書棚の隅から「昭和鉄道史」
今回は書籍の話を。
「昭和鉄道史」(毎日新聞社)から
今でもよく古本屋で見かける確率の高い「一億人の昭和史」の別冊として昭和53年に刊行された物です。

新聞社が出した本だけに「昭和史の中の鉄道」という観点で捉える上で有用な報道写真が多いのが本書の特徴といえます。
日清・日露戦争から太平洋戦争に掛けての「戦争と鉄道」終戦後の復員・買いだし列車から「列車住宅」「風雪の東京駅」と言った記録性の高い記事・写真。
あるいは新幹線建設・車両運搬などの部分も見どころです。(なお、新幹線の下りについては「一億人の昭和史」の本刊でもかなりのページを割いて語られており併読するとなかなか読み応えがあります)
又、新聞社の本らしさを感じるのが「灰色の白書」と題した鉄道100年の事故史。
今でこそ鉄道事故の専門書が多数出されていますが事故史を俯瞰した構成は要領よく手慣れた筆致で描かれておりこれも良く出来た記事と思います。

それらの記事も良いのですが、一番の見どころは306ページ中100ページ以上を費やして掲載されている機関車をはじめ各種車両群の写真図鑑でしょう。
御料車だけで6ページも費やしている所からもわかるように他の一般書はもとよりちょっとした専門誌でも見逃されがちな形式も網羅されており資料性も高い方です。
何しろこれを買った当時「C52」の写真を掲載している一般書は私の知る限りこれだけでしたし。
(尤も、専門誌でも滅多に特集も組んでくれませんでしたが)

その他、明治の鉄道漫画とか「映画と鉄道」「駅弁半世紀」「トレインマーク半世紀」などといった趣味性の高いページも充実しています。
ここまでやっていて鉄道模型の話が無いのが不思議な位で(笑)
とにかく一冊で日本の鉄道を俯瞰する一般書としては非常に良く出来た本だと思います。
以前紹介した「模型と工作・日本の鉄道ハンドブック」と併せれば昭和40~50年頃までの国鉄関係の概要はほぼ把握できるのではないでしょうか。
光山鉄道管理局
HPです。

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「昭和鉄道史」(毎日新聞社)から
今でもよく古本屋で見かける確率の高い「一億人の昭和史」の別冊として昭和53年に刊行された物です。

新聞社が出した本だけに「昭和史の中の鉄道」という観点で捉える上で有用な報道写真が多いのが本書の特徴といえます。
日清・日露戦争から太平洋戦争に掛けての「戦争と鉄道」終戦後の復員・買いだし列車から「列車住宅」「風雪の東京駅」と言った記録性の高い記事・写真。
あるいは新幹線建設・車両運搬などの部分も見どころです。(なお、新幹線の下りについては「一億人の昭和史」の本刊でもかなりのページを割いて語られており併読するとなかなか読み応えがあります)
又、新聞社の本らしさを感じるのが「灰色の白書」と題した鉄道100年の事故史。
今でこそ鉄道事故の専門書が多数出されていますが事故史を俯瞰した構成は要領よく手慣れた筆致で描かれておりこれも良く出来た記事と思います。

それらの記事も良いのですが、一番の見どころは306ページ中100ページ以上を費やして掲載されている機関車をはじめ各種車両群の写真図鑑でしょう。
御料車だけで6ページも費やしている所からもわかるように他の一般書はもとよりちょっとした専門誌でも見逃されがちな形式も網羅されており資料性も高い方です。
何しろこれを買った当時「C52」の写真を掲載している一般書は私の知る限りこれだけでしたし。
(尤も、専門誌でも滅多に特集も組んでくれませんでしたが)

その他、明治の鉄道漫画とか「映画と鉄道」「駅弁半世紀」「トレインマーク半世紀」などといった趣味性の高いページも充実しています。
ここまでやっていて鉄道模型の話が無いのが不思議な位で(笑)
とにかく一冊で日本の鉄道を俯瞰する一般書としては非常に良く出来た本だと思います。
以前紹介した「模型と工作・日本の鉄道ハンドブック」と併せれば昭和40~50年頃までの国鉄関係の概要はほぼ把握できるのではないでしょうか。
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