0系新幹線のドクターイエローのはなしから

 今回はこれまでこのブログでもちょくちょく取り上げている「新幹線大爆破」を。
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 ストーリーとか演出等についてはこれまでにもさんざん書いているのでここでは割愛して主にミニチュア描写を中心に書いてみようと思います。

 本作は皆さんもご存じの通り製作に際して国鉄の協力が一切得られない状況でしたので新幹線絡みの主要なシーンは車内のセットとミニチュアで処理されています。
 (その代り本編で組まれた新幹線車内のセットは実物のメーカーに発注したパーツで構成されたそうであまりの出来の良さに以後、他のドラマや映画で随分使われたのだそうです。この映画の少しあとにはそのものずばり「新幹線公安官」なんて連続ドラマも作られましたが、恐らくこのセットが大活躍したのではないでしょうか)

 その殆ども当然走行シーンですがミニチュアが絡むのは前半の山場である浜松駅周辺での下りひかり109号と上り20号の入替シーン、および広島県内でひかり109号と救援列車が並走するシーンが主な物です。
 (後合成がメインですがクライマックスでひかり109号が救援隊が待ち受ける真夜中の土手に停車するシーンも印象的ではあります)

 この中で特に印象的なのはやはり浜松駅のシーンでしょうか。
 シュノーケルカメラを使い運転席視点で進行する構図は結構迫力があります。

 このシーンは撮影所内に大掛かりなオープンセットを組んだ物と思われますがビル等のミニチュアは東宝のそれに比べると大雑把な造形の物が多いにもかかわらず、自然光のもとではそれなりにリアルな雰囲気が出ています。
 また、これも以前から再三書いているのですが109号とすれ違うひかり20号が浜松駅構内を通過するシーンはミニチュアながら大径のカーブを駆使してかなりパノラミックに表現され観ていてミニチュアと分かっていてもぞくぞくするほどのリアリティが感じられます。
 いや全くこれ位スケール感のある駅をレイアウトに組んでみたいとこれを観るたびに思うのもレイアウト趣味故でしょうか(笑)

 最近は模型でもカメラカーが流行りですが、シュノーケルカメラを駆使したこの視点などはまさにそのさきがけといえます。
 それどころかこれ位雄大に組まれたレイアウトでないとカメラカーのメリットが発揮できないという意味では未だにこのカットは色褪せていません。


 さて、肝心の模型のはなしですが
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 この作品の後半のクライマックスは爆弾を外すための機材を受け渡しするために救援列車をひかり109号に並走させ二本の列車の間で梯子を渡しながらガスバーナーやボンベを受け渡す所です。
 時速100キロで速度を固定して障害物のある地点までの15分で全ての受け渡しをしなければならないサスペンスはそれなりに緊迫感があります。
 が、時速100キロで15分と言うと約25キロにわたる区間で上下線の間に信号などの障害物が無いという設定になりますが実際の新幹線はそういう構造になっているのか少し不思議ではあります。
 (ご存知の方はご教授いただけると嬉しいですが)

 まあ、それはさておき、
 劇中ではひかり109号と同じ仕様の0系大窓仕様の4両編成の電車が並走していますが本来ならばドクターイエローみたいな専用列車を仕立てて走らせる方がよりそれっぽかった気もします。
 (たまたま空いていた別編成を109号と並走させたという設定もあり得ますがそれならそちらも12両以上のフル編成だったらよかった気もします。記憶に間違いなければあの当時通常仕様で4連の0系の編成はありませんでしたから)

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 そのシーンにふさわしいのを私の手持ちで漁るとマイクロの941形あたりが該当します。
 (4連仕様も存在する様ですが如何せんモデルも実車も見た事がありません汗)

 こちらの方は見るからに救援車と言う雰囲気のルックスで非常感が満点の様な気もします。
 恐らくは予算の都合で救援車のミニチュア(実際にはその他に運転台周りの実物大セットも必要だった筈です)まで作る余裕が無かったのか、あるいは最初からこういう編成が存在すると知らなかったのかもしれません。

DSCN5158.jpg
 そんな訳で模型の世界でそのシーンを再現してみるのも面白い気もします。

 型の新しい0系小窓車であればプラッツのZゲージでも同じシーンは再現可能。むしろ今だったらそちらの方がより手軽かもしれません。

光山鉄道管理局
 HPです。


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