鉄道模型ファンのお国柄のはなし

 68年のTMSの記事から。随分と古いネタですが
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 MR誌のウェスコット氏の話から「鉄道模型趣味のお国柄について」書かれた物があり興味深く読みました。
 それらを要約させて頂くと

 ドイツのスケールレールローディングは主に運転を楽しむのであるが電気的な面に興味を持ち、モデラーは信号所や操車場にいる気持ちで完全な自動運転に魅力を感じる人が多い。だから電気といってもトラコンやキャブコンに興味が少なく、1列車をひとつのルートに自動的に回らせ向こうから列車が来れば自動的に停止したり退避したりする運転が面白がられる。

 フランスとなると機械的なヒントなどが尊重され、工作を楽しむ。

 イギリスは鉄道模型の元祖というべき国だが、狭いスペースで最大限の楽しみを得るのが上手とでも言えようか。レイアウトの背景は芝居の書き割り式が多いしその書き割りの手前に少し高い道路があり、その道路の手前下方は線路になっている。しかしそのイリュージョンは好い。これなどはイギリスのレイアウトプランの特徴を良くつかんだ言葉と思うが、これ以外に車両工作がどこより盛んな国という事を忘れてはなるまい。

 アメリカのファンはディテールを重んじフリーを嫌い、運転の時には機関士や車掌になりたがりスムーズな発着を大切にする。また、操車に興味を持っている人も多くなってきているとのこと。

 日本は固定レイアウトのスペースがないので組み立て式が多く、多くのファンは自然に車両に興味が行くが建造物やシーナリィにも秀でたものがある。
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 以前に日本最古のレイアウト本(と思われる)でも冒頭に同様のお国柄の違いを書いた部分がありましたが、それから20年近くを経て同様の話が書かれている所は興味深かったです。
 そちらで書かれていたのもこの機会にあげてみますと

 「イギリスでは主に車両をこつこつと細かに作り、いわゆるクラブという所に頭のはげたおじさんが集まって『この機関車のこのところにリベットは何個なければならない』などという事を研究しているらしい」

 「アメリカではドライバひとつで組み立てられる様になっているセットを買ってきて車両を作り床とか庭いっぱいに敷き回したレールの上を走らせて喜んでいるようで、中には機関士と同じ作業服を着、同じ帽子をかぶって喜んでいる人もあるようです」

 「敗戦国日本では6畳の部屋に何人も住んでいる有様ですから、空き室はおろか屋根裏もありません。それでせいぜい鴨居の高さに高架鉄道を天井からぶら下げて楽しんでいる有様です」等々。

 今回の場合は入門書ではなく専門誌の主筆の書いた事なのですが、それでもそれぞれの国の鉄道模型ファンの本質を端的に言い当てています。

 この中で個人的に共感を感じるのはイギリス流の愉しみ方でしょうか。
 私個人の考える鉄道模型ファンの理想像のひとつが感じられます(とはいえ、以後のミキストなんかを読んでいると英国のファンには日本のそれ以上に論争好き、純粋主義な所もあったりするのも見てとれるのですが)

 今になって言われてみればアメリカのGD LINE、イギリスのBACHNGHAM BRANCH、あるいはドイツのミニチュアワンダーランドなどはそれぞれの特徴が端的ににじみ出ている気がします。
 日本で上述の話に最も近いのは恐らくエコーモデルの阿部敏幸氏がやっていた上新鉄道か 宮下洋一氏の地鉄セクションなんかがそうではないかと。

 昔の思い出話に当てはめると鈴木雅夫氏の「須津谷急行」はドイツ的な匂いがありますし、松本謙一氏のD-GRNは文字通りカッコだけでなくコンセプト的にもアメリカ的な印象を感じたりします。

光山鉄道管理局
 HPです。本日「自作・改造車両」のコーナーを更新しました。


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この記事へのコメント

昭和の少年
2014年07月19日 00:19
先日こんなものを見つけました。
すでにご存じのことかもしれませんが、念のために貼らせてください。

http://www.trainplayer.com/Site3/Track%20Plans.html

基本サムネなので詳細までは確認できませんが、雰囲気だけでもそれなりに楽しめると思いますが如何でしょうか?
光山市交通局
2014年07月19日 21:46
>昭和の少年さん

 情報ありがとうございます。

 早速拝見しましたが、日本ではなかなか見られない半島式のベースを多用している辺りはとても羨ましくなりますね。

 メンテが大変そうですが個人用のレイアウトとしては理想的な形態と思います。