帰省の戦利品・「東北新幹線開通記念セール」

先日の帰省での掘り出し物から。
が、今回は思い出話から始めます。
1982年の初夏。
東北新幹線の盛岡ー大宮間が暫定開業しました。
開通の日は私もまだ学生でした。
その日は朝一の講義が無かったので朝ニュースの出発式から空撮による一番列車の走行シーンをテレビで延々と観ていた記憶があります。
当時は趣味の中断期間の直前位でしたが「自分の街に新幹線が来る」というのは大変なインパクトでしたからそれなりに感動しました。
実際、新幹線が無かったら頻繁な帰省など出来ないですから今の住所に住む事もなかったでしょうし、その意味では私自身の人生に新幹線はかなりの影響を与えた存在だったと言えます。
(電車よりコストが安いとはいえ今でも車を帰省に使うとなると相当な覚悟が要ります)
随分とローカルな前振りから始まりましたが今回はその新幹線に絡む「在来線モデル」のはなしから。

そして先日、故郷の某中古ショップにてマイクロエースの「東北新幹線開通記念セール」というけったいなモデルの中古をみつけました。
色々な意味で「地元臭」を感じさせるモデルではあります。
当時のマイクロはしなのを吸収した直後くらいの時期で今のマイクロとは若干ノリが異なります。
あの頃は「趣味のカラー」と称してアムトラック塗装のEF64とかTGV塗装の185系と言った(私などからすれば)意味不明な製品を出した挙句に池袋の駅前で路上販売(!)していたりしていたのを見た思い出もあります。
この製品もそうしたノリの一環で「東北新幹線」の関連商品ぽく見せてはいますが動力車1両と客車1両のセットを定価より安く売り出したものでした。
パッケージの裏を見るとEF71、ED78、EF64-1000にオハネ12、スハネ16、オハネフ12のそれぞれどれかひとつを組み合わせたパッケージの様です。
これを見ても分る様に東北新幹線との直接のつながりは殆どありません(山形新幹線ならまだわかるのですが)
それでも定価5700円で買うよりも微妙に安い4500円と言う値付け(何しろ値引きをパッケージに堂々と説明しているセンスは凄い物があります)ですし、当時のマイクロのプラ製品はTOMIXやKATOに比肩できるだけの出来でしたからそれなりにお買い得感はあったと思います。

ですが今回入手できたものは中でも更に変態度(爆)が高い組み合わせ。
しなのマイクロ末期に出た金属車体の事業用電車クモヤ441とオハネ12という物でした。
恐らく上記の組み合わせの中では一番ぱっとしなかったのではないかと思います。
事業用とはいえ電車と客車、おまけに片や金属製、型やプラ製と製品としての統一感もまるでありません。
ですが今だったら相当に異色かつカルト的な製品と言えます。
先日このクモヤの出物が某オークションに出品されていたのですが殆どジャンク同然のコンディションの様だったのにとんでもない値付けが付いて落札されていましたから。

それはさておきパッケージのくたびれ具合は凄かったものの中のモデル自体はほぼ新車同様で走行もスムーズでした。
このクモヤ441、73系をベースとしていながら交直流に対応できる変わり種の事業車です。
具体的な運用としては仙石線へ103系が入線した時に東北線の交流区間で牽引車として使われたのが最も目立つ組み合わせといえます。
その他、485系や457系の中間車を牽引したりというのも結構よくある組み合わせだったようです。
その関連もあって仙台や盛岡にも配置されていたようですから「記念セール」の中では一番東北新幹線に関連した機種と言えなくもありません(笑)
それにしても面白いモデルが手に入った物ではあります。

オハネ12も殆ど新車同然のコンディションでこれも拾い物です。
実は旧マイクロの10系客車の中古は2,3両入線しているのですが何故かどれもスハネ16だったのでその意味での珍しさはありました。
(ですが外見上この2者の相違はあまりないのですが)
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
今に思えばちょっともったいないことをしたものですが、当時はどうしても青で揃えたかったのです。
私などはぶどう色の旧客が現役で運用されていたぎりぎりの世代なので青とぶどう色が混結されているのにあまり違和感は感じないたちです。
とはいえ当時は「全部青だったらカッコよかったのに」とか考えていましたから結構勝手なものでしたが。
ただ10系に関して言うならぶどう色より青のイメージが強いですね。