TOMIXのC11のはなし・その2
TOMIXのC11のはなしその2.

さて、先日来の記事の流れからするとどうしても避けて通れないのが走行性能に関する件です。
何しろ入線前からあちこちのブログで走行性能に関する問題が指摘されていて買う前から軽いながらも不安感を感じていましたから。
特にパワーパックとの相性に関する問題は2社のパックを交互に使ううちのレイアウトみたいな環境では問題になりえます。
そこでメインのクレイドルレイアウト、ミニカーブメインの棚幡線のふたつでC11を試す事になります。
線路もユニトラックとファイントラック(ミニカーブ込み)
パワーパックはTOMIXのN-1000CLとKATOのスタンダードS(どちらもうちでは制式使用しているパックです)
まずクレイドルレイアウトのモジュール部の直線で。
発進ではTOMIXとKATOの差はそれほど体感できませんでした。確かにKATOで操作する時に若干じりじりノイズは出ますがわたし的には許容範囲内です。
但し、足回りが華奢なのか微妙な線路の凹凸(特にジョイント部)では挙動が神経質になります。
特にモジュールの接合部等によく見られるジョイントの波打ちのある個所では低速で立ち往生しやすい傾向があります。
おそらくこれはこのモデルの場合、他の機関車より集電できるポイントが少ない事が関係していそうです(後述)
同じ理由で線路の汚れにも神経質なところがあるので運転前のレールのクリーニングは必須と思います(まあ、それ位ならだれでもやる事と思いますが)
実際、クリーニングの前と後ではかなり走りが違いました。

確かにスローはあまり効く方でなく、ノイズも大きい方ですが標準的なカーブでの走行性それ自体はごく普通でした。
巡航速度で客車を牽くならばどうにか使えるレベルと言えます。

普通に使う分にはそれほど問題は感じませんでしたが「1万6千円するタンク機はそれなりのスムーズさがなければならない」と思っている向きには不満を感じるかもしれません。
低速でじりじりしやすいのと加速の滑らかさが今ひとつぱっとしない点を除けばまあまあ使えそうと思いました。
ただ、これは私が買った個体だけのはなしなので、そこは勘案していただきたいところです。
さてもうひとつのミニカーブ主体の棚幡線。こちらはN-1000CLを使いました。
ここでは特にミニカーブのポイント部を中心とするS字カーブがクリアできるかが重要です。
結論から言うと棚幡線で4か所にあるポイント部でそのうち3か所まででポイントを側線側に切り替えると「先輪がポイントを割り込んで立ち往生」しました。
2か所あるS字カーブも前向きでクリアできるのは1か所。
但しいずれもバック運転では問題なくクリアします。
そのポイントもスプリングが効いている電動ポイントよりも確実に切り替わりフログ部分ががっちり固定される手動ポイント(週刊SL鉄道模型に付属した専用品)の方が幾分楽にクリアできる様です。
これはC11の先輪の追従性および先輪部に集電機構が内蔵されている点が関係していそうですが、同様の割り込みはKATOのC12やDD13でも時々見られるのでポイント自体の問題も否定できません。
140Rのミニカーブはオーバルを回る限りは専用端梁でなくても問題ありませんでしたが、ミニカーブをよく使うなら専用端梁にしておいた方が無難かと。

ところでレイアウトの高さが60センチの棚幡線の線路で目の高さにC11を通過させるとその先輪の見え方が良い雰囲気を出しているのに驚きました。
このC11の先輪パーツはNゲージとしてはかなり華奢な感じで特にスポーク部の肉の薄さは特筆ものですが、低速で走らせていると「スポークの向こうの透けて見え方」がなかなかリアルなのです。
この点ではC11に惚れこむ値打ちはあるかも。
但し、これを楽しむには少なくとも目の高さよりやや上のところを走る必要がある(出来ればシーナリィ付きのレイアウトかセクションだと完璧)のが勿体ないですが。

以下余談
特に棚幡線では走りがややぎくしゃくしがちなC11ですがおそらく集電の不安定さが原因のひとつと判断。
集電安定剤のLOCOを試しに塗布してみました。
その結果、劇的にとはいかないまでも3割から5割増し程度には走りのスムーズさは改善しました。
このC11は3軸の動輪の内二軸までにゴムタイヤが巻かれていて他の機関車よりも動輪からの集電が弱い可能性があるのでこの手のケミカルチューンはそれなりの効果は上げる様です。
とはいえ、この手は好きな人は徹底的に使いますが嫌いな人は徹底して使わないので誰にでもお勧めできる方法とは言えません。私とてこれを使うのは余程の場合なので。
少なくともレンタルレイアウトに持ち込むなら使わない方が無難と思います。
光山鉄道管理局
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さて、先日来の記事の流れからするとどうしても避けて通れないのが走行性能に関する件です。
何しろ入線前からあちこちのブログで走行性能に関する問題が指摘されていて買う前から軽いながらも不安感を感じていましたから。
特にパワーパックとの相性に関する問題は2社のパックを交互に使ううちのレイアウトみたいな環境では問題になりえます。
そこでメインのクレイドルレイアウト、ミニカーブメインの棚幡線のふたつでC11を試す事になります。
線路もユニトラックとファイントラック(ミニカーブ込み)
パワーパックはTOMIXのN-1000CLとKATOのスタンダードS(どちらもうちでは制式使用しているパックです)
まずクレイドルレイアウトのモジュール部の直線で。
発進ではTOMIXとKATOの差はそれほど体感できませんでした。確かにKATOで操作する時に若干じりじりノイズは出ますがわたし的には許容範囲内です。
但し、足回りが華奢なのか微妙な線路の凹凸(特にジョイント部)では挙動が神経質になります。
特にモジュールの接合部等によく見られるジョイントの波打ちのある個所では低速で立ち往生しやすい傾向があります。
おそらくこれはこのモデルの場合、他の機関車より集電できるポイントが少ない事が関係していそうです(後述)
同じ理由で線路の汚れにも神経質なところがあるので運転前のレールのクリーニングは必須と思います(まあ、それ位ならだれでもやる事と思いますが)
実際、クリーニングの前と後ではかなり走りが違いました。

