考古学的Nゲージのはなし・童友社とトミーナインスケールの貨車を(レストアついでに)比べてみる
このところ驚かされている童友社プラモデルのNゲージ車両から。今回は貨車のモデルのはなしを


このセットに入っていた貨車はワムが2両(内1両は単3電池搭載の電源車w)、トが1両、タムが1両、トムフが1両と言う構成です。
これは私の記憶のC10セットに入っていたものと全く同じです。普通、40年以上も放っておかれたモデルなら2,3両位は紛失していそうなものですがとりあえず全部揃っています。
因みにこのセットの電池貨車はワム23000風ですが、私のC10セットではワム80000風になっていました。
実際これだけでも大したものです。
説明書によると車体はもとより車輪までオールプラですがウェイトだけは金属を奢っていたようです。
とはいえ手に取ってみるとどれも実に軽いのでウェイトの意味が理解されずにプラのみで組み立てられた可能性もかなり高そうです。
車体はややショーティ化されてますがプラレールよりもよほど模型らしい形状です。
驚いた事にカプラーはアーノルド風のものが装備されていました。KATOがアーノルドを標準装備として規格化したのはこのモデルの出る2,3年前なのでかなりの先見の明と言えます。
説明書によるとカプラーポケットに付属のばねを入れる指示までしており完全にNゲージの文法ですが、驚くべきはこのプラモが出たのが少なくとも1971年以前だったという事です。
KATOが初めて2軸貨車を製品化したのはこの2年後の1973年頃。トミーナインスケールの登場は更にその後です。 貨車自体のラインナップもかなり重なっているのでナインスケールの二軸貨車の車種選択にこの製品が影響を与えている可能性もあります。
少し興味を持ったのでナインスケールの貨車と並べてみました。



何れも左側が童友社、右がナインスケールの仕様です。
サイズがまるで違うので全く同じという訳ではありませんが、それでも車種のラインナップが酷似している事はお分かり頂けるかと思います。
そう考えると本製品は文句なく「日本最古のNゲージ2軸貨車」と呼んで差し支えないのではないでしょうか。
まあ、それを言い出したら自走するC58やC10もNゲージ最古なのですがw(KATOが初めてC11を出した前後の時期とほぼ重なるタイミングです)
さて肝心のモデルのコンディションです、
よく見るとワムの1両は側板が上下逆だったりしますし、車体表面に接着剤がべたべた付いている辺りに小学生くささを感じるのですが。
(とはいえ、当時はタミヤセメントみたいな液体式接着剤は普及していませんでしたし、大概の場合は箱に入っているチューブ式の粘っこい接着剤を使うのが定番でしたが)
早速、貨車の方をN車両化するためにいくつか手を加えるレストア作業を進行中です。
何しろ物が(おそらく)40年以上そのままだったモデルと思われる上に純粋なN車両とは異なる点もあるので全てが試行錯誤と言った所でしょうか。
その中で特に困ったのがやはりカプラーでした。
このモデルの場合、カプラーはアーノルドの規格に準拠している様ですがとはいえ、そこはプラモの悲しさ。
「カプラーが上下逆(つまり向きも逆)に接着されている個体が多かった」のでこのままでは編成が組めないという弱点が(爆)
とにかく、そのままでは普通のN車両とは連結できません。
そこでカプラー部を一旦分解して組み直すプロセスが要求されます(笑)
早速分解したのですが何分40年前に接着してそれっきりの状態ですからかなり骨が折れました。
どうかすると分解中に車体までもが割れてしまい予定外の車体の再組み立てまでやる羽目になってしまった物まで出てしまいました。

カプラーポケットの中には小さなばねが入っており前述のアーノルド風のカプラーを後ろから押しだして安定させる構造です。
この辺は純粋なNゲージのレストアと全く違和感はありません。
モデルには一部カプラー自体が無くなっている物がありそこは補充しなければならないのですが、おかげで手持ちの鉄コレ用パーツをそのまま使う事ができました。
こんな所もこのモデルが完全なN規格に準拠している事を伺わせますし、だからこそこういう荒業も使えます。
そして、車体の色はプラの地色そのままの茶色。
これも昔私が作ったモデルそのままで懐かしいのですが、何分表面が昔の接着剤のはみ出しがそのままだった上に後から削りにくかったので上から判艶のラッカー系塗料で黒にリペイントしました。
車輪も当初は鉄コレ辺りの物をあてがうつもりでしたが、軸受の幅が現行のNよりはるかに広い為にそのままでは入らない事が判明。
良い方法が見つかるまで当面はそのままで行く事にします。
因みに通常のNゲージのレールに乗せる事はできますがフランジが分厚いためにカーブでの抵抗は大きいため今のNゲージ貨車としての実用性はありませんでした。
光山鉄道管理局
HPです。

