昭和25年のTMSに思うこと・1
先日、古本屋で再び昭和20年代のTMSを入手する機会を得ました。
創刊当時の号とかは今でも天文学的な値付けがされていますが20号を過ぎた辺りだと大概3桁価格の出物を見る事があります(但し程度は相当に悪い)
今回入手したのは通巻20号目。昭和25年5月号でその店にあった一番古い号でした。
前にも書きましたが、この頃のTMSはとにかく薄い!紙質が悪い!カラーは表紙だけでしかも写真はモノクロ!
雑誌としては今だったら新聞のチラシにもならないレベルですが、中身が熱い!!
この号の特集は「座談会・製作のコツを語る」と題してO、0番、16番などのモデラーたちが車両工作の苦労やポリシーについて語り合う物でした。この当時は16番はまだ勃興期でO、0番、1番ゲージなどがまだメインストリームだった時期と思います。
「車輌工作のよもやま話でモデラーが座談会」なんてのはこの当時ならではですね。
そこで私が読んで感銘を受けたのは以下のくだりです。
~
~なんだかこの当時のモデラーたちが一種の仙人に見えてきました。
ここではそれぞれのモデラーが自分の拘りを開陳しているのは当然なのですが「〇〇にこだわるのは自分が好きだからだ」「このサイズが自分には作りやすいから」というスタンスが誌面を通して伝わってきて久しぶりにすっきりした気分になれました。
それが例えばOJゲージの狭軌感とか言うところですらそうなのです。
そう言われてみると「好きである事には本来理屈なんかは要らない」筈です。
鉄道模型の世界では特に目立つ気がするのですが、いつから好きな理由を理論武装する必要が出てきたのでしょうか。
何かを好きになるということは一種の本能みたいなものですから、好きである事に理屈をつけるのはどこか窮屈になっていく気がします。
この辺りについては少し思うところもあるので近いうちになにか書きたいと思います。
それにしても、これを読んでいてもう一つ感じるのが、たった4ページの座談会なのに「作ることそれ自体の楽しさ」が横溢している事です。今のレベルからすると素朴そのものなのですが
車両ひとつとって見てもここの皆さんに比べると私のなんかは工作に入らない様なガラクタばかりになっているのですが、こういうのを読むと「また何か作ってみたくなってくる」という不思議な魅力のある特集でした。
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創刊当時の号とかは今でも天文学的な値付けがされていますが20号を過ぎた辺りだと大概3桁価格の出物を見る事があります(但し程度は相当に悪い)
今回入手したのは通巻20号目。昭和25年5月号でその店にあった一番古い号でした。
前にも書きましたが、この頃のTMSはとにかく薄い!紙質が悪い!カラーは表紙だけでしかも写真はモノクロ!
雑誌としては今だったら新聞のチラシにもならないレベルですが、中身が熱い!!
この号の特集は「座談会・製作のコツを語る」と題してO、0番、16番などのモデラーたちが車両工作の苦労やポリシーについて語り合う物でした。この当時は16番はまだ勃興期でO、0番、1番ゲージなどがまだメインストリームだった時期と思います。
「車輌工作のよもやま話でモデラーが座談会」なんてのはこの当時ならではですね。
そこで私が読んで感銘を受けたのは以下のくだりです。
~
「私は0と1番で自分の理想郷を築き上げたいと思っています。終戦後、ゲージの問題がいろいろ出ましたが、この二本立てでやってくると迷うことなく進めます」
「今の16番は少し細かすぎると思いますね。一般的にもっと簡略したものをすすめたいと思います」
「同感ですよ。全体を荒くしても上手に纏める事です」
「しかし実際、図面なしで作った物は何かこういい味がありますね。ユガミというかネジレみたいなものがあってー」「図面の寸法よりも大切なのは作った物の寸法です。見た寸法の狂いのないのがいい。図の寸法より目の寸法です。実物とは違います」
「僕は自分で作らねば気がすまない。人のものは走らせていても面白くないな」
「私はどんな物でも走らせるのが楽しい」
(以上鉄道模型趣味昭和25年5月号68・71ページより引用。漢字・仮名遣いなど一部現代語に修正しました)
~なんだかこの当時のモデラーたちが一種の仙人に見えてきました。
ここではそれぞれのモデラーが自分の拘りを開陳しているのは当然なのですが「〇〇にこだわるのは自分が好きだからだ」「このサイズが自分には作りやすいから」というスタンスが誌面を通して伝わってきて久しぶりにすっきりした気分になれました。
それが例えばOJゲージの狭軌感とか言うところですらそうなのです。
そう言われてみると「好きである事には本来理屈なんかは要らない」筈です。
鉄道模型の世界では特に目立つ気がするのですが、いつから好きな理由を理論武装する必要が出てきたのでしょうか。
何かを好きになるということは一種の本能みたいなものですから、好きである事に理屈をつけるのはどこか窮屈になっていく気がします。
この辺りについては少し思うところもあるので近いうちになにか書きたいと思います。
それにしても、これを読んでいてもう一つ感じるのが、たった4ページの座談会なのに「作ることそれ自体の楽しさ」が横溢している事です。今のレベルからすると素朴そのものなのですが
車両ひとつとって見てもここの皆さんに比べると私のなんかは工作に入らない様なガラクタばかりになっているのですが、こういうのを読むと「また何か作ってみたくなってくる」という不思議な魅力のある特集でした。
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