「模型」と「オモチャ」のあいだに3・「HOゲージ」に思うこと

 久しぶりに酔っぱらいの戯言から
 模型と玩具のはざまにその3です。

 移転後のこのブログを読んで下さる方の一部にはお気付きの向きもあるかと思いますが、16.5ミリの線路幅のモデルについて「16番」と「HO」を併記する形をとっています。

 この世間の一部では16番かHOか、あるいは16番とHOは同じものかと言った論争が喧しいですが、私がこれを併記する形としたのにはこのサイズのモデルの場合、NやZ以上に所有する車両で日本型と外国形の比率が接近しているという事情があります。
 したがってこのブログの上では「日本型=16番」「外国形=HO」と言う大雑把な分け方で区別しています。
DSCN3977.jpg
 実際このサイズのモデルではサイズこそほぼ同じですが、日本型と外国形の設計上のポリシーやコンセプトの差異が大きくて同じ呼称を使うのに少し違和感を感じてきたという事があります。
 ですが最近、その差異をより顕著に感じるようになってきました。
1314396119[1].jpg
 このサイズのモデルにも手を出し始めて気づいたのですが、日本型はプラ製、ブラス製を問わず作りやディテーリングこそ優れている反面、異様なほどに華奢なモデルが多く、飾り物には適しているものの「走らせるモデル」として常用するには少し躊躇させられるものばかりです。
 一方(中古が中心なので最新のモデルもそうとは限らないのですが)外国形の場合はそれなりにディテーリングの甘さがあるものの走らせる際の安定性や信頼性が非常に優れている物が多く、ちょっとやそっとの事ではトラブルが起こる事が少ない印象の物が多かったです。
 加えて走行系の分解・整備については方法が簡便だったり、走行系の調整がしやすい様な配慮が払われている(量産品のダイカスト&プラ車体のモデルでも動力の分解方法のマニュアルが付属しているモデルが多いのには驚かされました)事も大きな特徴です。
DSCN2021.jpg
 私自身は別にモデルの国粋主義者でも西洋かぶれでもないと思っているのですがそれでもこのコンセプトの違いの大きさを見ると安直に16番とHOを混同できない様な気がしてきています。
 それこそ先日来考えている「模型」と「おもちゃ」の本質に触れるところっではないかと思えるからです。

 「鉄道模型」それ自体が「模型」と「おもちゃ」の両方の側面を持っており、そこに魅力を感じている(少なくともNやZについてはそうです)事はこれまでにも書きましたが、16.5ミリゲージのスケールの世界ではその要素が分裂しかけたまま推移している印象を感じます。

 車両自体は手工芸品と言っていいレベルの作り込みがされていながら、非常に高価な上に造りも華奢で思い切った運転用途に特化できない16番モデルの完成品を見ていると時折「なんでこいつにモータとギアが付いているんだろう」と疑問を感じる事があります。
 実際、棚か何かに飾って日がな眺めている用途には向いていますし、その意味では「模型」としてのスペックは非常に高いと思えます。
DSCN0012.jpg
 この点では外国形モデル、或いはほとんど玩具一歩手前の運転用日本型の方が割り切りと思い切りがはっきりしていてすがすがしい感じすら受けます。
 ディテーリングの省略ばかりか一部のスケールアウトやディフォルメに対しても寛容(とはいえ、実車に基づいた考証にはそれなりに神経質だったりもするのですが)その代り走りについての妥協は殆ど無く、常識の範囲内ならどんな線路条件でもきちんと走る(フランジがでかいだけに日本型の線路、特にポイントの通過時に派手な音を立てる場合が多いのですが、それでも走行不能になるケースは少ない)信頼性と安定性を兼ね備えています。
DSCN4899.jpg 
 ですがそれらの特徴とスペックは「模型」と言うよりも「おもちゃ」の要素が高いが故に実現している信頼性です。
DSCN8688.jpg
 前にも書きましたが「模型」だから良くて「おもちゃ」だから悪い、あるいは幼稚だとは思いませんし(その逆も同様です)むしろ「模型」と「おもちゃ」の二面性がある所に鉄道模型の魅力の大半があると思っていますのでこの点について二つを区別、または隔離する必要はそれほどないと思います。

 ただ、その魅力が発揮されるにはこの二つの要素の釣り合う「均衡点」をどこに設定するかが問題だと思います。
 おそらくこの点については16番のメーカーの大手は常に考慮している、あるいは悩んでいる点ではないかと思えます。
 同じ事は最近のNゲージでもいえますが。
光山鉄道管理局
 HPです。


にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 レイアウト製作へ
にほんブログ村

現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。

この記事へのコメント