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プ


このセットに入っていた貨車はワムが2両(内1両は単3電池搭載の電源車w)、トが1両、タムが1両、トムフが1両と言う構成です。
これは私の記憶のC10セットに入っていたものと全く同じです。普通、40年以上も放っておかれたモデルなら2,3両位は紛失していそうなものですがとりあえず全部揃っています。
因みにこのセットの電池貨車はワム23000風ですが、私のC10セットではワム80000風になっていました。
実際これだけでも大したものです。
説明書によると車体はもとより車輪までオールプラですがウェイトだけは金属を奢っていたようです。
とはいえ手に取ってみるとどれも実に軽いのでウェイトの意味が理解されずにプラのみで組み立てられた可能性もかなり高そうです。
車体はややショーティ化されてますがプラレールよりもよほど模型らしい形状です。
驚いた事にカプラーはアーノルド風のものが装備されていました。KATOがアーノルドを標準装備として規格化したのはこのモデルの出る2,3年前なのでかなりの先見の明と言えます。
説明書によるとカプラーポケットに付属のばねを入れる指示までしており完全にNゲージの文法ですが、驚くべきはこのプラモが出たのが少なくとも1971年以前だったという事です。
KATOが初めて2軸貨車を製品化したのはこの2年後の1973年頃。トミーナインスケールの登場は更にその後です。 貨車自体のラインナップもかなり重なっているのでナインスケールの二軸貨車の車種選択にこの製品が影響を与えている可能性もあります。
少し興味を持ったのでナインスケールの貨車と並べてみました。



何れも左側が童友社、右がナインスケールの仕様です。
サイズがまるで違うので全く同じという訳ではありませんが、それでも車種のラインナップが酷似している事はお分かり頂けるかと思います。
そう考えると本製品は文句なく「日本最古のNゲージ2軸貨車」と呼んで差し支えないのではないでしょうか。
まあ、それを言い出したら自走するC58やC10もNゲージ最古なのですがw(KATOが初めてC11を出した前後の時期とほぼ重なるタイミングです)
さて肝心のモデルのコンディションです、
よく見るとワムの1両は側板が上下逆だったりしますし、車体表面に接着剤がべたべた付いている辺りに小学生くささを感じるのですが。
(とはいえ、当時はタミヤセメントみたいな液体式接着剤は普及していませんでしたし、大概の場合は箱に入っているチューブ式の粘っこい接着剤を使うのが定番でしたが)
早速、貨車の方をN車両化するためにいくつか手を加えるレストア作業を進行中です。
何しろ物が(おそらく)40年以上そのままだったモデルと思われる上に純粋なN車両とは異なる点もあるので全てが試行錯誤と言った所でしょうか。
その中で特に困ったのがやはりカプラーでした。
このモデルの場合、カプラーはアーノルドの規格に準拠している様ですがとはいえ、そこはプラモの悲しさ。
「カプラーが上下逆(つまり向きも逆)に接着されている個体が多かった」のでこのままでは編成が組めないという弱点が(爆)
とにかく、そのままでは普通のN車両とは連結できません。
そこでカプラー部を一旦分解して組み直すプロセスが要求されます(笑)
早速分解したのですが何分40年前に接着してそれっきりの状態ですからかなり骨が折れました。
どうかすると分解中に車体までもが割れてしまい予定外の車体の再組み立てまでやる羽目になってしまった物まで出てしまいました。

カプラーポケットの中には小さなばねが入っており前述のアーノルド風のカプラーを後ろから押しだして安定させる構造です。
この辺は純粋なNゲージのレストアと全く違和感はありません。

モデルには一部カプラー自体が無くなっている物がありそこは補充しなければならないのですが、おかげで手持ちの鉄コレ用パーツをそのまま使う事ができました。
こんな所もこのモデルが完全なN規格に準拠している事を伺わせますし、だからこそこういう荒業も使えます。
そして、車体の色はプラの地色そのままの茶色。
これも昔私が作ったモデルそのままで懐かしいのですが、何分表面が昔の接着剤のはみ出しがそのままだった上に後から削りにくかったので上から判艶のラッカー系塗料で黒にリペイントしました。
車輪も当初は鉄コレ辺りの物をあてがうつもりでしたが、軸受の幅が現行のNよりはるかに広い為にそのままでは入らない事が判明。
良い方法が見つかるまで当面はそのままで行く事にします。
因みに通常のNゲージのレールに乗せる事はできますがフランジが分厚いためにカーブでの抵抗は大きいため今のNゲージ貨車としての実用性はありませんでした。
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