「大非常線」と秩父鉄道

今回はテレビネタから
この間サブブログで紹介したアクションドラマの「燃える捜査網」のCS放送が終了し、予定通り後番組の「大非常線」(昭和51年・ANB・東映)が放映されました。

この作品は前番組の「燃える捜査網」が人気が今ひとつだったために急遽穴埋め的に仕切り直された物らしく全10話という中途半端な本数になっています。
キャストは千葉真一、谷隼人、志保美悦子の3人が「燃える~」からスライド、テーマ曲も同番組の冒頭部をそのまま流用。主題歌に至っては「グレートマジンガー」の挿入歌の歌詞を変えただけ(歌も堀江美都子)だったりします。 (この主題歌については当時まだ珍しかったラジオのアニメ主題歌番組でも話題になっていてふたつの曲を並べて流すなんてことをやった事がありました。まあ、これは余談)
新規キャストは川地民雄、大門正明、井上誠吾、そしてひし見ゆり子。これと上記3名を加えた警視庁捜査5課の刑事たちの活躍を描くものですが「ザ・ボディガード」以来続いてきた千葉真一主演のアクションシリーズもこの4作目にして初めて「普通の刑事物」となった訳です。
ですからドラマの内容も当時としては「普通の刑事物」千葉真一のアクションシーンがやたら目立つのが特徴と言えば言える程度です。
このシリーズで私の故郷で放映されたのは本作だけなのですが、当時は「キイハンター」終了以来千葉真一のアクションドラマが絶えて放映されていなかったのでなかなか新鮮に感じた記憶があります。
(あと、当時の亡父が「大非常線」というタイトルを「大捜査線」と間違えて読んでいたのが印象に残りますw)
さて、今回このブログで本作を取り上げたのにはもうひとつ訳がありまして、それは今回の放映で初見した第3話「ダイヤモンドに愛を」
宝石強奪事件(実は宝石店主が保険金を詐取するための狂言)の手先にされた元レーサーとその恋人の悲劇を描く内容なのですが、話としてはごく凡百なのにクライマックスのアクションシーンが印象に残ったからです。
舞台は秩父の山奥。
フローリアンの覆面パトカーで犯人の乗るA30グロリアを追跡する千葉。犯人の発砲でフローリアンは崖から転落、炎上する。
間一髪脱出した千葉は、崖をよじ登り近くにあった鉱石ホッパーを使ってたまたま通過中の貨物列車に飛び乗って追跡を続行するのであった!
ここで登場する貨物列車と言うのが秩父鉄道のデキ200牽引する無蓋車の編成です。
無蓋車に取りついた千葉は走行中の列車の上を飛び移り、ついに機関車の次位の貨車に取りつきます。
そこで前方に鉄橋と道路が交差したポイントがあるのを見て取ると、走行中の貨物列車の上から真下を通過する犯人のグロリアに飛び移りそのまま屋根につかまって追跡を続行するのでした。
まあ、こんなハードなスタントのロケを国鉄が許可するとは思えませんし、山間部を通り長編成の貨物列車が多い秩父鉄道と言うのは今見るとなかなかクレバーな選択ではなかったかと
実は本作に限らず東映のアクションドラマで貨物列車絡みのスタントが撮られる時にはかなりの確率で秩父鉄道が登場するのです。
キイハンターをはじめとするTBS土曜9時のアクションドラマなんかその典型なのですが、当時故郷に居て秩父鉄道の存在自体知らなかった私の目からすると「国鉄とも違うへんな機関車のはしるテツドウ」と言った程度の認識でした。
沿線にはアクションドラマのみならず宇宙刑事や戦隊シリーズの戦闘シーンのロケ地に使われた寄居もあり東映ファンにとっては一種の聖地になるかもしれません。
さて、そのデキ200はマイクロエースから製品が出ており、犯人車のA30グロリアもカーコレクションで出ています 鉄橋もどこにでもあるデッキガーダー(TOMIX製が最適?)なのでNゲージでこのシーンのミニシーンを作るのはわりに容易だと思います。幸か不幸かどちらも持っています。
正式には「トレンチコートの刑事のフィギュアが必要」ですが。

という訳でミニシーンを作ってみました。
鉄橋は先日リリースのTOMIXのトラフガーダーを代用。背景の山はメインレイアウトの交換用、石垣に至っては「週刊SL鉄道模型」のパーツの廃物利用(笑)実は棚幡線の製作では使わないまま丸5年寝かせていたものですがまさかこんな使い方をするとは(笑9

千葉真一(?)のフィギュアは「水泳をする人」の飛び込み用人形に無理やり服を着せた(いや、塗った)という見事なまでに脈絡の無い組合わせです。
それでもどうにかドラマの一場面は再現できたので良しとしましょうか。
鉄道模型にはこういう楽しみ方もあるという事で。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
主人公(ヤクザ)と義理の親父(組長)が道路を歩いていると、突如画面左手から何か長大なものが現れ通過していきます。
・・・トラックではありません、貨車です!「セラの運炭列車」が道路を、主人公たちのすぐ横を通過していくのです。
そしてここで敵対する組の刺客が画面右から組長に襲い掛かりドスで突き刺しますが、列車の轟音で前を歩いている主人公は気が付きません。
重傷を負った組長は走れないのか、セラにつかまって逃げようとして主人公からどんどん離れていき刺客もとどめを刺そうと列車を追いかけ、前代未聞の「列車にしがみつくやつと走って追いかける奴のバトル」が開始!
・・・若松市が舞台の『狼の王子』(日活・1963)の一シーンなんですが、若松市電があったここぐらいしかありえねぇ光景だな・・・
「併用軌道上を貨物列車が走る」と言うのは個人的に魅力的なシチュエーションですね。うちのレイアウトでも時々やっていました(笑)
「狼の王子」に興味を持ったので調べてみましたが主演高橋秀樹、競演川地民雄のコテコテの日活任侠系のキャスティングですね(笑)機会があったら観てみたいです(チャンネルNECOでやってないかな)