日本型Nゲージの50年と思い出から・キハ35―900編
模型と工作・鉄道模型ガイドブックから
今回はキハ35の900番台ステンレス車です。
16番の作例ですがこの当時はコルゲートを纏ったボディの車両は最新鋭のイメージが強かった半面、コルゲートの表現に試行錯誤の跡を感じます。
同じコルゲート車でも近日紹介予定のEF30は「薄手の紙に鉄筆(これが何か分からない若者は多いでしょう。ガリ版刷りの印刷では必需品のアイテムで当時はどこの学校の先生の机の中にもこれがありました。もちろん普通に文房具屋で買えました)で筋を入れて切り離す」という物でした。
それに対して今回のキハ35では「アルミホイルに鉄筆で筋を入れて切り離す」と言う一見簡略なやり方で表現しています。
一見簡単そうですが、アルミホイルと言う奴は普通に引っ張りだしても結構しわが付きやすい事「ホイルを切ったり鉄筆で筋を入れる際のノイズが結構痛々しい」という問題があって私個人は余り好みません。

ですがコルゲートと言う大きな特徴のあるほかは単純な切妻のボディでドア回りも板を車体の上から張り付けるだけで済むので車両工作の中では簡単な割には効果の大きい車種ではあります。ディテーリングにそれほどこだわる必要も感じませんし。
それにしても今ではNの工作ですら「コルゲート板の別売りパーツ」と言う物が商品化されているのですから随分と便利にはなったものです。

さて、このキハ35-900ですがNゲージで出たのは意外と早く通常車体の物と併せて昭和55年頃にはエンドウでモデル化されています。上述の様に車両自体が単純な切妻の割には個性的なので製品化はNでもやりやすかったでしょう。
エンドウ版は車体全体がメッキ仕上げでまるで宇宙刑事ギャバンを思わせます(笑)実車のキハ35でもここまでピカピカな奴はなかった気もしますがこれはこれで好ましいです。
こちらは故郷の中古ショップで出物を見つけたものですが動力台車の固定用ポッチが欠損し「車体を持ち上げると動力台車がポロポロ落ちる」と言う驚愕の代物でしたが、そんなコンディションでも線路に載せたら何事もなく走ってしまうという驚くべきタフさを見せてくれています(笑)

そのキハ35ですがエンドウ版が生産を追えて大分経った平成10年近くなって何とTOMIXから再リリースされました。
しかも「TOMIXブラスシリーズ」と言う空前絶後のネーミングまで引っ提げてです(笑)
このネーミングからもわかる様に基本的にはエンドウ版そのまんま(実際には窓周りの処理に相違点がありますが言われなければわからないレベルです)な上にTOMIXのモデルなのに動力には「GMの刻印」までされているという何から何まで異色な存在でした。
さすがにこちらの900番台はステンレスらしい艶に変更されていて落ち着いた雰囲気ですが。
この後21世紀に入りMODEMOやKATOからもキハ35系はリリースされエンドウ版は急速に影を薄くして行きますがTOMIX版はまさにそのタイミングで安価な出物が出たのを秋葉のショップで見つけたものです。
まあ、上述の特徴からフルディテールでなくとも十分以上の雰囲気の出せる機種なので結構な拾い物でした。
光山鉄道管理局
HPです。「車両紹介」電車の項一部追加しました。

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16番の作例ですがこの当時はコルゲートを纏ったボディの車両は最新鋭のイメージが強かった半面、コルゲートの表現に試行錯誤の跡を感じます。
同じコルゲート車でも近日紹介予定のEF30は「薄手の紙に鉄筆(これが何か分からない若者は多いでしょう。ガリ版刷りの印刷では必需品のアイテムで当時はどこの学校の先生の机の中にもこれがありました。もちろん普通に文房具屋で買えました)で筋を入れて切り離す」という物でした。
それに対して今回のキハ35では「アルミホイルに鉄筆で筋を入れて切り離す」と言う一見簡略なやり方で表現しています。
一見簡単そうですが、アルミホイルと言う奴は普通に引っ張りだしても結構しわが付きやすい事「ホイルを切ったり鉄筆で筋を入れる際のノイズが結構痛々しい」という問題があって私個人は余り好みません。

ですがコルゲートと言う大きな特徴のあるほかは単純な切妻のボディでドア回りも板を車体の上から張り付けるだけで済むので車両工作の中では簡単な割には効果の大きい車種ではあります。ディテーリングにそれほどこだわる必要も感じませんし。
それにしても今ではNの工作ですら「コルゲート板の別売りパーツ」と言う物が商品化されているのですから随分と便利にはなったものです。

