今月の入線車・KATOの京急800から

 今回は今月の入線車両から。
 偶然と言いますか、先日になってようやく読んだ今月号のRM MODELSの鉄道模型考古学で京急800が取り上げられておりました。
 この記事はサブブログにも先日上げましたが折角なのでこちらでも書こうと思います(笑)


 そんな訳でKATOの京浜急行800系のジャンク品です。
 
 このモデルは最近マイクロからもリリースされているようですが、KATOのは初のキット形式、初の私鉄電車、初の18M級動力搭載と初物尽くしの位置づけで京急ファンならずとも興味深い機種と思えます。
 KATOのモデルは後に完成品も出ていたそうですが見た目のくたびれ具合から言って前のユーザーが組み立てたものではないかと思われます。
 ジャンク品ですから、当然組み立て済みでパーツの欠落や年式相応の汚れなどもあったりするのですが80年代初頭のKATO製品の水準の高さを実感させるものです。


 実はこの製品が出た当時は塗装から始めるGM辺りのキットに比べると「半完成品」みたいなイメージが強く、キットの割にはそれほど安くなかった事もあって「何故キットで?」という疑問が抜けませんでした。

 ところが今回の編成を手に取ってみると床下機器を一つ一つ後付けする構成のせいで完成品の一体成型と違う独特の細密感が感じられたこと、同様に屋根上の配線類の別パーツ化による(今の水準からすれば相当に太いのですが)細密感の演出がなかなか好感を持てました。

 とはいえ、車体は塗装済みで車体と足回りの組み立て方は量産品の完成車とほぼ同じ工程であり作る側からすれば「工作」というよりも「工場の従業員」みたいな気分になったのではないかと思えますが。

 「出来上がると完成品よりも精密に見える」というのは「車体の組み立て」というよりも「ディテールアップ」のそれに近い感覚があります。
 GM辺りのキットの場合は車体を箱型に組み上げる時点で神経を使う反面「ああ、車両工作をやっているなあ」という実感もあるのですがその辺は少し希薄な感じもします。とはいえ大がかりな割に精度を要するプロセスがあらかじめ出来上がっているというのは気分的に楽なのも確かでしょう。


 数年前までのKATOのモデルは後付けのパーツをユーザーに取付させる方向性が顕著でしたがそのルーツは案外こういうキットにあったのかもしれません。
 尤も、最近はナンバー以外は大概のパーツが取付済みになってきましたが。


 そうした要因もあるのでしょう。30年近く前のモデルなのに最近のと大して変わらない細密感はあります。
 これをどう評価するかは見る人にもよりますが。
 私はモデル自体については結構好感を持ちました。

光山鉄道管理局
 HPです。昨日「思い出の書籍」コーナーに「カタログ」の項を追加しました。

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