いわゆる「自由形」車両のモデル工作に思うこと



 先日あるHPのエッセイで自由形車両について書かれたものがあり結構触発される所がありました。
 そこでの論旨とはいささかずれた内容なのですが自由形についての私が思うことについて書いてみたいと思います。

 私の場合フリー車両を作るような場合と言うのは以下の理由による事が多いです。
 1)ジャンク品なんかで手に入った素材を見て「ここをこういう風にいじればおもしろそうだと思った」ケース(笑)
 2)自分のレイアウトにこういう車両が欲しいと思い、市販品に適合しそうな物がなかったケース
 3)最初からパーツの欠落があるジャンク品を買った時に他の車両のパーツで充当したケース(これについては以前「光山仕様」と称してブログに書いた事があります)
SNShouo71IMG_0492.jpg
 何れの場合も「すべてをゼロから作る」というフリー車両のポリシーとは若干異なるスタンスで対応している事になります。
 ただ、どのケースでも言える事ですが「自分のレイアウトで運用する」という前提での製作・改造ですからおのずと「使用条件に伴う縛り」があるのが特徴と言えば言えます。
DSCN0604.jpg
 以前あるサイトに掲載されていた文章で観た事があるのですが「フリー車両は車両工作で細密度を落としたいための逃げ道だ」といった様な論旨の物がありました。
 個人的に感じるのですがほぼ全てが架空の風景や線路配置に寄っているレイアウトでは外見上の忠実度もある程度大事ですが、それ以上に「きちんとレイアウト上で運用できる」事にも同じ位の意を尽くす必要があると思えます。
 その使用条件にきちんと合致していれば架空の設定にも基づくフリー車両でも存在する必然があり、むしろ実車をなぞった車両よりも存在感に於いてリアルであるという事も大いにあり得る事です。
 (第一組みこむパーツの中のどれが必要でどれが不要かという見極めができないと本来の意味でのフリー車両は作れない気がするのですが)
DSCN4829.jpg
 それに何もかも実物準拠で作ってしまうと運転に供する場合に支障をきたすケースが多くなります。
 第一そこまで拘りだしたら動力台車が殆ど首を振らないEF級の旧型電機のほぼ全ては「事実上直線かそれに限りなく近い緩曲線(最急カーブでも16番換算で半径4M近い)しか走れない」事になってしまい何のためにモータとギアを組み込んでいるのかすら分からなくなります。
 この辺りの妥協点を外見の忠実度より走行寄り、運用寄りの観点に取り、そこに合致する所で手を加えるというのが私が車両改造、工作で考える立場です。

 但しこの論旨はあくまでレイアウト派から見たフリー車両の捉え方であり純粋な車両工作派とはニュアンスに於いて異なる物ではあると思います。
 ただ、車両工作派のフリー車両でもよく出来ている物は大概それを支える設定がきちんと出来ている事が多いとも思えますが。

 それとこれはレイアウト派、運転派ならではの発想ではないかと思うのですが「自分のレイアウトに自分の思うままに作った車両が走る」あるいは「レイアウトの設定に準拠した自分だけのオリジナル車両が走る」というのはまさに「鉄道そのものをものした」という独特の快感が感じられて嬉しさもひとしおなものがあります。
 世界的に見ても著名なレイアウトの殆どには大概その鉄道オリジナルの車両がいくつかあったりしてそれが魅力のひとつにもなっていますから私一人だけの感覚でもないようですし。
(まあ、私の場合、工作の腕そのものとの落差の激しさにがっくりくる事も多いのですが汗)

光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

YANチョ
2014年12月01日 21:09
今晩は。

現存する(した)車両収集がメインであり,尚且つ徹底的な
再現度と的を絞り過ぎた模型がメインの現状では,フリーの存在
意義どころか,その様な考えにも至らないのかも知れませんね。

それより今はそう言う,フレキシブルな考察に及ぶ隙も無いくらい怒涛
の販売形態ですから,ソフト的な余裕も無いんじゃないでしょうか?

昔の様に ”無いから作ろう” が不要な時代ですから,創造する
力もすでに搾り出す必要性も無いのでしょうしね・・・。

無論。それが良いとか悪いとか言ってるのじゃないんですけど。
どう言った部分に利便性を思うか?でしょうか。

レサレサ
2014年12月01日 23:34
私の場合2番のフリーが多いですね。
・・・というか貨車以外ほぼ全部フリーになります。

うちのレイアウト「オリジナル私鉄」という設定なので、無改造でも車両を購入後塗装変更するんですよ。

もともと鉄道模型にはまった理由が、TMSの水野良太郎・諸星昭弘氏の「オリジナルレイアウト」系で、ストラクチャー・車両も上記の諸星氏と小林信夫氏などのフリーランス手作りの影響受けたせいで、その辺抵抗がありません。

むしろ逆に市販ストラクチャーをぴかぴかのままレイアウトに置くのが嫌で、最低でもアクリル黒を薄めて塗って(墨入れ&つや消しの効果あり)落ち着かせて使います。
光山市交通局
2014年12月03日 21:42
>YANチョさん

 今の鉄道模型、特にNの車両などの販売形態が完成品メインとなっている現状ではなかなか自由形に関心が向きにくいのは確かですね。

 とはいえ先日秋葉の某中古ショップでジャンク品のコーナーにモデラーと思しき方々が群がっているのを見たりするとまだそれなりに工作へのニーズは残っている事も実感します。

 ただそれが「同形式の仕様違い」ばかり狙っているのだとしたらそれも少し寂しい気もしますし。

 自由形については少し書き残した事もありましたのでまた近いうちに続きを上げる積りでいます。
光山市交通局
2014年12月03日 21:49
>レサレサさん

 コメントありがとうございます。

 小林信夫氏の連載は私も好きですね。細密車両一辺倒に近い今のTMSの中ではオアシスのように感じます(笑)

 最近はJRや大手私鉄からの中古車両の融通が目立つせいか地方私鉄がいわゆる「オリジナル私鉄」みたいな様相を呈していますね。
 長電でロマンスカーやNEXが入線したり富士急行みたいにJRの乗り入れに積極的な所があったりしますし、転入車も大概何らかの改造を施している辺りに「鉄道模型っぽさ」を感じたりします。

 見様によっては下手なモデラーよりも発想が自由に見える感じすらしますね。