日本型Nゲージの50年と思い出から・ED75編

 鉄道模型工作ハンドブックから

 今回はED75です。
 「ED75と言ってもピンとこない方も多いと思いますがこれはこの9月に完成した試作電機の形式です。ED71~74の系統を継ぐものですが交流電機の決定版とされていて近いうちに実に200両が量産され常磐線平以北、東北本線仙台以北で活躍するそうです。今回はモデルに作りやすそうな半流線型車体を持つこの最新鋭機ED75の製作を楽しみましょう」
 記事の冒頭で書かれたこの解説に時代を感じる向きも多いと思います。
 そもそも「半流線型」なんて言葉、いまどきのファンは使わないのではないでしょうか。何しろED75が半流なら今活躍中のほぼ全ての機関車が半流になってしまいますから。

 ED74と違って75の方は順風満帆な人生と言いますかEF65と並んで国鉄を代表する電機機関車の顔となっている事は皆さんもご存じの通りと思います。
DSCN7353.jpg
 16番の工作記事の作例を見ると「まだ出ていない機関車をモデル化した」と言う風情の完成写真で、前面窓や明かり窓のHゴムや前面帯が付いていないので「真っ赤(本誌は白黒印刷なので真っ黒)な塊」にも見えます。
 今となっては面白いのは記事中では「飾り帯をつけて~」と書いているのにHゴムへの言及が全くない点です。
 このタイプ以降の電機は大半が「Hゴムの付いた窓」が外見上のアクセントになっているケースが多いので少し意外でした。
「車体は深紅色とはいう物の少しピンクがかっているので赤75%白23%青2%の割合でラッカーを混ぜると良いようです」・・・これを読むと市販の調色塗両で安直に塗ってしまう私などはなんだか申し訳ない様な気になります(汗)

 さて、本書は以前から書いている様に元々は当時機関士(と言うか後半生は運転士)だった親類のおじさんが持っていたものです。
 当時(昭和43年以降)は岩手でもED75がようやくお目見えする時期に当たっていましたが自身が運転していたからでしょうか、本書を大分参考にしながらペーパー車体の16番ED75を自作していました。しかも2両も。
 鉄道模型が都会ほど普及していない環境ですから車体の色が実車より淡かったりとかしたのですが前述のHゴムは塗りでもガラスの描き込みでもなく真鍮線で表現していました。
 やはりここは電機にとってはアクセントとして無視できなかったのでしょう。
DSCN0509.jpg
 残念な事におじさんの死去の前後にモデル自体が処分されたとの事で今となっては現物に触れられませんしお見せする事も出来ません。
 だからという訳ではないのですが16番のED75はTOMIXの奴を1両持っています。
 DSCN8626.jpg 
 一方、Nゲージの世界でもED75はかの「SONYマイクロトレーン」でのモデル化を皮切りに量産品が1974年のトミーナインスケールから始まって多くのメーカーからリリースされている人気機種です。
 (人気と言うか、実質これしかいない様な線区が多いせいもあるのでしょうが笑)
 うちの鉄道でもED75は「偉大なる凡庸」の異名をとる主力機のひとつでブルトレやコンテナ列車から旧客、クリーニングカーの後押しまで多様に活躍しています。
DSCN6426.jpg
 今回の写真のはTOMIXのHGモデル。
 ナンバーもまだ嵌めていませんが1000番台の後期形です。香港製から始まるトミー&TOMIXのED75も中身だけでも3回以上変わっているだけに最新式の走りっぷりは見事の一語。
 ある程度の速さから急に電源を切っても短距離ながらそれっぽい惰行をして見せるところなどはなかなか素晴らしいです。

