趣味の原点を振り返る47 「カタログのレイアウトに憧れた」はなし


 先日の「子供の工作本のレイアウト」に関連して。

 レイアウト志向の原点というかきっかけとして「本物のレイアウトを目撃する」というのは大きなインパクトはあると思います。
 例えば万世橋時代の交通博物館とか、高田馬場時代の関水金属ショールームなどはある年代以上の方にはいい思い出だったのではないかと。
DSCN6159.jpg
(学研「少年少女工作・美術館4・動く工作」12P「も型機関車」より)
 ですが私の様な田舎者の場合はそういう大規模なレイアウトに触れる機会など殆ど無く精々が「近所の模型屋さんのショールーム」レベルでした。
 しかも70年代当時はレイアウトそのもののニーズも薄く、精々が「ナインスケール=BACHMANNの出来合いのプラスチック製のベースに線路が敷いてあるだけ」のセットが関の山です。

 ましてやTMS等の専門誌は「注文しないと手に取れない」状態ですからそちらからの情報も殆どありません。

 現実に私や同郷のレイアウトビルダーの原点たりうる存在は何だったかというとそれはかなりの確率で「当時のメーカーのカタログから」という事になります。
 先日紹介した「動く工作」に出ていたレイアウトもこの範疇に含まれると思います。
 当時の学研は西独のミニトリックスの代理店でしたからトリックスのパーツを駆使したデモ用のレイアウトを作っていた可能性は高いと思います。

 実際、カタログのレイアウトというのはひと目で「こういうのを作りたい」というモチベーションを与えてくれるようなゴージャスなものが多かった気がします。

 余談ですが16番がNにシェアを奪われた要因のひとつにもこれがあったのではないかと思います。当時の16番のカタログは車両紹介はあってもレイアウトに関してはお寒いレベルで「組みたて線路のお座敷運転」に毛の生えたレベルでしたから。
 まあ、それはそれで楽しいですが、Nのカタログはそれ自体のカラフルさも去ることながらレイアウトもかなり本格的でした。
DSCN6857.jpg(写真1)
 写真1は74年頃の関水のカタログの表紙写真ですがローカル風景を基調にしつつも立体交差とターンテーブル、山川にトンネルと「欲しい要素は全て詰まっていて」それでいて風景としての纏まりも良い物です。
 私個人の感じでも当時のレイアウトの中ではかなりの傑作だと思います。
DSCN6855.jpg(写真2)
 写真2は75年頃のトミーナインスケールのものです。
 こちらは高層ビルの付いたターミナル駅から住宅街(BACHMANNのアメリカ形ですが)、池とトンネルの付いた山へと連なるこれまたゴージャスなものです。
 DCタイプやドッグサイダーBタンク機関車がラインナップされている時期なのでミニカーブを使った支線まで付いていて同時運転したら楽しそうな雰囲気があります。
 こちらもまた関水と別の意味で傑作と言えます。
DSCN6856.jpg(写真3 エーダイナインカタログ15-16Pより引用)
 写真3は時代はやや下がりますがエ-ダイナインのカタログから
 前2者に比べると大人しめのシーナリィですが市販建造物に日本形が出始めた時期なのでそこそこ日本の近郊風に纏まっています。
 とはいえこちらも「欲しい物はとりあえず全部持ってきた」感があります。

 「動く工作」に出ていたトリックスのレイアウトにもやはりそういうゴージャス感は感じられます。

 これらのレイアウトの上を複数の編成が所狭しと走り回る様は正に夢の世界だった事でしょう。

 さて上記の3つのレイアウトに共通する印象は「幕の内弁当」です。
 限られたスペースを使いながら入れられる要素を全て詰め込みそれでいてひとつの風景として破綻させずに、しかも「ゴージャスに見せる」
 カタログ用のレイアウトに求められるすべての要素が体現されています。

 これらのレイアウトを見て「うちもレイアウトがやりたい!」と思った田舎者のファンは多分私が思っている以上に多かったのではないかと。

 最近ですと私も改造して「棚幡線」として使っている「週刊SL鉄道模型」のレイアウトもノーマルの状態のものは似た様な雰囲気を感じます。

 ですがユーザーが実際にそういうのを作ろうとするとかなりの確率で「色々な要素を詰め込み過ぎて破綻する」事も多かったのではないかと思います。
 カタログのレイアウトは後から見て「傑作だ」と認識されるくらいに「プロフェッショナルが何気なく高度なテクニックとセンスを投入して作っている」様です。
 それこそ例えて見れば「駅弁屋の人気弁当」と「素人が昨日の残り物を集めて作る弁当」くらいの差があります。

 ビギナーにそれを気付かせずにこの道に引きずり込むのですからある意味罪作りな存在でした(笑)

 で、実際にレイアウトを作って見ると「レイアウトに欲張りは禁物である」という一言が至言であると再認識する事になる訳で(汗)
光山鉄道管理局
 HPです。

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