南海クハ21201の「なんちゃって仕様」

先日紹介した鉄コレの南海1201系のはなしの続きです。
話は先週の運転会にさかのぼりますが設営に行く途中で立ち寄った某ハー●オフである物を見つけました。
鉄コレ第3弾の南海ズームカーのジャンク品です。
実は第23弾を紹介した際に鉄道模型大好きおじさんのコメントに今回の1201系にクハ21201を組み合わせたいという意味のコメントがあり、興味を持って調べてみた事がありました。
それによるとクハ21201というのは事故車の1251の足回りを利用して後のズームカー同様の車体を架装して作られた吊り掛け駆動のリニューアル車だそうです。
吊り掛けとはいえ、エアサスを奢ってなかなかのデラックスぶりですが後にズームカーが登場した事でカッコはほぼ同じなのに性能差が大きいこの編成は持て余され貴志川線(現在は和歌山電鐵)の600V区間に電装解除されたクハ21201だけが投入されラッシュ時などに1201系と3連を組んで活動していた…
と言うことらしいです。

早速手持ちのカラーブックス「日本の私鉄・南海」をひもといてみると確かにこの3連の見開きページがあります。
ここまで興味を持っていた折に中古屋でそのズームカーの出物に当たるというのは何かの導きの様な気もします。
但しクハの場合、車体がほぼ同じとはいえ、足周りはズームカーとはまるで別物ですし屋根の上にクーラーも載っていません。
おまけに今回手に入ったズームカーは2連パンタの仕様でしかも「動力化されています」
普通鉄コレの中古でパンタも動力も付いて1500円というのは狂喜物のはずですが今回ばかりは持て余す所が多そうで(笑)

とはいえ今回は「なんちゃってクハ21201」もやむなしとの考えで臨む事にします。
先ずふたつのパンタは第23弾の1201系に転用。
屋根板は手持ちのズームカーのパンタなし仕様とコンバートします。
動力はそのまま転用しますが、ここはむしろ1201系の動力化を考えずに済むだけよしとしましょう。
台車枠はできるだけ早く似た形状のものを都合する積りです。それとクーラーを撤去するか屋根板を自作するかも検討事項と言えます。
ここまでやると残るのは一番肝心な部分、カラーリングです。
生憎地元のショップには南海のカラーが揃っていないので下半分は近似色として国鉄湘南色で代用せざるを得ませんでした。
しかもスプレーの在庫が古かった事もあって吹きつけてみると粒子が粗く表面があばたになりがちです。
上半分はズームカーの奴そのまま。
こうして完成した「なんちゃってクハ21201(しかも実質「ユーレイ車」)」は23弾の1201形の先頭に立つ事になりました。
よく見ると微妙に緑のトーンが異なるのですがそれほどの違和感はありません。

むしろ「車体の繋がりの違和感があり過ぎてそっちに気を取られる」可能性の方が高いです。
ですがこういう雑多さを感じる編成は旧客ならともかく、電車ではなかなか楽しめないので楽しいのは確かです。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
塗装も画像で見る限り、綺麗に揃ってると思います。
おそらく実物は本線の車両みたいに編成単位ではなく、1両単位で全般検査や整備されてたと思われるので、少し色合いが違うほうが寧ろリアルかもしれませんね。
遅くなりましたが、コメントありがとうございます。
写真ではそこそこ粗が目立たないのですが実物を手に取ると200%(当社比)しょぼいです(大汗)
ですが今回の製作のきっかけは間違いなく鉄道模型大好きおじさんのコメントのおかげだった訳で、これがなければ鉄コレのズームカーの中古を見かけてもそのまま見逃していたと思います。
この場を借りてお礼申し上げます。
それにしてもクハ21201、外観も出自も実に個性的な車両ですね。
元々は火災事故で焼失した車両を車体新造で復旧したものですから、本来なら生まれることはなかった形式ですし、翌年に登場した21000系ズームカーに紛れ込んで急行として大活躍(加減速性能はズームカーよりも大幅に劣るので、運用は固定されていたそうです)
後に空気バネ台車に履き替えたり、座席をクロスからロングに変更したりもされています。
この時に足回りを高性能化すれば良かったんでしょうが、旧式なツリカケ式のままだったので、1500v昇圧の時に対応出来ず、4両編成のうち中間車2両は解体。
先頭車2両は休車となりました。
先頭車のうち21201は数年後、貴志川線の増結用として再起しましたが、21202は使い道が無いまま放置のあと結局解体の憂き目に(;_;)
生き残った21201も貴志川線の利用者が激減したことで廃車され、事故時の車体耐久試験に使われて、そのまま解体されたと聞きます。
まさに波乱万丈の人生(車生?)だったようです。
21201の最期についてはそちらのコメントで初めて知りました。
ありがとうございます。
それにしても、事故車から再生された車両が事故の試験に使われて終る。これこそまさに波乱万丈の生涯ですね。
>ぷさん
コメントありがとうございます。
鉄コレのモデルは物によってはクーラーやベンチレータが外せる様になっているのが有難いですね。
今回のモデルの場合は外した後の処理(要は屋根上機器の再製作)になかなか取り掛かれないでいるのが困りものです。
ですが、もうだいぶ経ちますし、そろそろ・・・でしょうか(汗)