変わり種の485系モデルから

 たまにはこういう変な物も手に入るというお話です。

 先日のジャンク箱の一件以来、近所のフリーマーケットも折を見て覗くようになりました(笑)
 よもやあれ以上の掘り出し物が出るなどとは正直期待していないのですが(ましてこちらの方が田舎ですし)
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 そんなフリマめぐりで見つけた一品がこういう奴です。
 おもちゃの処分品の箱の中にあった奴ですが、最初見つけた時にどうもどこかで見覚えがある気がして気になりました。
 玩具にしては集電機構があるようですし、さりとて鉄道模型と考えると造形がややラフに過ぎます。

 なんだかわからないままにいったん帰宅。
 手持ちの資料をひっくり返して40年近く前のイタリア製LIMAの485系である事を思い出しました。
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 そういえば80年頃の工作ガイドブックでこれのセットが掲載されていた筈です。
 LIMAのモデルというとNだけでなくHOも多数リリースされている上にそっちでは新幹線や国鉄コンテナ貨車なんかも出ていますが専門誌上でも殆ど玩具扱いできちんと取り上げられた事はひとつふたつを除いてありません。
 そもそも模型店よりも大きなデパートの玩具コーナーで扱われる事が多くそれもかなり都市部に偏っていた様ですので私の故郷では実物を見た事自体ありませんでした。
 (何でも70年代の半ばにテレビCMをやっていた事もあるそうですが、当然これも未見ですw)
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 早速取って返して購入。
 最初は車両だけだったのですが売り手のはなしからセットの一部のパーツがあるとの事だったのでそちらはサービスしてもらう事ができました。
 3両で3桁価格。正直骨董的価値というよりも単純に好奇心からの買い物です(笑)

 大体にしてこれの入っていた箱には超合金の残骸やら壊れかけのダイヤペットやらも入っていましたから(ハードオフのジャンク箱を想像してください)まともなコンディションはまず期待できません。
 それでも物は試しとレイアウトに載せて通電するとかなりがたつくものの大昔のナインスケール並みの走りは見せてくれました。

 ただ、先頭車の台車の転がり抵抗が大きいので以前運転会で「ジャンクのあぜ道」を飾ったエンドウのAEよりもスムーズさに欠けます。

 造形ははっきり言って「ラフ」の一語。ライトはボディカラーそのまんまで上下の大きさが同じなので下手に色刺ししたら尾灯が無闇に大きく見える事は必至です。
 スカートはあっても連結器のモールドが一切ありません。
 台車も欧州型の流用の様子で車体に比して無闇にでかい。でかいと言えばボディも日本製の485よりも大きめです。
DSCN6029.jpg
 その一方で運転席周りの窓の抜きは学研辺りより良い印象です。
 強いてこのモデルに鉄道模型らしさを感じさせるところがあるとすればパンタとダイカスト造形らしい床下機器の辺りでしょうか。
 ボディ造形のラフさに比べて意外にしっかりした印象です。

 長所らしい長所もないので正直言って今どきの鉄道模型ファンは絶対に見向きもしないモデルであるとは思いますが、走りっぷりも含めてこれを眺めていると何というか妙にのどかな気分になれます。
 それにこんなモデルでも一応Nの規格には準拠しているので(フランジがでかいですが)ユニトラックやファイントラック上を走行する事も可能です。
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 さて、売り手の方がサービスしてくれたパーツというのが線路とパワーパック。
 パワーパックとは言っても乾電池駆動でスピード調節もできないという昔のゼネコン並みの代物です。
 ここだけ見ると玩具丸出しですが線路の方はそこそこ鉄道模型らしい形態はしています。
 
 今回の485に関しては「走っただけでも上出来」の部類でしょう。
光山鉄道管理局
 HPです。「車両紹介」機関車の項一部追加しました。


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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2015年03月10日 23:59
これは懐かしい製品ですね(^O^)
私が鉄道模型を始めた頃、売ってた物ですよ。
リマから出ていた唯一の日本形Nゲージだったはず。
私も買おうと思って、近鉄百貨店の模型売場に行ってみたら品切れだったので、新幹線0系のHO入門セットを買いました。
私が鉄道模型をHOから始めたのは、実にしょうもない理由だった訳です。

電池式のパワーパックも懐かしいです。
当時、リマの入門セットには必ずと言っても良いくらい付属してました。
電池式とはいえ、単2電池を6本使うので、結構重かったです。
リマの当時のカタログには家庭用電源を使う本格的なパワーパックも掲載されてましたが、店頭で見掛けた事はありませんでした(おそらく、あちらとは電圧が違う為?)
リマの製品は動力を共通化している関係で、台車やホイールベースが適当なのが特徴でした。
リマのCM、目が腐るほど観ました。
「あんリマ~」って台詞が印象に残ってます。
カトーやトミックスなど、国内のメーカーでもCMをしてなかったのですから、余計に衝撃的でした。
外国のメーカーが日本形を作る場合、殆どが日本メーカーの下請けという形ですが、リマは自国での販売を主体に考えて、自社で企画・設計・製造をしていた訳で、非常に珍しい例でした。
勿論、輸出もしていた訳ですから、取説が日本語も含めて6ヵ国語で書かれていたのも凄かったです。
光山市交通局
2015年03月12日 22:28
>鉄道模型大好きおじさん

 0系新幹線は75年頃の発売で当時のTMSに紹介記事が載っていました。
 学研のNゲージ新幹線とほぼ同じタイミングだったようですが当時はTMSがリマの製品を紹介する事自体がかなり珍しかったですね。

 485系の方はTMSでは紹介されずじまいで存在を知ったのも上述の「模型とラジオ別冊・工作ガイドブック」からでした。

 電池式パワーパックは手に持って見ると意外に軽かったのが印象的ですね。まさに「電池ボックス」という趣で昔の有線操縦のリモコンカーを連想します。

 リマのCF、私の所は田舎でしたから全く目にする事ができなかったですね。
 プラレールやトミカのCMも相当珍しかったくらいですから市場規模の小さい地方ではまず見られない所が多かったのではないかと思います。