DD51とD51の協調運転のはなし

 先日入線したエンドウのDD51のちょっとした使い道から(笑)
DSCN7171.jpg
 DD51は造形こそ今の水準から見れば大雑把な部類ですが走りは今でも悪くない性能を見せます。
 エンドウが意図した様に同社の24系を引かせても良いですし、旧客編成や貨物列車の牽引に使っても悪くはありません。

 が、折角入線したのなら少し変わった編成を試してみたくなります。

 その目で見た場合、以前から時々紹介している盛岡機関区の50年史の写真に面白い物があります。
DSCN7173.jpg
 かつてD51の3重連で名を馳せた東北本線(現在はIGR)の奥中山峠。
 ここでは昭和30年代の終わり頃から昭和43年の完全電化までのごく短い期間ですがこの区間はDD51の天下だった時期があります。
 それまでのD51を駆逐してしまったDD51ですが乗務員の慣熟の意味もあったのか一時期、D51と重連を組んでいた時期があり、その写真がこれです。
 
 廃車回送でない証拠にD51からは煙が派手に出ています(笑)
 当該書によるとDD51は初期の頃1号機~4号機までが全国に先駆けて盛岡機関区に配備されていたそうで、写真をよく見るとそれぞれ細部が異なる1・2・3号機のスナップ写真が視認できます。
DSCN7168.jpgDSCN7170.jpg
 さて、幸いと言いますか私の手元には重連用にモータを抜いたKATOのD51旧製品があります。
 模型の場合、動力を内蔵した機関車同士の重連ですとモータの協調に苦労する所ですが、動力なしロコなら問題なく使えます。
DSCN7172.jpg
 という訳で早速試してみるところが如何にも安直ですが。
 牽引される貨車もなるだけ当時の雰囲気に合わせる形でワキ5000やタキ3000等を中心に揃えてみました。
DSCN7176.jpg
 因みに同じ場所では昭和43年の電化時期には「ED75とDD51」という組み合わせで慣熟運転や回送がされていた時期もあります(写真を見るとED75のパンタが上がっていますのでこれは回送ではない様です)
 こういうのは無煙化や電化に伴う独特の風景ですがこれを追体験できるのもモデルならではですね。

この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2015年04月28日 17:55
動力方式が異なる機関車の重連も面白いですね。
蒸気機関車とディーゼル機関車の重連は、現在でも山口線で行われてますね。

私も以前は異種重連を模型で再現してました。
個人的にはDF50とD51を組み合わせて非電化時代の北陸線を再現するのが好きでした。
トミックスのDF50とマイクロのD51の組み合わせが上手く協調しました。カトーのD51だと走行性能が良すぎて、DF50が押され気味でした。
光山市交通局
2015年04月28日 23:07
>鉄道模型大好きおじさん

 異種重連の難しさは動力の協調の難しさでもありますね。

 更にモデルごとの相性の問題もあるから尚の事複雑と思います。

 今回の重連はD51の動力を抜いたトレーラーだから楽にできたと言えます(笑)

 KATOの初期モデルのD51は私の経験上から言えば不動モデルが意外に多く(経年によるモーターマウントのがたつきからギアがかみ合わなくなるケースが多い。実はそういうのに3両当たっています)その意味では素材に事欠かない機種でした。モーターさえ抜けば結構スムーズに転がるので重連用には使えるモデルです。
レサレサ
2015年04月29日 00:49
こういう異種重連だとトーマスの原作絵本(23巻の未TV化話)であった「ディーゼル+タンク車+蒸気(ヘンリー)+客車+ディーゼル」のミキストってレベルじゃない無茶苦茶な連結シーン思いだします。

これのすごいのは「実際にあった光景」の写真を元に書いた話だそうで・・・実話かよw

劇中の説明だと機関車3台が「エンジン(貨車側)・調速機(蒸気)・排出器(客車側)」が駅間でそれぞれ故障し、客車のブレーキホースをヘンリーにつないで制御、エンジンが動く方のディーゼル機関車と共同で最寄り駅まで移動という光景だそうで…緊急事態ならこう言うのもあるのかな。
光山市交通局
2015年04月30日 21:14
>レサレサさん

 聞くだけでも凄い話ですね(笑)

 考えてみればこの間乗ったSL銀河も蒸機とディーゼルカーの協調運転ででした。そのうち電車と蒸機も現実化するかもしれないですね(中央線辺りではターンテーブルが無いせいか「D51+12系+EF64」という組み合わせがありましたが。