日本型Nゲージ50年思い出緊急企画(笑)・マヌ34編(一部追記)
昭和39年版の「模型と工作・鉄道模型ガイドブック」から50年前の16番モデル工作とそれ以降のNモデルの思い出を語るある意味支離滅裂な企画(汗)
今回は急遽特別企画を組みました。
というのも本書に収録されていた製作記事の中に「マヌ34暖房車」の記事があったからです。
実車のかなりのマイナーさから考えて「まさかマヌをKATOが製品化する」なんて考えもしませんでしたから。
蛇足ながら「暖房車」というのはストーブ列車の事・・・ではなくて蒸気暖房用のスチームを自力で作れない電気機関車などが客車列車を牽引する時につなげられる「走るボイラー室」みたいな車両を指します。
大概の場合ボイラーには廃車になった小型蒸気機関車のそれが転用されており、当然石炭庫と水タンクもそれに付属しています。ですから形式名こそ客車の延長の様に見えますが「煙突から煙を吐きながら電気機関車にひかれていく」という今の目から見ると一種シュールな絵面の車両であります(笑)
このマヌ34、数ある暖房車の中でも最大級の大きさを誇るそうですが、私の故郷では暖房車自体がまず目にしない存在だったので(蒸機からいきなり電気暖房対応のED75に切り替わったため)「模型と工作」の製作記事はかなり物珍しかった記憶があります。
実車の出自そのものも「トキ900の台枠に2120のボイラーを載せ台車はナハ22000系(オハ31系)の物を転用」というユニークさで印象に残りました。
(ついでながら同記事では2120は明治、ナハ22000は大正、トキは昭和と「3つの時代の車両部材の組み合わせ」という事が記されています。この点でもユニークですね)
外見もパッと見貨車とも客車ともつかない独特なものでこれまた個性的です。
「模型と工作」ハンドブック上では工作自体はペーパー車体によるものですが前後にデッキのある金属工作必須の構造な上に「燃料庫のワクの中には本物の石炭を細かく砕いたものをセメダインで貼り付けると実感的です」なんてあって面喰います。
客車の工作で「石炭」なんて言葉が出る事もなかなかないでしょうし。
それでもこのマヌ34、そこを除けば独特のボディ構造や「窓や扉が少ないので窓抜きの手間が少なそう」な点に魅力があり「もし製品が出なかったら自作に挑戦してみようか」とかねてから考えていた機種だった訳です。
と、まあそれがつい先日までの状況でした。
それがどうでしょう、あのKATOが先日「中央線普通列車セット」の中にそのマヌ34を製品化しているではありませんか(笑)
ですから、これまで紹介してきた「Nで製品化されたモデル」の中ではこのマヌ34が文字通り最新という事になる訳です。
そのマヌ34ですが最初手に取って見た印象で言うなら「意外に小さいな」と言う感じです。
最近のKATO製品らしく細密感は文句なし。確認していませんが車内にはボイラーがきちんと鎮座している様です。
(このボイラーをベースにKATOの2120が製品化…な訳ないですよね汗)
製品は「セットの中の1両」でバラ売りがされておらず今回の編成専用みたいな感じになってしまいましたがSGを装備しない機関車と組ませれば客車の編成の融通が利く性質の車両と思います。
ASSYパーツの組み合わせも意外と高いと思うので個人的にはバラ売り希望ですが・・・
本書の記事によればマヌと組ませる機関車としてはED16、EF53、ED60が、牽引される客車としてはオハ35系スハ43系辺りが似合うようです。
この記事の巻末には以下の言葉で締めくくられます。
「さあマヌ34形暖房車は寒い冬にも、みなさんのレイアウトにあたたかみをそえて走りまくります」
この記事に限らないのですが本書にはこういう素朴かつ情感ある締めの記事が多いのが今となっては懐かしいです。
光山鉄道管理局
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