S660で走り回る
入庫この方、休日ごとにS660で飛び回っています。
S660が納車され、最初のひと月ほどで走行距離が1000キロに達しました。
いくら車を買ったとはいえ短期間でこれだけ飛び回っているのは私にとって空前の出来事です。

やはりこういう車を堪能するには屋根を開けて山岳路を走るに限ると思ってはいたのですがどうにもその機会が作れませんで、ようやく先日待ちに待ったその日が来たという次第です。
と言っても基本的に近場ですが。
排気量660CCとはいえ過給機でトルクを稼いでいる設定のエンジンのせいか意外に低回転域の粘りが感じられたのは有難い誤算でした。
これにギア比が比較的低く設定できる6速MTとの組み合わせですから登坂路でストレスを感じる事も殆どなし。
もちろん最適なギアを自分で選ばなければなりませんがこれがまるっきり苦痛になりません。
それどころかやればやるほど楽しくなってくる位で(笑)
特にシフトダウンに伴う不安感がまるで感じられないのが意外でした。
以前乗っていたG11系、G100系ではシフトダウン時のがくつきがひどくクラッチが壊れるのではないかと思えるくらいだったのですが(要は低回転域ですぐギアを繋いでいるゆえのミスなのですが)同じ事をS660でやっても驚くほどエンジンが粘ってくれます。

結果、自分でも驚くほどにシフトダウンやダブルクラッチを使う様になりました。
ダブルクラッチがあまりがくつかずにできているのは私の腕と言うよりもこの車の素性が良い証左なのだと思います。
最初はN-BOXそのまんまに聞こえたエンジン音も乗り込んでゆくほどに何となくスポーツカーっぽく感じられて来たりして徐々に洗脳されています(笑)
ブローオフバルブの開閉音もようやく聞き分けられるようになりましたがターボが小径で低速でも回転数が高いせいかタービンノイズが意外にかん高い。
歯医者さんが嫌いな人には少し辛いかも。
慣らしという事もあって山坂道でも極力最大トルクに達するまでしか回さなかったですが、余程飛ばすのでもなければこれでも十分このクルマの実力の片鱗は感じさせられました。

そして音が勇ましいのに実際はそれほど出ていないスピード。
これは着座位置の低さから来るスピード感覚の違いでしょう。
欠点として書いたのではなくむしろオーナーに無茶をやらかさせない意味ではこの車の人徳と言えます。
だって「飛ばさなくても十二分に楽しいですから」
私がよく使うルートは近所の村を突っ切り、そこから峠の17のつづら折れを一気に駆け下る典型的な山岳ルートです。
しかも前半は道自体が非常に狭いワインディングでここを安心して走れるサイズのスポーツカーは軽自動車しかありえないとすら言えるところです。

(5ナンバー車ですら擦れ違いが面倒なポイントが複数ある)
とはいえ、このルートは以前ミッレミリアのコースにも使われた事があるので極端な難コースという訳でもありません。


しかも今回のこのドライブ「防災訓練の帰り道に突然思い立った」ものだったりします。
当然私のカッコは消防の作業服(笑)
こんな事が行き当たりばったりにできることこそが田舎者の役得です。
村に入る道は勾配こそ緩やかですが林道に毛の生えた様なワインディングで見通しが効かない事夥しい。
飛ばすなんてのは問題外ですが、MTを2速に落とし、センターラインを超えない範囲で走行します。
クルマがクルマなだけに対向車に見落とされる危険もあるのでライトは常時点灯。
結構神経を使いますがそれでも車を操っている感は満点で遅くても楽しめるルートの典型でしょう。
今回はやりませんでしたが、屋根をオープンにすれば頭上はほぼ常に山々の梢が覆いかぶさり気持ちが良い事と思います。
後半は典型的なつづら折れ。
「17つづれ」というのは私が勝手に名付けたネーミングですが、急カーブと急勾配の連続でAT車でもエンジンブレーキを積極的に使わないと危ないコースです。
(ただしそれだけに燃費は伸びます)
ここをS660で駆け降りる訳ですが、正にこれはスポーツ。
3速と2速を積極的に使い分け、ダブルクラッチとブレーキングのタイミングを合わせないとすぐがくつきます。
回る瞬間は低速でも0.5~0.7位の横Gが掛かりますし常に先を読まなければならないので頭は常時動きっぱなし。
ペースとしてはAT車より遅いくらい(CVT車は特に高いギアにアップしやすいので駆け下りるときでも意外に速い)ですが楽しさははるかにこっちが上。
ところでその過程で、ぶっつけ本番で初めて「ヒール&トウ」という奴をやって見ました。
これは急なコーナーでの加減速に必要な瞬発力を得るためのテクニックですが非常な短時間に多くのプロセスがあるので練習なしでこれをやるのはまず不可能と思われる(というのがこれまでの私の経験です)ものです。
最初の1回目は中吹かしの最中にコーナーに入ってしまい失敗。

2度目は前より思い切りブレーキングしながら吹かしてみたところ見事に決まりました。
生まれて初めてヒール&トウが成功した瞬間ですがそもそものスピードが遅いので効果は全くないも同然。
私の今の腕前ではただのダブルクラッチの方がよほど速いと思います。
ですがS660のペダル配置はこれまでのMT車よりもヒール&トウがやりやすい配置になっているのが大きく寄与している事も実感しました。
私の足は26センチのサイズですがかかとにアクセル 爪先にブレーキというのがごく自然にできる距離です。
そうそう、S660専用アプリの「SOUND OF HONDA」
最初は試しの積りで入れてみましたが「時速50キロで爆走するマクラーレンホンダ」のサウンドを聞かされ続けた感想としては、アイデアとしては面白いですが、じきに飽きそう。
むしろN360とかS800のサウンドの方が車の性格には合っている気が(笑)します。
それに軽ワンボックス用のエンジンを頑張ってミッドシップスポーツ向けに手を加えてここまでに持って行った技師の皆様に失礼な気もします。
実際乗り慣れるとS660のエンジンもそれなりにスポーツカーっぽいサウンドですから。
この「なんちゃってF1アプリ」はむしろフィットとかN-ONE辺りになら似合うのではないでしょうか。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
納車まで半年ありますが、毎日が妄想ばかりです(汗)
欧州車的な官能性に欠ける所があるものの、上述のような乗り方だと国産車中ベストに近いクルマだと思います。
色々なシチュエーションでの乗り方を試しているのですが、必ずしもいい所ばかりでもなかったのでそうしたネガな部分も今後は書いていくつもりでいますのでご参考になればと思います。