「ひとり運転会」をやっていて思ったこと
「初心者の小さなレイアウトなら何でも走らせたいのが当然で、特急らしきEF58の4両編成が出発した同じホームに、弁慶号のひく2両の古典客車が到着するという様な、列車の長さも実物が走っていた時代も無視した鉄道となる事が多いと思います。さらに、その駅は外国製キットを組み立てたものだったりもします。
時代も国も超越してしまうのも最初のうちはよいでしょう。また模型でこそできる楽しさでもあります」
「C62の5両編成でも、客車の種類を選べば往時の特急を思い起こさせるような列車にすることができ、それが模型という物です。しかし、弁慶号に新型の客車を引かせるようなことはやめてください。せめて、列車としては一応纏まった形を取りたいものです」
(保育社カラーブックス 山崎喜陽著「鉄道模型」25Pより引用)
先日このブログに頂いたコメントをきっかけに「レンタルレイアウト店で時代設定の合わない編成を排除しようとした方々にあったという出来事」が周囲でちょっとした話題になりました。
これとは直接関係ないのですが以前、行きつけのショップの貸レイアウトで「自分は昭和××年代の車輛が好きなので自分が走らせている間は他の人も同じ年代の編成を走らせてほしい」とか言った客がいたというのをそこの御店主から伺った事もあったりします。
趣味である以上どこかしらこだわりを持つこと自体はそう悪い事とは思わないのですが、パブリックなスペースで同席している他者にそれを押し付けるというのは明らかにやり過ぎではあります。
私の所属しているクラブの運転会、あるいはグランシップとかJAMなんかを覗いてみて思うのですがそうしたスペースで手持ちの編成を走らせるのはそれ自体が一つのお祭りのようなものです。
内輪だけのお座敷運転とか自宅の中のレイアウトだけでやるのとは根本的に異なる事だと思います。
GD LINEのJOHN ALLEN氏はレイアウトを走らせる車両の種類や年代に厳格な規定を設け、他所からの持ち込みであっても設定が似合えば入線させた反面、レイアウトに似合わないと思えばどんなによく出来た車輛であっても入線させなかったという逸話があります。
但し、これは「個人の自宅にある個人用のレイアウト」だから成立する話です(あるいは完全に趣味嗜好の一致したクラブのレイアウトなんかも入るでしょう)
少なくとも他の客もいるであろう場でのそうした試行の押しつけは好ましい事ではありません。
この出来事を纏めたサイトではコメンターの方々が(多分に皮肉を込めて)わざと時代設定や地域性の異なる編成の並びの写真を並べていたりしてそれはそれで楽しませていただきました。
ただ、よく見たらこれ、2年前の出来事だったようですね。
そうしたはなしを聞いていて思い出したのが上記の1節です。
こちらの筆者も「時代設定の超越、国籍の混在は初心者のうちの楽しみでありキャリアを重ねれば徐々にそうした物から離脱してゆくもの」だと暗に語っている様な気がします。
但し結びの「弁慶号に新型の客車~」というのについては時代設定に拘るというよりも「編成としてまとまったかたちをとる」という事に真意があると思います。
実を言いますと7100形蒸機(義経号)は昭和30年代にイベントなどであちこちを練り歩き、その際に明らかに大きさの異なる昭和30年代当時の客車などにつながっていた事もあります。単に事実という点でもそういう実例があるのです。
或いはOE88、実際にこれを牽引したのはD51でしたが、本当ならば列車の性質上C62とかC53の方が似合うのにと思った方も結構多かった様です。
この種の架空編成、あるいは異なる時代や地域・国籍の編成の組み合わせを楽しむことはある意味「やる人のセンスが問われる」事でもあると思います。
例えば編成を同系色で揃えるとか、同系色の中にピンポイントで反対色を混ぜて目立たせるとかもそうでしょうし、実在しない編成であっても形態の共通点から敢えて異なる時代や国籍を組み合わせてみるというのも大いにありだと思います。
それを思いつくにはそれなりに基礎知識も必要でしょうが、それに加えて知識の量だけでは測れない「センス」が大いにものをいう世界だと思います。
これはモデリングというよりも「コーディネイト」の感覚ですし、殊完成品の種類が無闇に豊富になっている今どきのNゲージには似合う遊び方ではないかと思います。
なんて堅苦しい事を書きましたが、こんな事を書いている私のセンス自体非常に疑わしい。
先日も自宅のレイアウトで「313系と京阪1900系と京王6000系」を同時に走らせていた位ですから知れたもんです(大汗)
