鉄道模型の「変形」に思ったこと
今回は少し思ったことから。
先日見ていたブログのコメントで、鉄道模型のある特定メーカーの動力部のダイキャストブロックの変形・崩壊が話題になっていました。
そこのメーカーのモデルでの崩壊(膨張)事象は私自身経験していますし、その時にはかなり腐ったのも確かです。
ですが、ダイカストやホワイトメタルの変形や崩壊は(頻度はともかく)特定のメーカーだけに起こるものでしょうか。
私が聞いた範囲ではこの種の変形事象の原因としては、鋳造時の合金の配合のミス、あるいは同じく鋳造時の異物の混入が挙げられるそうです。
それも製造時に即トラブルが出るならまだ良いのですが大概の場合年単位でゆっくりと進行するだけに始末が悪いですし、外見上のハンデだけだったらまだ修正の可能性があっても動力系のフレームだったりするとその時点で即走らなくなったりします。
私の乏しい経験ではE社のEF57の屋根上モニタの変形が有名なところでしょうか。今ですと中古ショップに並ぶ同社の57で変形のない個体を見つける方がはるかに大変(それだけにそういう個体を安価で見つけた時には逆に心底驚きましたが)だったりします。
また、動力系では親類から譲り受けたM模型の16番のC54の動力系でのフレーム部のダイキャストブロックが微妙にしなる形で変形しており三軸の動輪がきちんと接地しなかったということがあります。
これに加えて話題に上がることの多い某メーカーのC53のダイカスト膨張なんかは全くネットの話題通りの壊れ方でしたし、実物こそ手にしていませんが奥にジャンクとして出されるT社のNゲージED75のいくつかに至っては床下機器一体式のダイカストユニットがリコール物のレベルすら通り越して「メタモルフォーゼのレベル」にまで変形しているものすら目にします。
実は75年当時の専門誌の工作記事の中にもこのED75のユニット変形を窺わせるトラブルが載っていますからこの問題も昨日今日の話ではない様です。
こう言う実例をいくつか見させられると鉄道模型そのものが信頼できない気にすらなりそうですが、これまでの乏しい経験からすればこうした変形はメーカーとかブランドを問わずどのモデルにも起こりうる事のようです。ただし、同じモデルでも製造ロットや時期によって変形が出るようで、事前に見分けられないだけに困ります。
ですから、ある意味全ての模型がこの手の時限爆弾を抱えている状況であるとも言えますが、40~50年経った今でも変形なく走るモデルが大半であることを思うと、これもある意味「運もの」かもしれないと思えます。
例えば上記のED75ですが、40年以上前のモデルなので40年経って変形がないならまあ大丈夫だろうと思って買ったりします。これから変形するかもしれないですが(大汗)
光山鉄道管理局
HPです。
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そこのメーカーのモデルでの崩壊(膨張)事象は私自身経験していますし、その時にはかなり腐ったのも確かです。
ですが、ダイカストやホワイトメタルの変形や崩壊は(頻度はともかく)特定のメーカーだけに起こるものでしょうか。
私が聞いた範囲ではこの種の変形事象の原因としては、鋳造時の合金の配合のミス、あるいは同じく鋳造時の異物の混入が挙げられるそうです。
それも製造時に即トラブルが出るならまだ良いのですが大概の場合年単位でゆっくりと進行するだけに始末が悪いですし、外見上のハンデだけだったらまだ修正の可能性があっても動力系のフレームだったりするとその時点で即走らなくなったりします。
私の乏しい経験ではE社のEF57の屋根上モニタの変形が有名なところでしょうか。今ですと中古ショップに並ぶ同社の57で変形のない個体を見つける方がはるかに大変(それだけにそういう個体を安価で見つけた時には逆に心底驚きましたが)だったりします。
また、動力系では親類から譲り受けたM模型の16番のC54の動力系でのフレーム部のダイキャストブロックが微妙にしなる形で変形しており三軸の動輪がきちんと接地しなかったということがあります。
これに加えて話題に上がることの多い某メーカーのC53のダイカスト膨張なんかは全くネットの話題通りの壊れ方でしたし、実物こそ手にしていませんが奥にジャンクとして出されるT社のNゲージED75のいくつかに至っては床下機器一体式のダイカストユニットがリコール物のレベルすら通り越して「メタモルフォーゼのレベル」にまで変形しているものすら目にします。
実は75年当時の専門誌の工作記事の中にもこのED75のユニット変形を窺わせるトラブルが載っていますからこの問題も昨日今日の話ではない様です。
