関水金属のC50が入線する・その2・動力をチェックする

 先日、奇跡の様な経緯で入手できた関水金属の初代C50のはなしです。
 入線したのはいいけれど果たしてこれは自走できるでしょうか?
DSCN9438.jpg
 最初レールに乗せて通電。
 かたりともしなかった時には「ああ、やっぱり」と思いました。

 とりあえずモーターが回るかどうかをチェックするためにテンダを分解。
 このモデルはエンジンとを繋ぐドローバー固定用のねじがそのままシャシと車体を固定する構造の様です。
 そのためビス形式でありながらねじの頭がないのでドライバが使えずやっとこでそろそろと回して外す形式となっています。

 この時点で分かった事は以後のKATO蒸機と異なりテンダとエンジンの間は上述のドローバーと伝達シャフトだけで繋がっている事です。
 つまりエンジンとテンダは電気的に繋がっていない事になります。
DSCN9423.jpg
 TMSの記事をチェックするとテンダ台車は左右の金属車輪をプラの車軸でつないだもので集電は何と左右のテンダ台車枠から行なっているとの事(!)
 テンダドライブでありながら集電をすべてエンジン部で行ないテンダは動力台車のみと言う中村精密の蒸機とは逆の形式なのです。
 だからこんなに簡単にエンジンとテンダが分離された状態で売られていた訳ですし、売った側もこれを見て他の蒸機同様に電気的な接続が切れている物と判断してジャンク扱いしていた可能性もありそうです。
(事実テンダードライブでもTOMIXの旧C57を除けばテンダが分離すると集電ができずに立ち往生するモデルが大半ですし)

 だとするとこのC50の場合、異常がなければ「走らないテンダの上でモータだけが空しく回転する」と言うシュールな図が展開する事になる訳です(爆笑)
 そこで車体を外しモータをチェック。
 この時モータを触って驚きました。ほんのりとですがモータが暖かかったからです。
 これはとりあえずモータまでは通電している事を意味するのですが同時に昨年夏の悪夢だったZゲージのジャンク電機の様にモータ自体の故障の可能性が高くなります。
DSCN9429.jpg
 ややがっくりしながらモータ本体を軽くをつまんだ瞬間
 けたたましい音を立ててモータが回り始めたのにはびっくりしました。
 このモデルは昔の16番用ミニカーのモータを転用しているとの事ですが、がさつながらもモーターが生きていた事には驚くと同時に希望が湧いてきます。


 早速テンダを組み直しエンジンに接続。この時点でエンジン側のギアを手で回してとりあえず引っ掛かりがないのをチェックしていたので問題は他にある事になります。

 最初は全く反応がなかったのですがテンダを上から軽く押しつけるとようやくC50は走りだしました。
 が、指から手を離すとまた止まります。

 どうやら曲者はエンジンとテンダを接続しているゴムジョイントの劣化による抵抗の増大にあるのではないかと考え付きました。
 となると今ついている物よりもしなやかなゴムチューブをかませればきちんと走る可能性はあります。
 この種の伝達チューブは16番では定番製品で、以前宮澤のC54をレストアした時に天賞堂のパーツショップで新品を買った事があります。

 日本初のNゲージ機関車、それもモータまで16番用を使っているならチューブも16番用が使えるかもしれません。
 さてチューブを探さねば。
光山鉄道管理局
 HPです。

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この記事へのコメント

レサレサ
2016年04月19日 20:21
私もこの車両についてはうわさしか聞いたことがありませんが、シャフト部分について「古いのでカーブを曲がれない」的な話を耳にしたことがあるのですが、その辺はどうなんでしょうかね?
光山市交通局
2016年04月19日 21:54
>レサレサさん

 少なくともミニカーブの通過はまず無理ですね。
 チューブ自体かなり固いのでカーブへの追従性は高くありません。

 動力伝達チューブは50年も経過しているだけに劣化の可能性も高いと思われます。
 (ゴムだとすればそれ自体が「なま物」ですし)