光山鉄道管理局
HPです。
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時代も国も超越してしまうのも最初のうちはよいでしょう。また模型でこそできる楽しさでもあります」
「C62の5両編成でも、客車の種類を選べば往時の特急を思い起こさせるような列車にすることができ、それが模型という物です。しかし、弁慶号に新型の客車を引かせるようなことはやめてください。せめて、列車としては一応纏まった形を取りたいものです」
(保育社カラーブックス 山崎喜陽著「鉄道模型」25Pより引用)
先日このブログに頂いたコメントをきっかけに「レンタルレイアウト店で時代設定の合わない編成を排除しようとした方々にあったという出来事」が周囲でちょっとした話題になりました。
これとは直接関係ないのですが以前、行きつけのショップの貸レイアウトで「自分は昭和××年代の車輛が好きなので自分が走らせている間は他の人も同じ年代の編成を走らせてほしい」とか言った客がいたというのをそこの御店主から伺った事もあったりします。
趣味である以上どこかしらこだわりを持つこと自体はそう悪い事とは思わないのですが、パブリックなスペースで同席している他者にそれを押し付けるというのは明らかにやり過ぎではあります。
私の所属しているクラブの運転会、あるいはグランシップとかJAMなんかを覗いてみて思うのですがそうしたスペースで手持ちの編成を走らせるのはそれ自体が一つのお祭りのようなものです。
内輪だけのお座敷運転とか自宅の中のレイアウトだけでやるのとは根本的に異なる事だと思います。
GD LINEのJOHN ALLEN氏はレイアウトを走らせる車両の種類や年代に厳格な規定を設け、他所からの持ち込みであっても設定が似合えば入線させた反面、レイアウトに似合わないと思えばどんなによく出来た車輛であっても入線させなかったという逸話があります。
但し、これは「個人の自宅にある個人用のレイアウト」だから成立する話です(あるいは完全に趣味嗜好の一致したクラブのレイアウトなんかも入るでしょう)
少なくとも他の客もいるであろう場でのそうした試行の押しつけは好ましい事ではありません。
この出来事を纏めたサイトではコメンターの方々が(多分に皮肉を込めて)わざと時代設定や地域性の異なる編成の並びの写真を並べていたりしてそれはそれで楽しませていただきました。
ただ、よく見たらこれ、2年前の出来事だったようですね。
そうしたはなしを聞いていて思い出したのが上記の1節です。
こちらの筆者も「時代設定の超越、国籍の混在は初心者のうちの楽しみでありキャリアを重ねれば徐々にそうした物から離脱してゆくもの」だと暗に語っている様な気がします。
但し結びの「弁慶号に新型の客車~」というのについては時代設定に拘るというよりも「編成としてまとまったかたちをとる」という事に真意があると思います。
実を言いますと7100形蒸機(義経号)は昭和30年代にイベントなどであちこちを練り歩き、その際に明らかに大きさの異なる昭和30年代当時の客車などにつながっていた事もあります。単に事実という点でもそういう実例があるのです。
或いはOE88、実際にこれを牽引したのはD51でしたが、本当ならば列車の性質上C62とかC53の方が似合うのにと思った方も結構多かった様です。
この種の架空編成、あるいは異なる時代や地域・国籍の編成の組み合わせを楽しむことはある意味「やる人のセンスが問われる」事でもあると思います。
例えば編成を同系色で揃えるとか、同系色の中にピンポイントで反対色を混ぜて目立たせるとかもそうでしょうし、実在しない編成であっても形態の共通点から敢えて異なる時代や国籍を組み合わせてみるというのも大いにありだと思います。
それを思いつくにはそれなりに基礎知識も必要でしょうが、それに加えて知識の量だけでは測れない「センス」が大いにものをいう世界だと思います。
これはモデリングというよりも「コーディネイト」の感覚ですし、殊完成品の種類が無闇に豊富になっている今どきのNゲージには似合う遊び方ではないかと思います。
なんて堅苦しい事を書きましたが、こんな事を書いている私のセンス自体非常に疑わしい。
先日も自宅のレイアウトで「313系と京阪1900系と京王6000系」を同時に走らせていた位ですから知れたもんです(大汗)
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