今月のダークホース・中村精密のC51
先日入線した中古車から。
私にとっては初めてのブランド、中村精密のC51です。
これがリリースされたのは80年代の初めころと記憶していますが、当時は私自身がそれほど蒸気機関車に興味を持っていなかったのと何よりも高価すぎて手が出なかった機種でありました。
先日リリースされたTOMIXのC57が1万5千円という高さで話題になった事がありますが、こちらは30年以上昔の話で1万4千円。今の感覚で言うなら3万円以上に相当する割高感だったと思います。
ここで「割高感」という言葉を使いましたが、当時や後の「鉄道模型考古学」なんかでのこのモデルの評価は概して「この中身でこの値段は割高」というものでした。写真なんかで見るとそれもむべなるかなで梯子や一部のパイピングは別パーツでなくボイラーへのモールドで済まされていましたし、テンダードライブという駆動方式も本物志向(要は「機関車本体が走るのではない」のが気分的にリアルでないという捉え方)にはマイナスイメージだったようです。
実をいうと当の私もそれに近い感じ方でしたし、このメーカーの車両自体がそこいらの中古屋ではなかなか見掛けない代物でしたからこれまで対して関心を示さなかったというのが正直なところでした。
春の帰省の折にいつもは覗かない骨董店の延長みたいなショップに知人の付き合いで入った折にこれを見つけた時は心底驚きました。
外函も「中村精密」の文字を見るまでは仏具か線香だとばっかり思ったくらいです。
(これまでこの手の店はノーマークでしたがこんな事があると全く油断できません)
ここで初めて「中村精密のC51」の実物にお目に掛かった訳ですが、上記の様な悪印象(先入観)が幾分払拭された気がしました。
確かに指摘されたような粗はあるものの、Nゲージのサイズのモデルで少し離れてみる程度にはあまり気にならなかったのです。
むしろ昨年レストアした35年前の16番のC54やC58を思わせる独特の風合いが却って好ましく感じられたのも確かです。
さあ、そうなってくると問題は「これがまともに走るのか」に絞られます。
構造がやや複雑な分先日のEF70のような訳にはいかないだろうと覚悟していたのですが、案の定通電直後はかなりがたつきがありおまけに車体が足回りから分離してしまうというおまけつき(笑)
とはいえ何度か前後させると案外調子よくなってきました。
これなら入線させてもいいかと思い手を出してしまった次第です。
離れてみてのプロポーションはなかなか伸びやかさを感じさせC54以降の近代型蒸気にない雰囲気があります。
ダイカスト?のボディはなかなかの重さがあり見た目の上でも独特のどっしり感を感じさせました。
帰宅後にチェックしてみたところ、動力はテンダーというのは知っていたのですが4軸中1軸と4軸を駆動させる形式(つまり2軸駆動)です。
まるでポケットラインの動力を思わせる構造に最初は不安を感じましたがこれが意外なほどパワフルな走りを見せました。テンダー自体がかなり重い事が効いているようです。
さて、本機ではテンダー自体では集電せず機関車部のシューから電気を取り出す形式です。一見まだるっこしいですが「テンダーだけ浮かせて車輪を空転させることができる」ので車輪のクリーニングはむしろ楽かもしれません(笑)
その機関車部ですが今のところロッドの引っ掛かりもなく「押されて走る感」は感じません。ただ一部に接触不良があるようで「ボイラー下の空間に時々火花が散る」という珍現象が確認できます。集電部は要清掃でしょう。
全体としてみた感じは当時の定価に割高感が感じられたのは無理もないと思えながらもかなり頑張って作られたという印象もあり悪い気はしませんでした。
(奥なんかでは結構な値段の出物がちらほらあるようですが…)
さて、これが最初で最後の入線だろうと思っていた中村精密のロコですがこの後驚愕の展開が待つことになります。
最後に、
当ブログの訪問者数が53万を超えました。
最近は自分でもどう転がるのかわからないブログになりつつありますがよろしくお願いします。
光山鉄道管理局
HPです。
