鉄道模型と流行り物のはなし・1

 最近、近所はもとより帰省や上京時に中古ショップを見るたび感じる事から。
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 これらのショップをトータルすると普段覗いて行く中古屋は結構な数になると思うのですが、そこを覗いていてかなりの確率でお目に掛かるモデルがあります。
 TOMIXのEF63「さよなら碓氷峠」の2両セット。或いはKATOのEF63 一次形です。

 どうかするとひとつのショップに複数が並んでいる事すらありますが、これだけ出物があるのに不思議と価格が高止まりしており、そのせいかいつまでも店頭に残っている事も多いモデルです。
 (興味を持ったのでネットオークションをチェックして見ましたがこちらも大体同じ傾向で普段は殆ど入札者がいないのに、たまに安いのが出るとそこだけ入札が集中している事が多いらしいです)

 これは十数年前の碓氷峠廃止に伴う流行とモデルラッシュの残渣なのでしょう。
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 単純に思えば流行の時期にあれほど飛びついたのにいざ流行が過ぎ去れば惜しげもなく捨てられ、或いは売り払われる」事に虚しさと腹立たしさを感じる事もありますし、何か勿体ない感じを受ける事もあります。

 もしこのEF63が明らかに流行便乗型のお粗末な代物であればそれも無理ない事です。
 ですが、うちに入線しているKATOやTOMIXのEF63(2両一組の運用なら別々のメーカーの方が面白いという理由でバラを買いましたが汗)を見直してみるとどちらも非常に気合いの入ったモデルで流行を別にしても十分評価に足る出来なのです。

 この2社が出るまでEF63のNモデルと言うと1セット2万円弱の夢屋のバラキット(それも動力を1から作る奴)しかありませんでした。
 ブーム以前だったら「EF63をレイアウトで活躍させる」には2両一組の運用の性質上、バラキット2両分と16番並みの工程をNでやらなければならない技術力(塗装と動力調整のスキルを含む)が必要ですし、仮にそこまでできたにしてもその2両のEF63がレイアウト上で運用できる保証はありません。
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 ですが、もしあのブームが無ければEF63に関する限り、いつまでたってもバラキットしかないという状況だったろうという事は想像に難くありません。
 相当なベテランの車両工作オンリーの人ならともかく、レイアウト派や運転派にはこれは相当なハードルの高さだった筈です。

 そう考えるとデメリットもあるにせよ流行にもそれなりの御利益はあった気もします。

 その事については他に思うこともあるのですがそれについては次の機会に。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

2015年06月29日 12:31
こんにちわ

EF63に限った話ではなく『飽きたらポイ捨て』嫌な時代です
そんな程度なら最初から買うことないのに…
こるとれーん
2015年06月29日 22:08
今中古の売買ルートが発達したので、欲しいものを買うために必要でなくなったら売却するという考え方の人が多くなったんでしょうか。
流行ですが、私は鉄道模型全体がそうなっていると思ってます。一般に周知されたおかげで「趣味は鉄道模型です。」言えばすぐに理解してもらえるようになりました(苦笑)。しかしながらこのままこの人気が続くはずはない、と思うのは年寄りの取り越し苦労でしょうか。
光山市交通局
2015年07月02日 23:29
>南栗橋車両管理区荒川支所さん

 単純に流行に流されると自分の好みが見えなくなるようなことは確かにありますね。
 でそれが過ぎると飽きられる・・・と言いますか「本当に好きだったのか」も怪しい気もしないではないですね。

 尤も自分自身に照らし合わせてみると私も人の事は言えませんが(恥)
光山市交通局
2015年07月02日 23:33
>こるとれーんさん

 過去の鉄道ブームの折にはこの種のホビー系中古ショップが殆ど無かったという点は確かに今の現状とは異なりますね。

 だからこそ流行り廃りが目につきやすいのかもしれません。
 そういえば最近ようやく見なくなりましたが(笑)以前はどこに行ってもMAXと500系新幹線の出物が見られたものでした。

 今の現状が流行期なのかそうでないかはまだ判断しきれない部分もありますが、動向は注意してみたいですね。