「正調蓄電池式機関車(笑)」のはなし

 先日研修会の都合で久しぶりに秋葉原を覗きました。

 そこを中心として見つけた拾いものから。
 最近故郷へ行こうと近所を回ろうと見つけるのは妙に曲者じみた機種が多いです。

 まずは「正調蓄電池式機関車」から。


 昨年から続いている「週刊SL鉄道模型」では第一号の付録に「蓄電池式機関車」というのが付属しておりました。
 これは既に鉄コレで出ている名鉄デキ100からパンタを撤去したモデルですが、本誌に掲載されている実車の記事でもそうであるように本来蓄電池式の機関車でこれだけ大型の物はむしろ異端な方です。
 
 基本的にはB型かそれに準じる軸配置で車体もそれに合わせて小型の事が多いようです。
 私もそれが気になったので付録の機関車をポケットライン動力と組み合わせる形で車体を短縮したモデルを2両ほど作った事があるのは以前にも触れた事があります。

 ですが今回、秋葉の中古ショップをめぐっているうちに興味深い物を見つけました。
 ワールド工芸の「AB10」
 国鉄の制式機としては恐らく唯一かそれに近い蓄電池式機関車です。
 まさに「正調」の蓄電池機関車という訳で食指を動かされました。

 中古とは言え、ワールドのモデルとしては妙に安価なので最初は無動力のトレーラーかとも思ったのですが店員さんに聞いてみると自走可能との由。
 試走させて見ると繊細さには欠ける物のちゃんと走れたので遂に飛びついてしまいました(笑)

 後に調べてみましたが92年頃に出たキットの組み立て品の様で、よく見ると一部パーツの欠落がありますが手すり類などの表現はワールドらしい細密感です。
 動力はポケットラインベースながらウェイトの撤去や床下機器の追加などでかなり印象が違います。
 ギアも殆ど露出しているので要注意でしょう。
 カプラーを始め追加しなければならない部分はあるとはいえ、これは結構な見つけ物でした。

 それにしてもこんな機種までもが製品化されているのですから最近のNゲージの充実ぶりは凄いと改めて感じます。

光山鉄道管理局
 HPです。

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