ケイブンシャの「鉄道模型大百科」から
先日の吉祥寺の運転会の折、かねて立ち寄ってみたかった某有名中古ショップ(最近某万引き事件で有名になった所ですね)を覗いてきました。
お目当ては鉄道模型の中古…ではなく懐かし系の本、特に最近このブログでネタにしている大百科とかジュニアチャンピオンコースなんかにいい出物がないかという好奇心からでした。
実際たどり着いたそこはマニアの店を標榜するだけになかなか面白いラインナップが揃っていたのですが…
如何せんどれもこれも高いこと!
以前から欲しかった本とか私の持っている本のいくつかがここでは万単位、どうかすると10万以上の値が付いていたりして仰天しました。
欲しかった本の大半は以前借りたり立ち読みしたりして内容がわかっており確かに面白い事は面白いのですが、これだと気楽に手を出す事もできません。
手持ちの本の損傷が激しい物のバックアップに買えれば…などと思っていた目論見がまず崩れます。
今回入手できた本はそれでもどうにか千円前後で買える物の中からかねて欲しかったものを見つけられました。

「大百科シリーズ」から「鉄道模型大百科」(やっぱり汗)
このネタは以前にも何度か紹介してきましたが、その元祖たる本書だけはこれまで手にする機会がありませんでした。
千円ちょっととはいえこれでも定価の倍近いお値段で一瞬躊躇わされるものがあります。
ですがさっそく帰りの電車の中で読んでいて驚きました。内容の充実度は以前紹介の「鉄道模型大作戦」に匹敵するものだったからです。
本書の監修は「鉄道模型レイアウト」の長真弓、執筆は長氏を筆頭に水野良太郎、江頭 剛、南 正時と今見ても錚々たる顔触れがそろっています。
発行時期が昭和55年というNゲージ勃興期なので16番やライブスチームなどの説明はおざなりですし、車両工作の項はプラキットの素組み中心、後半の鉄道模型カタログなどは「大作戦」に比べて精彩を欠いています。
ですがそれ以上にレイアウト造りの項は写真も豊富で極めてしっかりした内容の上に、参考になる実景の写真を集めたコーナー(後続書の殆どにはこれがありません)もついており読んでいて非常に楽しめました。
同様の事がメンテナンスや写真撮影法についても言え大百科シリーズ初の鉄道模型ネタとしてはとてもよく出来ている印象でした。
(この続編を出そうとしてもこれ以上の物になったか疑問ですし、現実に後続の大百科シリーズは本書の内容を理解できた人向けのよりマニアックな方向へ伸びて行った・・・と言えるかもしれません)

さて、この本で一番の収穫は後半の「すばらしきマニアたち」のコーナーでした。
水野良太郎、南正時、ライブでC63を誕生させた国鉄郡山工場スタッフなどの面々と並んで関沢新一氏も掲載されています。

実は関沢氏のレイアウトはあちこちの資料でレイアウトの一部が写真で紹介されているのですが、トラックプランを含む全体図が紹介される事があまりなくどんな構造なのか今ひとつはっきりしませんでした。
それが図という形にしろ俯瞰図で掲載されていたのは嬉しいポイントでした。
これだけでも買った甲斐があるというものです。
そう言えば昨日は関沢新一氏の命日でした。
光山鉄道管理局
HPです。

にほんブログ村

にほんブログ村

鉄道模型 ブログランキングへ
現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
お目当ては鉄道模型の中古…ではなく懐かし系の本、特に最近このブログでネタにしている大百科とかジュニアチャンピオンコースなんかにいい出物がないかという好奇心からでした。
実際たどり着いたそこはマニアの店を標榜するだけになかなか面白いラインナップが揃っていたのですが…
如何せんどれもこれも高いこと!
以前から欲しかった本とか私の持っている本のいくつかがここでは万単位、どうかすると10万以上の値が付いていたりして仰天しました。
欲しかった本の大半は以前借りたり立ち読みしたりして内容がわかっており確かに面白い事は面白いのですが、これだと気楽に手を出す事もできません。
手持ちの本の損傷が激しい物のバックアップに買えれば…などと思っていた目論見がまず崩れます。
今回入手できた本はそれでもどうにか千円前後で買える物の中からかねて欲しかったものを見つけられました。

