大レイアウトを考える・私の「理想の大レイアウト」

 今回は「大レイアウトを考える」の考察です。
 長い上にまとまりに欠ける所もありますがご勘弁を。
 こういう脳内理想企画は金だけは使わずに済むので金欠時には持って来いではあります(汗)

 これまで、折に触れて考察という形で大レイアウトについて考えて来ました。
 従来、専門誌や博物館のレイアウト、あるいは最近興ってきたレンタルレイアウトなどで規模の大きい大レイアウトというものに触れる機会は増えてきたと思います。
 ですがそれらを一通り見てきて「大きい事は大きいけれどどうもつまらない」と思える物が意外に多い事にも気づかされました。
 (ある意味私の理想像に最も近かったのは横浜の「原鉄道模型博物館」と高輪の「物流博物館」のそれでした。特に前者は予め知っていたとはいえ、想像を超えた別乾坤が建立されていて大変参考になりました)

 そこで「では、自分の理想とする大レイアウトがどういうものか」を条件の面から考えてみたくなりました。

 これはひとつの思考実験としてですが、実現の可能性はさておいて(汗)自分の考える理想の大レイアウトとはどういうものかを形にしたいという思いがあったからです。
 視野角から見たレイアウトの規模、緩曲線の径、微妙な勾配の効果、俯瞰の効果、そしてレイアウト自体の高さ等についてこれまで自分なりに考えをまとめて来ました。

 それらを基にして考察や実験をしてきて、自分なりに作ってみたい、あるいは持って見たいと思う大レイアウトの形がおぼろげながら見えてきたように思います。
 繰り返し強調しておきますが、これらは「一般的なレベルでの大レイアウトの定義」ではなく、あくまで「私個人が理想とする大レイアウトの形」という意味なのでそのつもりで読んでいただきたいと思います。

 1・先ずレイアウトの大きさです。
  これについては以前に触れた視野角と部屋の大きさ、レイアウトを眺める距離などから勘案して3畳間なら差し渡し2700ミリ程度の横幅、6畳だと2700~3600ミリ(但し、横にメンテナンス用スペースを設けるなら600~900ミリ程度狭くなると思われます)
  これ位だとレイアウトを眺めた時にそれなりのパノラマ考えられると思います。
  その上で奥行きやベースの形状ですがNスケールでもメンテナンスで「奥まで手が届く」と言う基準で考えると大体600ミリから750ミリ程度ではないかと考えます。
  但しこれはベースが壁に密着している場合のはなしで、これが部屋の真ん中にドンと置かれた島式のレイアウトならどの方向からでも手が届くので900~1200程度までは行けそうに思います。
  更に単純な島式ではなく長方形のベースから半島状の差し出しを付ける場合、あるいは部屋の周囲をぐるりと回る場合などではそれなりの奥行スペースも必要になってきます。

  最近一部の大レイアウトで見かける「レイアウト自体を何段にも重ねてその間をスパイラル線で結ぶ」タイプの大レイアウトも方向性としては面白いのですが、個人的には使う気になれません。
  これは後述する「適切なレイアウトの高さ」「魅力的な俯瞰」という点で問題が多いからです。

 2・曲線のRについて
  実はこの点で大半の博物館やレンタルレイアウトが今ひとつ好きになれないのですが。
  市販の組線路を多用する関係でこれらの大レイアウトではトラックプランが幾何学的になりがちで風景とのマッチングという点で不自然さが否めないケースが多いです。
  少し辛辣な言い方をすれば「これならでっかいお座敷運転と同じじゃないか」と思えるケースもすくなからずあります。
  大レイアウトである以上は組線路では不可能な大径のカーブをゆったりと列車が走る様を眺めたいと思います。
  これまでの実験結果から言って最小半径で900ミリあれば組線路よりはるかにリアルな曲がりっぷりが堪能できる事がわかりました。
  直線部も真っ直ぐなレールを延ばすのではなく1200R以上の緩やかな曲線とする事で魅力的な走りと地形に従属したシーナリィと線路との一体感のあるレイアウトが可能と思われます。

 3・勾配の設定
  これも市販の橋脚を用いた4%勾配では玩具くささが取り去れないだけでなく長編成を1モータで引っ張ることが困難となる為大レイアウトでは避けたい要素です。
  原鉄道模型博物館では複数の線路のレベルを違えて組み合わせる事で勾配の無い山岳レイアウトを可能にしている点で非常に参考になるものでした。
  これは極端ですが、実車の印象などをみると1パーセント程度の微妙な勾配があった方が走りのリアリティの点で悪くないと思います。

 4・魅力的な俯瞰
  実景の俯瞰を眺めて特に感じるのですが大レイアウトだからといってシーナリィのモチーフをあまり詰め込み過ぎると悪い意味で幕の内弁当的になり、まとまりのない俯瞰になると思います。
  これなどは博物館のレイアウトの殆どすべてが陥りがちな罠です。
  最低限「山岳風景」「都会風景」を同じレイアウトに組み込むのはこの場合避けるべきだろうと思います。
  もし二つの要素を混在させるなら出来る限り緩衝となるシーナリィ(たとえば山岳地帯とビル街の間に団地を挟むとか)を間にはさみ風景の変化を無段階で感じさせるセンスが必要と思います。
  あるいは体育館ほどの大きさのレイアウトルームならそれも可能でしょうが。

 5・レイアウトの高さ
  これもこの間の論の繰り返しですが、レイアウトを眺めたり操作するなら椅座位か立位の方が長くかつ疲れずに楽しめると思われます。
  そこから考えると椅座位では最低でも900ミリ、ウォークアラウンド運転を想定するなら1100~1200ミリは欲しい気がします。
  但し、これはあくまで列車の走るレールの高さの数値です。
  実際にシーナリィ込みになると見た目の高さはさらに高まると思われます。

 ・・・と、まあ理想を語るだけならいくらでも言えますがこんなのが実現できればなあというため息だけで(大汗)
(写真は本題と関係ありません)
光山鉄道管理局
 HPです。

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