GMの「商店キット」に思うこと
今回時計台ラーメンとかもじゃハウスとかを作るのでGMの商店キットを久しぶりに引っ張り出しました。
塗装やウェザリングの手間を別にすれば組み立ては簡単で駅前の商店街を作る際に重宝された方は多いと思います。
ですが素組みすると「これほど面白くない外見の建物はない」のもまた確かです。
おまけにこの商店キット、80年代に登場した当時はこれと前後してTOMIXの商店が登場し、これがまたGMそっくりな外見な上に完成品が出ている事もあってますます影が薄くなってしまいました。
今ならジオコレやジオタウンの方がまだ雰囲気のある店舗を山ほど出している状態なので分が悪いと言えば言えます。
ですが今回改造してみて思うのですが「作る楽しさいっぱい」を標榜していた時期の物だけに改造や切り継ぎがしやすいのは今でもこのキットの最大の美点と思います。
例えば同じ事をジオタウンの完成品でやろうとしても「工場で組み立てる完成品」の文法でパーツが構成されているため手を加えると言っても「改造」というより何か「手術」をやっている様な印象が伴いますしジオコレも組み立てキットが多いものの塗装済みゆえに意外と印象を変えるのが難しい感じがします。
(しかも上記のブランドは最近かなり高くなっていますし)
他のキットでもそうなのですが殊GMの建物キットは素組みよりも改造前提で使う方がはるかに生き生きとした使い方ができるのが今となっては嬉しいポイントではないでしょうか。
実際これまでの印象でも素組みで作った建物は今では大した印象が残らないのですが切り継ぎをやったり継ぎ足したりした建物の思い出は結構鮮烈だったりします。
「作った事=作り手の思い出として残りやすい」分「買ってポンと置いただけ」の完成品よりも愛着がわきやすいのがGMのキットメイクの人徳のようなものかもしれません。
同じキットメイク最近の他社の製品の一部が非常に細密なのに改造を前提としていないせいか、満足度が高い反面でどこか「作らされている感」が残ってしまうのとは対照的な印象を持ちます。
もうひとつの要素として他社製品の種類が非常に増えた事で却ってGMの商店の無個性さが生きて来る側面が出ているのも見逃せません。商店街を作る時、ジオコレをはじめとする他社製品の中にポッとGMの商店が入ると相乗効果的に街並みが生き生きして見える事があるのです。
歴史が古い商店街ほど個々の店の新築時期がまちまちになるのは当たり前である事がこの場合プラスに働いている気もします。かつてGMの社長がカタログの中で「レイアウトに明治村はいらない」と書いた事がありますがその意味では素組みでも塗装とウェザリングがしてあれば結構使えるアイテムになって来た感じもします。
尤も今ではこういう方向性がはっきり言って流行らなくなっているのも事実です。
ですがかつてのGMのような方向性のメーカーにはコンスタントに製品を供給してほしいのは(腕の伴わないポンコツモデラーの立場からしても)正直な気持ちです。
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おまけにこの商店キット、80年代に登場した当時はこれと前後してTOMIXの商店が登場し、これがまたGMそっくりな外見な上に完成品が出ている事もあってますます影が薄くなってしまいました。
今ならジオコレやジオタウンの方がまだ雰囲気のある店舗を山ほど出している状態なので分が悪いと言えば言えます。
ですが今回改造してみて思うのですが「作る楽しさいっぱい」を標榜していた時期の物だけに改造や切り継ぎがしやすいのは今でもこのキットの最大の美点と思います。
例えば同じ事をジオタウンの完成品でやろうとしても「工場で組み立てる完成品」の文法でパーツが構成されているため手を加えると言っても「改造」というより何か「手術」をやっている様な印象が伴いますしジオコレも組み立てキットが多いものの塗装済みゆえに意外と印象を変えるのが難しい感じがします。
(しかも上記のブランドは最近かなり高くなっていますし)
他のキットでもそうなのですが殊GMの建物キットは素組みよりも改造前提で使う方がはるかに生き生きとした使い方ができるのが今となっては嬉しいポイントではないでしょうか。
実際これまでの印象でも素組みで作った建物は今では大した印象が残らないのですが切り継ぎをやったり継ぎ足したりした建物の思い出は結構鮮烈だったりします。
「作った事=作り手の思い出として残りやすい」分「買ってポンと置いただけ」の完成品よりも愛着がわきやすいのがGMのキットメイクの人徳のようなものかもしれません。
同じキットメイク最近の他社の製品の一部が非常に細密なのに改造を前提としていないせいか、満足度が高い反面でどこか「作らされている感」が残ってしまうのとは対照的な印象を持ちます。
もうひとつの要素として他社製品の種類が非常に増えた事で却ってGMの商店の無個性さが生きて来る側面が出ているのも見逃せません。商店街を作る時、ジオコレをはじめとする他社製品の中にポッとGMの商店が入ると相乗効果的に街並みが生き生きして見える事があるのです。
歴史が古い商店街ほど個々の店の新築時期がまちまちになるのは当たり前である事がこの場合プラスに働いている気もします。かつてGMの社長がカタログの中で「レイアウトに明治村はいらない」と書いた事がありますがその意味では素組みでも塗装とウェザリングがしてあれば結構使えるアイテムになって来た感じもします。
尤も今ではこういう方向性がはっきり言って流行らなくなっているのも事実です。
ですがかつてのGMのような方向性のメーカーにはコンスタントに製品を供給してほしいのは(腕の伴わないポンコツモデラーの立場からしても)正直な気持ちです。
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この記事へのコメント
これで「素組だとつまらない」と言われるのは真っ四角なのが原因じゃないかと思うんですよね。
自分がやった改造パターンでこういうのがあります。(なお*は住宅キットでも可能)
【へこんだ住宅にする】*
スマブラDXというゲーム内にあった背景の家(↓の一番左の赤い屋根)を参照に製作。
ttp://www.smashbros.com/wii/jp/stages/images/stage21/stage21_080107e-l.jpg
四面中の二面はそのままですが、玄関のある面ともう一面を縦に二等分して、プラ角材をのりしろにして上から見てL型に、屋根も1/4カットして玄関すぐ上につける。
(未制作ですがやろうと思えば中と左の建物も作れそうかな?)
【モルタル製二階建てアパートor下宿にする】*
数棟分を横に直接つなぎ、内部に階段があるタイプのアパートにする。
幅が狭いので「片面廊下・もう片方に部屋が並ぶ」タイプの家屋になりそうです。
【タクシー営業所にする】
ほとんど看板建築の素組ですが、正面から見て右か左に扉のある面を使用し、そこにタクシーのガレージ(プラ板で形つくり、プラ角棒でダミーの柱)を設ける。
何号かは忘れましたがTMSで小林信夫さんがこんな感じの小さなタクシー営業所を紹介していたので、プラで作ってみようと思いました。
仰る通りGMや当時のTOMIXのストラクチャーは真四角なフォルムや敷地の物が多かったのが印象面で損していた理由の一つと思います。
あとGMに限れば家屋ならどんな家にも必ずある「掃き出し窓」が無かったのも印象的に損をしている部分ですね。
ですが工作の素材としてみればそれこそ色々にイメージが膨らませられるアイテムでもあると思います。
最初に挙げられていた「凹んだ住宅」みたいにちょっと張り出しを付けるだけでもかなり生き生きして見えますね。
「下宿」の方は最近観た某テレビ番組のタイトルに出て来るジオラマにGMのそれが出ていて思わずにやりとしましたが。