中古モデルでふとぞっとしたこと(汗)

 先日紹介ののワールド工芸のEF13のはなしから。

 ここ数年、とあるきっかけから当鉄道では中古モデルを中心に蒸機や電機の入線率が異様に上がってきているのはこのブログにお付き合い頂いている皆様にはご承知の事と思います。

 この種のモデルは店頭で袋詰めになっていたり、何の表示もないままにただぽっと店頭に置かれている事が多く、一見何のモデルかわからない様な(店によっては全く違う形式の札を付けたりしますw)状態の事が多いものです。
 そんな中からこれはと思うものを拾い集めて財布と相談の上入線に至るのですが、模型店で新品を買うのとは違って中古モデルの場合、形式を見分けるのが難しいのが常です。

 さて、2,3年前の事ですが、近所の中古ショップで何の表示もしていないあるモデルをしばらく見つめて「あっ、これはワールドのEF13だ!」とびっくりした事があります。
 そして、ずっと後にその店が全品3割引の処分セール(中古ですから当然新車より安い値付けですが、そこからさらに3割引き!)なのを見るやさっさと買ってしまいまったというのは先日お話した通りです。

 ですがそこからの帰宅途中である事に気づき愕然としました。

 「あれっ?そういえばどうしてこの機関車がEF13だと分かったんだろう?」

 別に戦時型の凸形でもない、普通の箱型車体のEF機。EF15とか16と間違えてもおかしくなかったはずなのです。
 そうなのです。かのSLブーム、ブルトレブームを経過し、この趣味を再開してからも最初の5年くらいは私自身が「機関車の形式を見分けるのが大の苦手」だったはずなのです。
 さすがにC62とD51の区別くらいはついていましたがD51とD52とか、C51とC54は見た目にどこが違うのかわからなかったのがちょっと前までの私でした。
 更にデッキ付の旧型電機に至ってはEF13と15はおろかEF58と57の区別も付けられなかったはずなのです。

 確かに「私の琴線に触れてかつ安価であれば」飛びついていたのは確かですが、それにしても各形式の細部ではなく全体のプロポーションから形式を類推できるようになっていた(それも知らず知らずのうちに)と言うのは我ながら驚きでした。

 「好きこそものの上手なれ」と言うのか「門前の小僧の何とやら」とでも言うのでしょうか。
 尤もそのおかげで「既に持っている形式をまた買ってしまった」と言うへまだけはどうにかやらずに済んでいますが(笑)

 実際のところ、きっかけがあったとはいえ、なぜそこまで機関車が好きになったのか私にも正直言ってわからない所があります。
 ですが比較的短期間にここまで機関車の形式と形状の違いを覚え込んでいたというのはやはり「好きだった」からにほかなりません。

 考えてみればこれは当たり前の事かもしれません。
 他の趣味、例えば亡父がやっていたゴルフのクラブなどは私から見ればどれも同じ棒に見えていましたし、親類がやっていたカメラのコレクションでも同様。
 クルマにしたところで好きでない人から見ればポルシェの928と944も同じ車にしか見えない(一度そういう現場を見た事があります笑)

 恐らく機関車も同じような物でしょう。

 細部や付属物に囚われず、全体の印象の微妙な違いを見分けてその中から自分の琴線にヒットするものを拾い集めるというのは「道楽」の本質のひとつの様な気がします。
 ですが、そこに更に資産価値を見出して利殖に走りだすと俗物的な意味での「骨董」に近い物になるのではないかと思えます。

 今の私はその点ではある意味どっちつかずの所をうろうろしている半端物の立場ですが、それでも今回の経験からなんだか「泥沼に片足を突っ込んだような感覚」を覚えて少しぞっとしています。

光山鉄道管理局
 HPです。

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