今月の一冊「特集模型と工作・日本の鉄道ハンドブック」

 このところ模型と工作の別冊が何冊か入手できているのですが今回も親類の所からまた何冊か送られてきました。
 本当に有難い事です。

 その中から、まずは「特集模型と工作・日本の鉄道ハンドブック」
 この本ですが当時表紙を見た記憶がある程度でどんな本だったかまるで思いだせない一冊でした。
 事によるとN氏が「これだけは幼児にいじられる事を恐れて隠しておいた」のかもしれないとも推察されます。
 実際当時の私は3歳か4歳位でしたし。

 この本ですが時折ヤフオクなどで出品される事がありその都度結構な値が付く事も多い本ですが内容を確認できないのでこれまで入札を見送ってきた経緯があります。
 説明などを読んでも普通の鉄道図鑑との違いが今一つ分からなかったですし、実際に持っている人の評判を聞く機会もありませんでしたし。

 ですからページを開くまでは正直大した期待もしていなかったのも確かです。
 (とはいうもののこれまでのN氏の遺品の本でハズレがあった試しも殆どなかった筈なのですが)

 数ページ見て驚きました。これなら入札が多い筈です。
 本書の白眉は「昭和41年時点での国鉄に在籍している機関車、電車等の車両が全て写真付きで紹介されているところ」これだけで相当のボリュームを占めています。
 この「昭和41年」というのも重要なポイントです。
 この時期は新幹線の開通直後ですが同時に新性能電車の普及ペースが上がり旧型車との混在が始まった時期でもあります。
 同じ事は客車や貨車についても言え、時代の切り替わりに伴う新旧混在状態がひとつのピークを迎えた時期でもあります。
 ですから物理的なボリュームも多いのは当然ですが「複数の形式の暖房車の写真が一堂に見られる」とか「1形式1両しかないディーゼルの郵便車が豊富に見られる」とか他の本ではおざなりな「事業用車が他の車両と同じ扱いで網羅されている」という今の目で見ると狂喜物の内容でした。

 惜しいのは「昭和41年時点」という縛りがある事と私鉄関係が付けたしに近い扱いである点ですがもし私鉄までこの勢いで収録されていたら厚さが倍以上になっていた気もしますのでここは痛しかゆしです。
 因みに昭和40年代直前に全機引退したC54も載っていませんし、EF66などは試作時点での「EF90」で掲載。DE10や583系はまだ出ていません。

 これだけでも「陸蒸気からひかりまで」と並び「大人の鉄道絵本」としての意義は十分です。
 何より写真の並びを見ていると「この中のどれかを作ってみたい」という欲求にからせる効果も大きそうです。

 後半の鉄道施設についての解説も短いボリュームながら要領よくまとめられていますし普通のファンが読むなら確実に二晩か三晩はつぶせる本だと思いました(笑)
光山鉄道管理局
 HPです。

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