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私にとっては初めてのブランド、中村精密のC51です。
これがリリースされたのは80年代の初めころと記憶していますが、当時は私自身がそれほど蒸気機関車に興味を持っていなかったのと何よりも高価すぎて手が出なかった機種でありました。
先日リリースされたTOMIXのC57が1万5千円という高さで話題になった事がありますが、こちらは30年以上昔の話で1万4千円。今の感覚で言うなら3万円以上に相当する割高感だったと思います。
ここで「割高感」という言葉を使いましたが、当時や後の「鉄道模型考古学」なんかでのこのモデルの評価は概して「この中身でこの値段は割高」というものでした。写真なんかで見るとそれもむべなるかなで梯子や一部のパイピングは別パーツでなくボイラーへのモールドで済まされていましたし、テンダードライブという駆動方式も本物志向(要は「機関車本体が走るのではない」のが気分的にリアルでないという捉え方)にはマイナスイメージだったようです。
実をいうと当の私もそれに近い感じ方でしたし、このメーカーの車両自体がそこいらの中古屋ではなかなか見掛けない代物でしたからこれまで対して関心を示さなかったというのが正直なところでした。
春の帰省の折にいつもは覗かない骨董店の延長みたいなショップに知人の付き合いで入った折にこれを見つけた時は心底驚きました。
外函も「中村精密」の文字を見るまでは仏具か線香だとばっかり思ったくらいです。
(これまでこの手の店はノーマークでしたがこんな事があると全く油断できません)
ここで初めて「中村精密のC51」の実物にお目に掛かった訳ですが、上記の様な悪印象(先入観)が幾分払拭された気がしました。
確かに指摘されたような粗はあるものの、Nゲージのサイズのモデルで少し離れてみる程度にはあまり気にならなかったのです。
むしろ昨年レストアした35年前の16番のC54やC58を思わせる独特の風合いが却って好ましく感じられたのも確かです。
さあ、そうなってくると問題は「これがまともに走るのか」に絞られます。
構造がやや複雑な分先日のEF70のような訳にはいかないだろうと覚悟していたのですが、案の定通電直後はかなりがたつきがありおまけに車体が足回りから分離してしまうというおまけつき(笑)
とはいえ何度か前後させると案外調子よくなってきました。
これなら入線させてもいいかと思い手を出してしまった次第です。
離れてみてのプロポーションはなかなか伸びやかさを感じさせC54以降の近代型蒸気にない雰囲気があります。
ダイカスト?のボディはなかなかの重さがあり見た目の上でも独特のどっしり感を感じさせました。
帰宅後にチェックしてみたところ、動力はテンダーというのは知っていたのですが4軸中1軸と4軸を駆動させる形式(つまり2軸駆動)です。
まるでポケットラインの動力を思わせる構造に最初は不安を感じましたがこれが意外なほどパワフルな走りを見せました。テンダー自体がかなり重い事が効いているようです。
さて、本機ではテンダー自体では集電せず機関車部のシューから電気を取り出す形式です。一見まだるっこしいですが「テンダーだけ浮かせて車輪を空転させることができる」ので車輪のクリーニングはむしろ楽かもしれません(笑)
その機関車部ですが今のところロッドの引っ掛かりもなく「押されて走る感」は感じません。ただ一部に接触不良があるようで「ボイラー下の空間に時々火花が散る」という珍現象が確認できます。集電部は要清掃でしょう。
全体としてみた感じは当時の定価に割高感が感じられたのは無理もないと思えながらもかなり頑張って作られたという印象もあり悪い気はしませんでした。
(奥なんかでは結構な値段の出物がちらほらあるようですが…)
さて、これが最初で最後の入線だろうと思っていた中村精密のロコですがこの後驚愕の展開が待つことになります。
最後に、
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