ジャンクの玉手箱から「KATOの初代DD13」

 今回もジャンク箱から。
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 KATOのDD13の初期モデルです。
 DD13は先日初期型が同じKATOから現代の水準でリリースされたばかりですが、丸目二灯式の後期形は登場以来30年以上を経ながら全く魅力が色褪せません。
 考えてみればこれはとてもすごい事だと思います。

 このDD13はタキ3000と同様に当時としてもかなりの傑作モデルに数えられると思います。
 と言うか、このモデル自体が以後のKATO製品の質的なベンチマークとなったほどの機種だったそうです。
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 たしかにそれ以前のKATOのモデルは車体はディテールを含めて一体成型なのが基本、一部の蒸機を除いて箱型ボディが中心でした。
 それがこのDD13は凸型の複雑な形状なうえに前後にデッキを持つ関係上手すりの表現は必須。
 おまけに当時の国鉄型ディーゼル機の3色の塗り分けも表現しなければならないですから量産品メーカーとしてはかなりハードルの高い素材だった事は容易に想像できます。
 もちろん動力も他から転用できず全てをゼロから作らなければなりませんし。
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 それだけの課題を突き付けられながら(手すり表現については先行していたタキ3000でノウハウを蓄積していたにせよ)それをかなりの高水準でモデル化したのですからまったく大したものです。
 以前紹介したナインスケールのDD13と比べるとあらゆる点で雲泥の差を見せつけられます。
 (とはいえナインスケールのも当時としてはかなり凝った構造でしたし、KATOのそれより安価な上にリリースも4年近く先行していた点は大いに評価されるべきと思います)

 手すりのクリーンさ、車体表現の的確さ、塗り分けの良さ、どれをとっても現行の平均的なモデルと並べても遜色ありません。
 しかも走行性も十分スムーズですしヘッドライト点灯も当時の新世代モデルにふさわしいものです。
 外見上気になる点と言えばカプラーが台車マウントの関係で前面デッキ下に大きな欠き取りがある事位でしょう。
 それにしたところで「現在の最新モデルと比べて」始めて気になるレベルです。

 改めて触れてみるとその凄さ、そして当時のKATOの技術陣が全力を出し切ってモデル化した事がよく伝わってきました。
 もし鉄道模型に「カーオブザイヤー」みたいなものがあったとしたら1978年の大賞は間違いなくこのDD13になっていた事でしょう。
 もちろんN・16番を問わずです(笑)
光山鉄道管理局
 HPです。


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