今月のジャンク車からしなのマイクロのED21

 今月の入線車から
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 しなのマイクロのED21です。
 この機関車はかつて富士身延鉄道の自社発注の210形電気機関車として誕生したものですがその後の国有化でED21の名称に変わり、その後は飯田線・大糸線などに居を移して活躍していた機関車です。
 しなのの旧型電機では既に出ていたED15が設計上のベースだった事と同時期に作られた長野電鉄5000やED27(元は南武鉄道の自社発注機、これらはいずれも旧しなのマイクロで出ています)とほぼ構成が同じだった事から製品化されたようです。

 とはいえ水色の車体は他機に比べると非常に目立つカラーリングでこれがこの機関車の個性となっています。
 最近は鉄コレでも身延線の旧国がリリースされていますし見つけたのはタイムリーだったかもしれません。
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 これは出先の中古屋で見つけた物ですが安いだけあって全体にくたびれ感が強く、車輪の汚れも散見されます。おまけに外箱なしの裸売り。
 パーツの欠落が少ない位が取り柄の様でした。もちろん店頭チェックでも「不動」でした。
 しなのの電気機関車と言うと以前手こずらされたED15の記憶があり、それに比べても中古とは言えこれまで見た中では尤も外見上のコンディションが悪かったので走行性についてはそれなりに覚悟はしていましたが(笑)
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 それでもED15の時の調整ノウハウ(と言うほどの物でもないのですが)から走りの復活は不可能ではないと踏みました。

 帰宅後、接点の清掃、車輪のクリーニング、オール金属製らしいギア周りには通常のセラグリスではなく金属用のモリブデングリスを注しました。
 早速通電した所ではやはり動きませんでしたが、モータが熱を持ってきた所から通電だけはされているようです。
 それでも何度かいじくっていると徐々にギアにグリスが回ってきたのか動きが出始め、更にしばらく手で動かすと通常のしなの機関車並みに動き始めました。

 ここまでで大体15分弱(ボディの取り外し、取り付けを含む)
 この種の不動品の復活の中では比較的時間が掛かった部類です。
 恐らく注油しなくても時間を掛ければそこそこ動いたかもしれませんが、まさか動くまで店頭で15分も掛ける人間もそうはいないのではと思います。

 一旦動き出しさえすれば後はかなりスムーズな走行性で、その意味では結構な拾い物だった気がします。
 外見のくたびれ具合に反して動力ユニットはピカピカでしたし。

 ただ、これはしなのの機関車全般に言えますが小型機でも140Rのミニカーブは苦しい様でポイント通過時の割り込みやそれに伴うショートが頻発するので極端に径の小さいカーブは苦手の様です。
 逆に安定した250R以上の線路ではまるで別の機関車に見える位スムーズに走るのですから世の中わかりません。
光山鉄道管理局
 HPです。


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