懐かしの「機関車入門」から
最初に
サブブログの訪問者数が先日9万を超えましたが、当ブログも今日になって訪問者数が8万を超えました。
まるで「どんぐりの背比べ」を地で行く様な展開ですがいずれにせよ有難い事ではあります。
今後ともよろしくお願いします。

さて今回は趣向を変えて書籍ネタから
小学館の入門百科シリーズの「機関車入門」を紹介します。
70年代初めから半ば頃・昭和40年代後半の鉄道ネタの入門書は当時のSLブームを反映してからか何冊か持っているのですが、それらを今改めて俯瞰して見た印象は「玉石混交」
しっかりしたライターの書いた物は文章的にもしっかりした構成で題材や写真の選択にも意を尽くした物がありました。
その一方で明らかなブーム便乗型の書籍の中には「適当な写真を羅列して当時の流行語を適当にくっつけた適当なキャンプションをつけて終わり」と言うレベルの物も多かったのも確かです。
この種の鉄道ネタの入門書が全盛だったと思うのはSLブームの前後の時期だったと思います。
80年代のブルトレブームの頃にはケイブンシャの大百科系の豆本がこの手の入門書の中心となりましたし。

話を「機関車入門」に戻しますと
本書の煽りには「鉄道100年を走り続けた機関車の魅力を豊富な写真と絵で解説!SLファンにも大評判!!」とあります。
ここからもわかるように本書は「鉄道100年」の時期に当たる昭和47年の初版、SLブームど真ん中の登場です。
それでもこの版形の児童書としては最も登場が早かった方と記憶しています。
著者は古谷 善亮氏。
最近の鉄道ファンにはなじみのない名前と思いますが、当時の交通博物館の館長だった方です。

そのせいでしょうか当時、大人向けでもよくあったSLブームの便乗本とは一線を画した、機関車図鑑であると同時に鉄道趣味の入門書として今読み返してもよく出来た入門書だったと言えます。
どのあたりがそうかというと、SL一辺倒・機関車のキャラクター化に偏りがちな類似本の中にあって電気機関車やディーゼル機関車にも十分なページを割いている点。
機関車にまつわる歴史や海外の機関車の説明にも意を用いている点などのそれを感じます。
それを支えているひとつの要素が「非常に平易な文章で簡潔かつ十分な情報量の文章」です。
下手なライターに掛かると単なる「データの羅列の長いだけの文」になったり必要以上に「主観が入りすぎて単なるファンブックに堕してしまう」所を「誰が読んでも読みやすい内容と文章(それでいて基本となる情報が頭に入りやすい)になっている」所は今読み返して凄いと思うポイントでした。
戦後生まれ以降の鉄道ライターでこれだけの文章が書ける人がどれだけいるか疑問にすら感じるほどです。
これだけなら単なる機関車図鑑になる所ですが本書の特徴はもうひとつあります。
それは巻末にある「鉄道趣味を楽しもう」のコーナー

写真の撮影、切符のコレクション、そして鉄道模型にもそれなりにページが割かれています。
実は意外な話なのですがSLブーム当時の子供向けの入門書で鉄道模型に言及しているのは私の知る限りこの1冊しかありません。
それらについても具体例を挙げて平易な文章にまとめている辺り、実に侮れない一冊です。
光山鉄道管理局
HPです。

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しっかりしたライターの書いた物は文章的にもしっかりした構成で題材や写真の選択にも意を尽くした物がありました。
その一方で明らかなブーム便乗型の書籍の中には「適当な写真を羅列して当時の流行語を適当にくっつけた適当なキャンプションをつけて終わり」と言うレベルの物も多かったのも確かです。
この種の鉄道ネタの入門書が全盛だったと思うのはSLブームの前後の時期だったと思います。
80年代のブルトレブームの頃にはケイブンシャの大百科系の豆本がこの手の入門書の中心となりましたし。

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ここからもわかるように本書は「鉄道100年」の時期に当たる昭和47年の初版、SLブームど真ん中の登場です。
それでもこの版形の児童書としては最も登場が早かった方と記憶しています。
著者は古谷 善亮氏。
最近の鉄道ファンにはなじみのない名前と思いますが、当時の交通博物館の館長だった方です。

そのせいでしょうか当時、大人向けでもよくあったSLブームの便乗本とは一線を画した、機関車図鑑であると同時に鉄道趣味の入門書として今読み返してもよく出来た入門書だったと言えます。
どのあたりがそうかというと、SL一辺倒・機関車のキャラクター化に偏りがちな類似本の中にあって電気機関車やディーゼル機関車にも十分なページを割いている点。
機関車にまつわる歴史や海外の機関車の説明にも意を用いている点などのそれを感じます。
それを支えているひとつの要素が「非常に平易な文章で簡潔かつ十分な情報量の文章」です。
下手なライターに掛かると単なる「データの羅列の長いだけの文」になったり必要以上に「主観が入りすぎて単なるファンブックに堕してしまう」所を「誰が読んでも読みやすい内容と文章(それでいて基本となる情報が頭に入りやすい)になっている」所は今読み返して凄いと思うポイントでした。
戦後生まれ以降の鉄道ライターでこれだけの文章が書ける人がどれだけいるか疑問にすら感じるほどです。
これだけなら単なる機関車図鑑になる所ですが本書の特徴はもうひとつあります。
それは巻末にある「鉄道趣味を楽しもう」のコーナー

写真の撮影、切符のコレクション、そして鉄道模型にもそれなりにページが割かれています。
実は意外な話なのですがSLブーム当時の子供向けの入門書で鉄道模型に言及しているのは私の知る限りこの1冊しかありません。
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