 「偉大なる凡庸」だけあって思い出も多いせいかED75で語る時は何故か長文になります。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2015年05月08日 21:56
トミックスの香港製ED75、私も持ってました。
メーカーズプレートの「日立」の文字が小さかったので、おそらく2回目以降のロットだと思います。
大阪梅田の模型屋にて中古2000円で売られていたのを購入。
自宅に帰って走らせてみたら、何故かモーターの極性が逆になっていたようで逆走しました(>_<)
これでは他の機関車と重連する時に困るので、分解してモーターの配線を修正しました。
驚いたのはモーターの軸が異様に長くて、軸の両端に付いたウォームギアで直接前後の台車を駆動するという大胆な動力ユニットだったこと。
音は非常に煩いものの、走りは悪くなかったです。
残念ながら数年後、モーターが逝ってしまい、仕方ないのでモーターを外して重連次位専用機にしました。
カトーのAssyパーツの動力ユニットに換装も考えましたが、そこまでする意味も無いので、そのまま放置したままです。
レサレサ
2015年05月08日 23:10
>「偉大なる凡庸」
私が持っている古い学研の図鑑『機関車・電車』にも「シリコン整流器を使用した交流ED形機関車の標準型」と書かれておりましたから、まさにそれがふさわしい車両だったんでしょうね。

ちなみに同書のED70番代=交流機の記述が下記の用でした。(75は上記参照、ひらがななのは原文ママ、漢字は総ルビ)
・70:北陸線用につくられた初めての幹線用交流電気機関車。
・71:東北線用につくられた電気機関車。以後の交流電気機関車の基本になった。
・72:だんぼう用ボイラーをつんだ九州地区電化用交流電気機関車。
・73:ED72とともに九州地区用につくられた貨物用交流電気機関車。
・76:ED72の改良型で、九州用と501以降の北海道用とがある。
・77:磐越西線などの亜幹線用の標準交流電気機関車。
(ED74と78は記載されず)

余談ですが、N模型だとED75は本来の用途以上に長らくミニレイアウトの牽引機として最適な機関車だったと思います。
(中間台車や先従輪がないのでカーブに強い+全長が短いので短編成でも違和感が薄い+入手が用意)
おかげで非電化の貨物列車が好きだった私は無用な苦労をする羽目になりましたw
光山市交通局
2015年05月09日 21:34
>鉄道模型大好きおじさん

>モーターの軸が異様に長くて、軸の両端に付いたウォームギアで直接前後の台車を駆動するという大胆な動力ユニット~

 GMの初期の111系の動力もそういう構造でした。あの頃はNの動力も試行錯誤の連続だった様ですね。
 このふたつ、走りは豪快ですが、音も豪快という共通点があります。

>カトーのAssyパーツの動力ユニットに換装も考えましたが~
 外見と走りのギャップが物凄い事になりそうですね。「見かけ倒し」よりはずっとましですが(笑)
光山市交通局
2015年05月09日 21:38
>レサレサさん

 「学研の図鑑」私も持っています。あのころ読み過ぎたせいで分解寸前の状態ですが(汗)
 子供の入学祝に最新版の図鑑も買ったのですがこちらは「一冊で自動車と込み」
 しかも機関車がたった1ページしかないという内容にがっくりきた思い出もあります。
レサレサ
2015年05月09日 22:58
>光山市交通局さん
>分解寸前の状態
私もそうですねw表紙がとれかけています。
しかし前書きの「読者のみなさんへ」にある「少し難しいかもしれませんが大人になっても役に立つ本です」はマジでそうだといわざるを得ません。

この本の基本イラスト、どうも縮尺1/150っぽいんですわ・・・さらに貨車たちまであるのでNゲージ用に参考になるというかなんというか。

残念ながら図書館で見た新版は機関車もそうですが貨車がワム80000とコキ・タキだけでした。
光山市交通局
2015年05月11日 23:40
>レサレサさん

 仰る通り「機関車・電車」の図版はNのサイズに近かった記憶がありますね。

 「陸蒸気からひかりまで」のカラー版みたいで当時は結構楽しめましたね。特に貨車や客車は編成の図版だったから楽しさも倍増でした。