今月の書籍から「知られざる鉄道」

 今月の一冊から。
 まあ、知っている人は知っているレベルではありますが。

 JTBキャンブックスの「知られざる鉄道」1と2があります。
 一般の鉄道書籍では扱わないかあっても扱いの小さい「鉄道」を網羅した本です。
 第一巻ではそれでも軽便鉄道やケーブルカー、ロープウェイなど比較的「特殊な鉄道」のレベルに留まってはいますが、この種の特殊な鉄道を一冊に網羅している点で実用性の高い一冊に仕上がっています。
 実際、これを読んだ時の読後感はそれなりに充実しましたし、専用鉄道の項などは棚幡線等のレイアウト作りや改修プランへのそれなりにインスピレーションを与えてくれるものでした。

 ですが凄かったのはⅡです。
 最初のうちこそささら電車とかストーブ列車など比較的常識的(笑)な鉄道が紹介されているのですが第2章以降になると「SLホテル」「幼稚園内の専用軌道」「電波望遠鏡の移動用軌道」「鮎料理移動用の人力トロッコ」などなど、尋常でない「鉄道」が次々に登場します。
 更には第6章の「鉄道風味なモノ達」の項で「機関車型の欄干」「新幹線型のトイレ」「病院の建物の一部に併設されたクハ86のレプリカ」など文字通りの「鉄道みたいなもの」まで取り上げられています。

 これらの一部はレイアウトの一角に再現したくなる様な物があったりして大いに楽しめる章でした。
 次章の「遊覧鉄道(いわゆる遊園地列車)」なんかも「人が乗れるレイアウト」みたいな雰囲気には惹かれる物がありますし。
 (最も純粋主義者の鉄道マニアのお気に召すかどうかはわかりませんが)

 中には病院内の書類移動システムのモノレールなんてのまでありましたが、これに似た「パン輸送用のモノレール」を近くの高速SAで見た事があります。
 また、近年は介護機器の一環として階段昇降用の家庭用リフトとか天井にレールを配したホイストなんてのまで製品化されていますからその意味では「自宅に(実用品としての)鉄道」というのもあながち夢ではない感じではあります。
 急傾斜用のモノレールなんかも観光地などを中心にこのところ急速に普及していますし。

 こうして見るとノスタルジーのレベルを超えて鉄道というシステムは意外に小規模な形で案外私たちが考えているよりも普及し始めているのかもしれません。
 そんな事も考えさせてくれる一冊でもありました。

光山鉄道管理局
 HPです。

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