さて、このキハ35-900ですがNゲージで出たのは意外と早く通常車体の物と併せて昭和55年頃にはエンドウでモデル化されています。上述の様に車両自体が単純な切妻の割には個性的なので製品化はNでもやりやすかったでしょう。
エンドウ版は車体全体がメッキ仕上げでまるで宇宙刑事ギャバンを思わせます(笑)実車のキハ35でもここまでピカピカな奴はなかった気もしますがこれはこれで好ましいです。
こちらは故郷の中古ショップで出物を見つけたものですが動力台車の固定用ポッチが欠損し「車体を持ち上げると動力台車がポロポロ落ちる」と言う驚愕の代物でしたが、そんなコンディションでも線路に載せたら何事もなく走ってしまうという驚くべきタフさを見せてくれています(笑)

そのキハ35ですがエンドウ版が生産を追えて大分経った平成10年近くなって何とTOMIXから再リリースされました。
しかも「TOMIXブラスシリーズ」と言う空前絶後のネーミングまで引っ提げてです(笑)
このネーミングからもわかる様に基本的にはエンドウ版そのまんま(実際には窓周りの処理に相違点がありますが言われなければわからないレベルです)な上にTOMIXのモデルなのに動力には「GMの刻印」までされているという何から何まで異色な存在でした。
さすがにこちらの900番台はステンレスらしい艶に変更されていて落ち着いた雰囲気ですが。
この後21世紀に入りMODEMOやKATOからもキハ35系はリリースされエンドウ版は急速に影を薄くして行きますがTOMIX版はまさにそのタイミングで安価な出物が出たのを秋葉のショップで見つけたものです。
まあ、上述の特徴からフルディテールでなくとも十分以上の雰囲気の出せる機種なので結構な拾い物でした。
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この記事へのコメント
コルゲート板といいますとGMが確かシールのようなもの出していましたが、手持ちのTMS見る限り一時は簡単に手に入る超便利アイテムだったようですが(例:パンタに張りつけてよりリアルに加工など)、私の所では一度も見かけず、一度トタン屋根を作るために市販ストラクチャーからアルミ箔で写したら塗装に問題が生じNGw
(その後エバーグリーンのプラ板を見つけ、以後はそっちに切り替えています。)
時代によって材料の入手難易度は変わるものですね・・・そういえば以前光山市交通局さんがいわれていたTMSの「LMSジュビリーを日本型に改造する」という記事がある72年3月号を自分も手に入れた(他にも新城新鉄道のカラーグラフや無蓋車の積み荷の作り方などありがたいものが多数載っててラッキー)のですが、キャブを改造する部分で「(新しい屋根は)手元に1㎜厚のプラ板(スチロール)があり、まさに適材だったが、“一般には入手しにくいかもしれない”」とあってそれさえもない時代の話なんだなぁと痛烈に感じたことが。
(ABS樹脂は今でもそうみたいですが)
今の時代は実に恵まれているものです。
GMのコルゲート板、一昨年来近鉄のキットなどに使っていますが細かく切り揃えるのが意外に難しいですね。下手に力を入れるとコルゲートの筋が薄くなりますし(汗)
むしろ適度に気を抜いて作ったトタン屋根の小屋なんかに使うと結構いい味が出る気もします。
それにしてもここ10年くらいのマテリアルの進化と普及は工作派にはかなり有難いのではないでしょうか。不器用で鳴らした私でさえも「これはやってみよう」と思わせてしまうだけの環境は整っていますね(笑)
私が小1の頃までは関西本線で腐るほど見掛けましたから。
残念ながら電化によって101系電車に置き換えされましたけど。
関西本線以外では、片町線や奈良線などでも走ってました。
前にもコメントしましたが、模型のキハ35系はトミックスのを持ってました。
4両セットのは高価で買えないので、バラ売りをしている店を探してキハ35-900とキハ30首都圏色を1両ずつ買いました。
ライトは点かないし、座席パーツも無いので余計に割高感がありました。
私の故郷の様な寒冷地では外吊ドアの3扉車は冬場寒くて使い物にならないという事でキハ30系列は殆ど見ませんでした。
実車は旅行の折に関東鉄道辺りで見かけたのが初めてでしたね。
ブラス時代のキハ35はエンドウにしろTOMIXにしろ私も新製品当時は高くて手が出せなかったです。
MODEMOやKATOのモデルが出てから中古の値崩れが起こった様でTOMIXのを私が買った時などはKATOの2連より安い位でした。
仰る様にライトが点かずインテリアもなしでは割高感が余計強まったのでしょう。
ですがブラスの質感は今でも魅力的ではあります。
マイクロの157系は私も数年前に買えましたが価格的にはTOMIXのキハ35とほぼ同額でした。TOMIXのがそれだけ安くなったという事なのでしょうがやはりタイミングの様な物もあるかもしれませんね。
地方の中古ショップだと意外なものが安価に手に入る事も多かったですが最近はそういう事も少なくなりましたね。
例えばTOMIXのKSKタイプ、以前は500円で買えた同じショップで最近1万円近い値付けで出ていて仰天しました。秋葉原相場みたいなのが地方に波及してきたせいもあるのでしょうが考え物です。