確かにスローはあまり効く方でなく、ノイズも大きい方ですが標準的なカーブでの走行性それ自体はごく普通でした。
巡航速度で客車を牽くならばどうにか使えるレベルと言えます。

普通に使う分にはそれほど問題は感じませんでしたが「1万6千円するタンク機はそれなりのスムーズさがなければならない」と思っている向きには不満を感じるかもしれません。
低速でじりじりしやすいのと加速の滑らかさが今ひとつぱっとしない点を除けばまあまあ使えそうと思いました。
ただ、これは私が買った個体だけのはなしなので、そこは勘案していただきたいところです。
さてもうひとつのミニカーブ主体の棚幡線。こちらはN-1000CLを使いました。
ここでは特にミニカーブのポイント部を中心とするS字カーブがクリアできるかが重要です。
結論から言うと棚幡線で4か所にあるポイント部でそのうち3か所まででポイントを側線側に切り替えると「先輪がポイントを割り込んで立ち往生」しました。
2か所あるS字カーブも前向きでクリアできるのは1か所。
但しいずれもバック運転では問題なくクリアします。
そのポイントもスプリングが効いている電動ポイントよりも確実に切り替わりフログ部分ががっちり固定される手動ポイント(週刊SL鉄道模型に付属した専用品)の方が幾分楽にクリアできる様です。
これはC11の先輪の追従性および先輪部に集電機構が内蔵されている点が関係していそうですが、同様の割り込みはKATOのC12やDD13でも時々見られるのでポイント自体の問題も否定できません。
140Rのミニカーブはオーバルを回る限りは専用端梁でなくても問題ありませんでしたが、ミニカーブをよく使うなら専用端梁にしておいた方が無難かと。

ところでレイアウトの高さが60センチの棚幡線の線路で目の高さにC11を通過させるとその先輪の見え方が良い雰囲気を出しているのに驚きました。
このC11の先輪パーツはNゲージとしてはかなり華奢な感じで特にスポーク部の肉の薄さは特筆ものですが、低速で走らせていると「スポークの向こうの透けて見え方」がなかなかリアルなのです。
この点ではC11に惚れこむ値打ちはあるかも。
但し、これを楽しむには少なくとも目の高さよりやや上のところを走る必要がある(出来ればシーナリィ付きのレイアウトかセクションだと完璧)のが勿体ないですが。

以下余談
特に棚幡線では走りがややぎくしゃくしがちなC11ですがおそらく集電の不安定さが原因のひとつと判断。
集電安定剤のLOCOを試しに塗布してみました。
その結果、劇的にとはいかないまでも3割から5割増し程度には走りのスムーズさは改善しました。
このC11は3軸の動輪の内二軸までにゴムタイヤが巻かれていて他の機関車よりも動輪からの集電が弱い可能性があるのでこの手のケミカルチューンはそれなりの効果は上げる様です。
とはいえ、この手は好きな人は徹底的に使いますが嫌いな人は徹底して使わないので誰にでもお勧めできる方法とは言えません。私とてこれを使うのは余程の場合なので。
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この記事へのコメント
やはり走行にムラがあるようですね。
集電効率が悪いのはタンク機関車所以でしょうが、もう少し煮詰めれば解決する手段も有ったのではとも推測される感じです。
天窓がスライドするギミックより、走行・集電が一番大事だと思いますがね(^-^;
特にTOMIXでは初のタンク機関車ですし、40周年と謳うなら、じっくりと開発すべき物だったと思います。納期厳守だったのかな?と邪推してしまいます。
それで結果的に後出しになるKATOのC11が来週には出ますね。
安いKATOがどう仕上げてくるか?
嫌でも比較になってしまいます。
タンク機でもマイクロのC11やKATOのC12はそこそこの集電をして見せるので必ずしも「タンク機ゆえ」とは言いにくいです。フライッシュマンのDB86という先輪・従輪なしのDタンクでもこれより小さいのにかなり確実な集電をしますし。
KATOのC11が来週ですか。殆どガチンコ勝負みたいなノリになって来ましたね。実はこっちも予約しているので今月の前半だけでかなりの散財を強いられそうです。