EF70のライバル対決(笑)

 先日入線のKATOのEF70。
 前回は50年近く前の初代モデルとの比較でしたが今回は競合モデルとの比較です。
DSCN7138.jpg
 EF70は長い事KATOの製品しかなかった所に加えて最初のモデルが販売を終えてから30年近く間が開きました。交流のF級電機として一定の人気を持ってはいても板谷峠人気のEF71に比べて話題に上りにくい機種だったような気がします。
 その間隙を縫うような形でマイクロエースがEF70をリリースしたのは数年前の事です。
 しかも初期型と後期形の2種の同時リリースで。

 KATOの旧製品しか入手のしようがなかった時期に21世紀の造形水準でEF70が出たのですから当時のファンでこれに渇を癒された向きも多かったのではないでしょうか。

 私の場合は3年くらい前に中古ショップの開店セールでこれの出物を見つけて購入しましたが、当時手元にあったKATOの最終製品に比べてみるとディテーリングの進歩に結構驚かされた記憶があります。

 それから数年を経てKATOからもリニューアル品でEF70が出てきました。これはやはり並べて比べてみたいところです。

 但しマイクロの仕様は九州転属後の物でスノープラウがないなどの相違があります。
DSCN7146.jpg
 2両を並べてみるとマイクロの方がやや色調が異なりやや明るめです。個人的には安っぽい感じがしますが、流石に21世紀になってから出たモデルだけに前面周りのディテーリングはKATOのそれに引けを取りません。前面スカートのステップなどは塗り分けされていて手間が掛かっている印象です。
 一方で洗面窓周り、特に中央の柱の細さと車体と窓のシャープさはKATOに軍配が上がります。
 但し、その差はそれほど大きいものではありません。
DSCN7145.jpgDSCN7141.jpg
上がマイクロ、下がKATOのモデルですがディテーリング面での差が少ない事が分かります。
ただこの角度から見るとKATOの造形のシャープさが目を引きます。
(相対的にマイクロは造形のエッジが甘くぼてっとしていますがこれは比較対象があるから余計そう感じる面もあるかと)
DSCN7143.jpg
 ですが一番違いを感じるのが屋根上。
 マイクロの方は昔の他社モデル同様に碍子と配線が一体のプラで表現されているのに対してKATOのは配線を別パーツ化して質感を上げているのが目を引きます。
 マイクロの交流機も他の機種ではKATOのEF70同様に配線を別パーツ化しているのですがこれは製造時期の差なのかもしれません。

 走行性も数年の間が空いているせいもあってKATOスムーズさが印象的。特に短距離ながら惰行がスムーズなのはKATOの美点です。

 予想通りと言うか全般的にこの2者の実力は接近している印象です。
 EF70のモデル比較はあと一回続きます(笑)

 余談ですがこの間TOMIXがC11をリリースと言うのに驚いたばかりですがあまり間を開けずにKATOもC11のリニューアル品を出すとの由。DD13に続き現役の新モデルでKATOとTOMIXがぶつかり合う驚くべき状況になりました。どっちを予約すればいいんだろう(悩)
光山鉄道管理局
 HPです。

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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2016年11月03日 10:05
私はカトーのEF70は新旧製品どちらも所有したことがありませんが、マイクロのEF70は一時期所有していました。
失礼ながらマイクロの電気機関車は走りが重いというか、緩慢な走行性能なのが多いですが、EF70に関しては非常に静かで滑らかな走りだったのが印象的でした。
実物同様にED76(トミックス)と共通運用して、主に貨物列車を牽かせてました。

九州の現場ではEF70の評判はイマイチだったようですね。
まぁED76で事足りる運用に単純計算で1.5倍の電力を消費するEF70を使うのは、素人考えでも効率が悪いですからね。
光山市交通局
2016年11月03日 23:51
>鉄道模型大好きおじさん

 交流機の場合は普通列車が短く、貨物需要の比較的少ない地方に多いですから大型機は持て余され気味なのでしょうね。

 当時ならEF70クラスを大量に揃えるよりED75を状況に応じて重連運用する方が現実的だったのかもしれません。

 東北本線などはそういった運用が多かったですがJR貨物になってから逆に重連運用が非効率になり結果EH500なんてバケモノが新製されるようになったのですから時代は変わります(笑)

 そういえばEF70の余りについては一時直流機に改造して荷物列車を牽かせる構想もあったそうですが実際にはEF62がその役目を担ってしまい実現しなかったそうです。かつてKATOのEF70にブルトレ対策で「青いボディ」が存在したそうですが実物も危うくそうなるところだったというのが面白いですね。