「大百科シリーズ」から「鉄道模型大百科」(やっぱり汗)
このネタは以前にも何度か紹介してきましたが、その元祖たる本書だけはこれまで手にする機会がありませんでした。
千円ちょっととはいえこれでも定価の倍近いお値段で一瞬躊躇わされるものがあります。
ですがさっそく帰りの電車の中で読んでいて驚きました。内容の充実度は以前紹介の「鉄道模型大作戦」に匹敵するものだったからです。
本書の監修は「鉄道模型レイアウト」の長真弓、執筆は長氏を筆頭に水野良太郎、江頭 剛、南 正時と今見ても錚々たる顔触れがそろっています。
発行時期が昭和55年というNゲージ勃興期なので16番やライブスチームなどの説明はおざなりですし、車両工作の項はプラキットの素組み中心、後半の鉄道模型カタログなどは「大作戦」に比べて精彩を欠いています。
ですがそれ以上にレイアウト造りの項は写真も豊富で極めてしっかりした内容の上に、参考になる実景の写真を集めたコーナー(後続書の殆どにはこれがありません)もついており読んでいて非常に楽しめました。
同様の事がメンテナンスや写真撮影法についても言え大百科シリーズ初の鉄道模型ネタとしてはとてもよく出来ている印象でした。
(この続編を出そうとしてもこれ以上の物になったか疑問ですし、現実に後続の大百科シリーズは本書の内容を理解できた人向けのよりマニアックな方向へ伸びて行った・・・と言えるかもしれません)

さて、この本で一番の収穫は後半の「すばらしきマニアたち」のコーナーでした。
水野良太郎、南正時、ライブでC63を誕生させた国鉄郡山工場スタッフなどの面々と並んで関沢新一氏も掲載されています。

実は関沢氏のレイアウトはあちこちの資料でレイアウトの一部が写真で紹介されているのですが、トラックプランを含む全体図が紹介される事があまりなくどんな構造なのか今ひとつはっきりしませんでした。
それが図という形にしろ俯瞰図で掲載されていたのは嬉しいポイントでした。
これだけでも買った甲斐があるというものです。
そう言えば昨日は関沢新一氏の命日でした。
光山鉄道管理局
HPです。

にほんブログ村

にほんブログ村

鉄道模型 ブログランキングへ
現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
この記事へのコメント
やはりホビー物は充実した品が揃っている感じですね。
吉祥寺と言うと以前は老舗の模型店が数点有、三鷹、荻窪も専門店
がありました。
近年はホビーショップやネット通販に押されて閉店した所も多く気軽
に模型が手に入る反面、そういった店で思わぬ模型秘話を聞けたりす
る機会も無くなりました。
光山市交通局さんが言うように昭和55年ごろ厳密にいうと昭和50年
を境に鉄道模型はHOからNへシフトし材質も板金加工からプラスチック
へ移行し価格が安くなる反面、精密さに欠ける・・・ただ動けば良い
と言った物が多くなり始めた時期とも言えます。
ただ新規のエーダイ、学研といったメーカが参入して賑やかになった
のも事実です。
この頃のライブスチームと言うとアスターライブです。
それまでは通常では手が届かない価格に上級度を必要とする工作で
敬遠されていたライブスチームを低価格・組み立てやすさをウリに
製品化したのにも驚きました。
私は当時出ていたOゲージスケールの路面電車プラモにはまっていました。
確かGマークと言うメーカから出た製品です。
某ショップ、初めて覗いた時のイメージは「おたくのアメ横」でした(笑)アメ横みたいな安売りをしていないのが何ですが。
私の現住地でもこの20年くらいの間に模型店が7割以上減った印象があります。そのくせ量販店の類がないので環境としては確実に悪化していますね。
救いはこの地方では名の通った文字通りの専門店がある事ですが、そこの客層も半分が県外客です。
アスターのライブもあの当時はTMSの広告でよく見かけましたね。あの頃はブタンガス仕様で走行する16番ライブなんてのも記事になっていて今以上にライブが盛んだった印象があります。
Gマークの市電、スケールがミニカーの標準スケール(43分の1)に近接した45分の1というのが結構魅力に感じましたが、あの頃はスペースの問題もあってなかなか手が出なかったですね。