レイアウトの「変転」に思うこと

今回はレイアウトの立ち位置について思う事から。
先日私のレイアウトの電気街が「作者も気付かない内にじわじわと街並みの姿が変わって行った」事について書きました。

昔の写真と比べて見て自分でも「ああ、こんなに変わったのか」とか妙な感慨にふけったものですが、これは私だけの事なのでしょうか。
造ること、飾る事がそもそもの目的であるジオラマの場合は一度完成した物に改めて手が加わる事は少ないと思います。
一方で模型の運転を楽しむためのレイアウト、特に線路配置で自己完結性の強いものについては何年か使われ続ける間にどこかで改修とか補修も含めてアップデートがされる事が多いのではないかと思います。

専門誌などで発表されるレイアウトは大概の場合「完成した時点での発表」という性格の記事が掲載される事が多いと思いますが「レイアウトの解体」とか「全面的な作り直し」という形でのレイアウトの末路はなかなか表に出る事は少ないものです。
一方で一旦完成を観て何年か、或いは何十年かにわたって使われ続けている個人のレイアウトというのも存在しているはずです。
ですがそれらについて「長期にわたって使われている間にどういうアップデートがされているか」という視点の記事を読んでみたいと思う事があります。
最近はこういう記事を観る事自体がめっきり少なくなりました。
例えばTMSでもレイアウトが16番主体だった頃は「●年目の××鉄道」なんて記事を時折目にできたものです。
実際5年も同じレイアウトを使っていれば変転や消長もあるでしょうし、作り手の趣味の変化とか周囲の環境が変化すればレイアウトもそれに合わせて変わろうという物です。
その最たるものは昭和20年代に華々しくTMS誌上を飾った故宍戸圭一氏の鴨鹿鉄道でしょうか。
30年以上経過して90年代の初め頃の「とれいん」にその健在ぶりが紹介されていたのですから大したものです。
しかもその間に変わらない所もあれば大いに変化した所もあって、当時の記事を比較してみると他人事ながら感慨にふけってしまいました。
これについては以前レイアウトの寿命という題材でこのブログでも書いた事があります。
ですがその当時は単にレイアウトの寿命という観点からの考察でしたから「同じレイアウトが年月を重ねるうちにどうアップデートされて行ったか」という観点は希薄でした。

最近は専門誌も増えているので著明なレイアウトに関して言えば「あれからどう変わって行ったのか」という記事がもっとあっても良い感じもします。
特にレイアウト用品やシステムの点でこの50年で大きく変転を繰り返しているNゲージのレイアウトについては猶のこと見て見たい所です。
この辺りは前にも書いた「レイアウトの寿命」との絡みもあったりするので10年単位で使われている現役のレイアウトがどれくらいあるのかと言う問題もありますが。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
私は時々、YouTubeでレイアウトを走らせておられる動画を拝見する時があります。その中で過去にTMSやNゲージマガジンなどで発表されていたレイアウトがあります。もちろん発表から随分年月が経っていますので、未だに健在で動画を編集して楽しまれているのだなぁーと、羨ましく見させてもらっています。
言われるように「あのレイアウトは…今」みたいな記事がもっとあっても良いですね。残念ながら解体された物も多い中、現役のレイアウト上での楽しみ方を模索される方、改良を加えて大きく変貌させている方、色々と考えられると思います。また永年の中での保守や修理の情報なども貴重かも知れません。
新しいレイアウトは見る者に新鮮ですが、そんなにどんどん出てくる新作より、いまだ進化を続けている作品も、もっと登場させてほしいと願いますね(^^)/
レイアウトと言う代物は一部のパイクを除けば一種の耐久消費財ですから「どう長く使っているか」と言う観点からの評価もあって良いのではないかと思います。
今出ている専門誌は大半が新製品広告的な記事か、製作記事も新作中心ですが、趣味として定着してから50年以上は経過していますからキャリアの長い趣味人向けのフォローもあって良いかもしれませんね。