こう言う実例をいくつか見させられると鉄道模型そのものが信頼できない気にすらなりそうですが、これまでの乏しい経験からすればこうした変形はメーカーとかブランドを問わずどのモデルにも起こりうる事のようです。ただし、同じモデルでも製造ロットや時期によって変形が出るようで、事前に見分けられないだけに困ります。
ですから、ある意味全ての模型がこの手の時限爆弾を抱えている状況であるとも言えますが、40~50年経った今でも変形なく走るモデルが大半であることを思うと、これもある意味「運もの」かもしれないと思えます。
例えば上記のED75ですが、40年以上前のモデルなので40年経って変形がないならまあ大丈夫だろうと思って買ったりします。これから変形するかもしれないですが(大汗)
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この記事へのコメント
生産国の体質と言う面は無視できませんが、上述のモデルでEF57とC54は日本製ですのでそれだけとは言い切れないところもあります。
これは私見ですが、こうした製造品質管理のトラブルと言うのは発展期の工業国では一度か二度は必ず見られる現象と思います。
かつては日本や英国もそうでしたし、鉄道模型ではありませんがトミカが中国生産になった直後はあまりの出来のひどさに一時トミカをやめようとすら思ったものです。
ですがその後、造形や品質の改善が進み3年目くらいからはかなり見られるレベルに進歩しました。現在のトミカはさらに人件費の安そうなベトナム製ですがやはり改善途上と言う印象を受けます。
とはいうものの、自分のお気に入りだったモデルがある日突然ダイカストが膨らみましたなんて事になると許しがたい気分になるのも確かで、難しいものです。
・紙製車体がすり減って繊維がボロボロになった。
・プラ板が変形して反ってしまった。
・梱包材のスポンジが塗料と反応し車両にくっついた。
・ウェイトの鉛粒がボンドと反応して膨張し煙室が破裂した。
・・・最後のは私も吹きましたよw
後に機関車視点で破裂までの経緯の話(「破裂の少し前、創造主様は私のランボードが曲がっているのを見て老眼が進んだかと首をひねりました」とかいった内容)が書かれていたほどですし。
瞬着の膨張によるウェイトの破裂の記事は私も読みました。
あれを読んだ時には「鉄道模型が10年単位で使えるかどうかも分からなかった」時期だっただけに衝撃的でしたね。
現実にはNゲージでも30,40年選手のモデルがまだ走れたりするのでこういう問題も現実味を帯びて感じられるようになった気がします。
ヤフオクより香港tomy版ED70/ED75後期版を仕入れました。ナナマルはマブチモーターのおかげか車輪汚れが酷くともそのまま走り、ナナゴはダメでした。やはり模型のモーターはマブチに限りますなぁ……。
不動のナナゴはモーターの磁石がケーシングから外れ、回転コイルに吸着し押さえ込んでいたのが最大の原因でした。これは所定の位置に戻し瞬着流しでクリア。あとは各部の分解掃除とモーター内部のブラシ摩耗粉追い出しで解結。前オーナーはギヤの回転が渋いせいと判断したのか、あちこちに古いグリスが溜まってました。
さてナナマル。車体取り付け穴周辺に割れと直下のステップ欠落あるも、屋根上高圧機器と配管にパンタは健在。これも各部の磨きにブラシ摩耗粉追い出しでより快調だろうと楽観してました。しかしながらこっちが実は重症の兆候を示してます。当記事のようなダイキャスト変形の予兆なのです。
まだ片側エンドのみですが、亀裂がじわじわ拡がりつつある状態でした。まだ分解には耐えますがいつ強度が失われるか、全く読めない状態です。モーターも台車の転がりも良好なだけに悩ましい……
貨車とか新ロットが出るたびに旧ロットを処分する人が居るようで中古屋で不思議に思っていたのですがそういう事なのかもしれませんね。軟質の手すりとか劣化で折れそうで。
>秋津のOBさん
>
返事が遅くなりました。すみません。
ダイカストの変形は早いものだと1年以内に始まる事もあるのですが、大抵年単位で進行するので油断ができないですね。
2.3年前に静岡の某店でED61の変形モデルを見かけたのですが、香港TOMIXの ED級はどれもこのリスクを抱えているのかもしれませんね(個体差は考えなければなりませんが)
>匿名希望さん
>
返事が遅くなりました。すみません。
ブラ車体もダイカスト同様経年劣化による崩壊リスクがあるのは、10年以上前から指摘されていましたね。
わたしの場合はマイクロのED91の改造中に経験しましたが、前面がパリパリに割れた時は目の前が真っ暗に汗
ブラの場合、ダイカスト以上に保管環境の影響が大きい気がします。外に出しっぱなしのモデルほどリスクは大きそうですが、20年以上物置に仕舞い込まれていた様なモデルが案外持っていたりしますし。