偉大なる凡庸の系譜番外編・TOMIXの総合ビル

 第4モジュールに関連してストラクチャーのはなしを。

 ターミナル駅の駅舎の奥に鎮座している超高層ビル。
DSC_1550.jpg
 見ての通りTOMIXの総合ビルをいくつかつなげたものです。
 このビル、元をただせば電気街のランドマーク用に10年位前から買い足していたものです。
 電気街時代は単純に総合ビルを6個つないだもので25階建てでした。

 それ以後、ジオタウンの高架駅舎の店舗部分をエントランス階に作り直し、総合ビル自体も更に継ぎ足したので今ではトータル34階建て。
 子供の頃東京見物で登った当時日本唯一の超高層ビルの霞が関ビルにほぼ並ぶ代物になりました(笑)

 これができるのもTOMIXの総合ビルの拡張性のなせる技なのは間違いありません。
 なのは良いのですが、私個人の印象としてはこのビルはこうでもしないと映えない性質のストラクチャーと思っています。

 以前日本メーカーのNゲージのビルについて苦言ともつかない駄文を弄した事があります。
 そこでは敷地に対してメリハリのないのっぺりとした「ただの箱」みたいなのが多いとか言いたい放題でしたが(汗)それらの特徴の殆ど全てが当てはまったのがこのTOMIXの総合ビルでした。
 これ位のビルならあって当然の筈の非常階段(もしくはそれを思わせる造形)がなく窓周りの配置もなんだかおざなり。
 階数が9階建てですが縦横の比率が悪くて安定感を欠く点(2~4階分の中間階を抜いて5~7階建て程度にすればどうにか安定して見えます)
 建物としてはかなり大きいにも拘らず周囲を見回して見ても「これに似たビルが見当たらない」と言う悪い意味での個性発揮。

(あのGMの中型駅ですら、水道橋の某マンガ出版社のビルに似ているのに)
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 そんな具合なので吊るしの状態ではレイアウトに置きにくい建物のひとつでした。
 これまでに当レイアウトでは「電気街の駅ビル」及び「第2モジュールの駅前百貨店の新館」と言った使い方をしてきましたが何れも何らかの形で手を加えています。
SNShouo71IMG_3445.jpg
 とはいえ壁面、窓ガラス、エントランスの1階部分など個々のパーツだけを見れば中々良く出来ているアイテムではあります。
 ですから改造のベース、又は「マテリアルの塊」と捉えれば結構使いでのある建物ではあります。
 (但し最低でも切り継ぎ改造ができないといまひとつぱっとしない)

 今回の様な超高層ビルでは7個半のビルを継ぎ足しましたが、これ位の階数がないとこのビルのデザインが映えないと思ったからです。
 その意味では個人的には「やった甲斐があった」と思える佇まいになりました。

 皮肉な話ですが、ジオコレ、ジオタウンなどでビルの製品化が相次ぎちょっとした地方都市のレベルのビル街が吊るしの製品だけで構成できるほどになった事でようやくこの総合ビルの「個性的なデザイン」も生かせるようになった気がします。
 そう見ると、中間階をぬいたり足したりできる構造や表裏で異なる造形、一旦ばらせばマテリアルとして使える部品が多いというこのビルの真価がこれから発揮されてくるのではないでしょうか。

 実はTOMIXのビル系では「ラウンドビル」「スクエアビル」も同じ様な傾向があります。
 どちらも2,3セット買って高層化すると意外と見られる雰囲気になりますし階段部や屋上手すり、上屋などで使えそうなパーツも多い)
光山鉄道管理局
 HPです。

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