エンドウの73系入線に思うこと

 エンドウづいている最近の中古モデルの入線状況ですがまたひとつ加わりました。
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 GMのキット組み品の72系です。
 今から30年位前にエンドウがGMのキットを素組み&塗装仕上げして発売したもので「エンドウ=金属ボディ」というイメージをある程度払拭したモデルでした。

 以前103系を入線させた時にも書いたのですが、本来のラインナップであるブラスモデルと並べても違和感がないように独特の艶の付いた塗装になっているのがエンドウのモデルの特徴と思います。
 これは一歩間違えれば玩具っぽい質感になってしまう所なのですが、このモデルの場合はぎりぎりでそれを回避する事に成功している印象です。
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 加えて細部のレタリングの細かさとかっちりした感じは完成品モデルに引けを取らないレベルと思います。
 美点はもうひとつ。
 GMのボディにGMの動力(実際はこれもエンドウ製なのですが)なのは中古ショップでよく見るGMキットの素組み品と変わらない構成なのですが、走りがとにかくスムーズなのです。
 とても同じメーカーとは思えない程ですがエンドウブランドで下す関係で動力の調整に余程手を掛けていたのではないかと思えます。

 この72系御殿場線仕様はかねてから欲しかった形式だったのですがエンドウ製が手に入らなかったためにTOMIXから正調モデルが出た折に予約して購入しています。
 それなのにそれから2年ほどでエンドウ製の中古を見つけるとは(汗)
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 当然試運転はTOMIXの正調モデルとのコラボ走行となります。

 その運転をしていてふと思った事から。
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 片や昨年に実物準拠で中間車を新製しトイレ流し管まで表現しているハイグレードモデル。
 片や40年前に既に市販されていたキットを組み立てて塗装を施した、ある意味手抜きモデル。しかも実車に存在しない中間車まで混ざっており当然実物との相違点も多い中古モデル。

 本来ならこのふたつが並んで走行する事自体、純粋主義者のいわゆる「真のマニア」さんには許し難い事と思います。
 あるいはこのふたつが単に飾られるだけのモデルだったなら実車との相違点はかなり目につくはずです。
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 ですがこの2編成をレイアウト上で行き交わせると旧モデルの方はもちろんですがHG仕様のモデルまでもが実に生き生きと目に映ったのです。
 おそらくこの2編成のどちらかだけの走行だったらこういう感じ方にはならなかったのではないかと思います。

 (建前上)同じプロトタイプでありながらこの2者には考証とは別のところで造形上の相違点が結構多いですし、それを捉えて優劣を語るのは簡単です。
 ですが、そうした優劣を離れて相違点を「それぞれの個性」と読み替えて捉えなおしてみるとその二つが並び立つ時に互いが互いを引き立てあって線路上の活気を高めている感じがするのです。

 今回は単に二つのメーカーの違いを見るためのコラボ走行だったはずなのですが、実際やってみると思いもかけずにそんな下種な目論見を跳ね返す位の楽しみを味わうことができました。
 
 何よりこんな楽しみができるのはどちらも「線路幅9ミリの直流電源で走る150分の1モデル」という基本的な規格が揃っているからです。
 そしてその規格が50年近くにわたって存続しているが故の楽しみであります。
 16番ならこれに更に20年歴史が付け加えられるはずですが、不思議と「最新モデルと60年前の旧モデルが同じ線路上を走るイベント」という話をあまり聞きません。
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 16番の方がNよりも歴史がある筈なのにこれは不思議な話ですね。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

2015年03月15日 23:47
お晩です

『真のマニア』というよりも
単に融通の利かない原理主義みたいなものですよ

前にも書いたことありますが
古いものから技術進歩の歴史を目の当たりにすれば
原理主義がいかに意味のないことかよくわかります
光山市交通局
2015年03月16日 22:18
>南栗橋車両管理区荒川支所 さん

 趣味のポリシーを持つ事は大事ですが、仰る様にあまり自分の主張に窮屈に拘泥すると自分も周囲も面白くないのではと思えますね。

 「単に融通の利かない原理主義」、幸か不幸か私自身は直接経験する事は少ないのですが、行きつけのショップとかでそういう客が往々にして来る事があるという話はよく聞かされます。