしい運転・運行」に重きを置いたレイアウトにしたい希望があります。
 考えてみればこれまで私の作ってきたレイアウトやモジュールが先日揶揄された「列車のファッションショー」的な用途に陥りがちだったのとは対照的です(尤も、そういう用途にもそれなりに魅力もあるのですが)
 そのうえでも上記の三点はできるだけ外したくない条件だったりします。

光山鉄道管理局
 HPです。

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この記事へのコメント

かなたかみ
2013年04月06日 13:30
はじめまして、入線報告が多い鉄道模型関係のブログの中で、とても読みごたえがあって面白く見ております。
「鉄道模型のフォーマットにおもうこと」などの鉄道模型全般についてのお話も興味深く見ています。

 さて、前回からのゲーム的な運転についての話を見ていて自分は「高専ロボコン」を思い浮かべました。
 1:メーカーがスポンサーになり、
 2:サークルが競技に参加し、
 3:サークルの応援団がお客さんになる

 …というような感じです。追い越し線(2面4線の駅など)を設けている単純な楕円形のレイアウトで、1時間を1分〜5分程度として、1日分の運行をダイヤ運転するゲームとして再現するものです。
 サークル単位ではきっと行われていて珍しくもないアイデアだと思うのですが、できればメーカーがモデラーを育成するために絡んできてほしいと思うのです。

 ルールとしては、駅につけば1ポイント、24時間分を消化しきれば特別ポイントがつくという形ですね。
 そして、24時間のうちに一回、人身事故などのアクシデントが起こり(…ということにして数分間運転を停止)それをチームワークでどうやって解決していくのかという競技です。

 また、ダイヤ運転の成績とは別に、レイアウトやモジュールの完成度、それからチームワークやマナーの良さなどを考慮して「ワイルドカード枠」なんかがつくとゲームとして面白いかもしれません。

 …と、書いた上の競技自体もそうですが、それ以外の様々なところにも多様な評価がつき、光が当たることを個人的には望みますね。
2013年04月07日 22:46
>かなたかみさん

 コメントありがとうございます。
 変な事を書くことも結構多いブログですがこれからもよろしくお願いします(汗)

 レギュレーションを設定したゲーム的運転というのも一つの方向性としてありだと思います。
 特に運転と運行の流れをチームプレイで作って行く流れは非常に面白いですね。
かなたかみ
2013年04月08日 08:30
こちらこそよろしくお願いします。
 ちなみに参考にしたのは、RMM誌に以前載っていた「ダイヤ運転はスポーツだ!」という記事ですね。200号より前だったと思いますが失念してしまいましてすみません。

 …内容は確か「京成が中心の4直」風の架空鉄道のダイヤ運転を、各車両にDCCをつけて静岡の体育館で再現するサークルに、RMM誌の記者がヘトヘトになりながら参加するというものです。

 ただ、例えば、鉄道のことをよくわからないサークルの応援団などのお客さんに対して4直のダイヤ運転を見せるのは、運行状況がわかりにくくあまりにも複雑すぎると思うので、上では単純に「追い越し線のある楕円形のレイアウト」という条件にしてみました。

 それと、チームワークを見せるというのは、鉄道模型ファンのマナーの向上に繋がるなによりもわかりやすい実践だと思うので、あえて書いてみました。
 上のようなことを書くと、すぐ‘自動運転’みたいなことになりがちなんですけど、それだと鉄道模型に興味を持ってもらえる人たちを増やす余地が減ってしまうと思うからです。

「チームワークによる感動」が、新しい人たちを呼び込むきっかけになればいいなと個人的には思っています。

 ではまた、時々おじゃまさせていただきますね。

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