モジュール製作番外編・陸橋の遮蔽効果のはなし

モジュールレイアウト製作中のひとコマから。
IMG_2995.jpg
前にも書きましたが今回のモジュールのアクセントになるのは実物のフォルムに似せたホテル、そして本線部分を斜めに跨ぐ4車線の陸橋です。
中でも陸橋は幅が10センチ強(実物換算で15メートル強)のレイアウト用としてはかなりワイドなもので、規格品のレール3本分に近い広さを持ちます。
これが個人のレイアウトだったら、ここまで広い陸橋はスペースの無駄遣いに見えてなかなか組み込めないと思います。
(事実私が個人用に作った展示前提でないレイアウトではここまで幅の広い道路はありません汗)

今回のモジュールでは細密さよりも「フォルムとマッスでどれだけリアリティが出せるか」に挑戦してみようかという(傍から見たら心底どうでもいい事ですがw)テーマで製作して居ますが、今回の本題はそこではありません。
DSCN5506.jpg
このモジュールは現在クレイドルレイアウトの片割れとしてエンドレスに組み込んだ状態で製作して居ます。差し替え用の風景はちゃぶ台より小さいくらいのベースに分割し、モジュールから外した状態で製作を行い、時々モジュールのベースに組み込んで風景の見え方を検討するという方式を採っています。

線路がすでに固定されているので、風景を組み込んでチェックしながら試運転の列車を走らせることができるわけで、我ながら効率的な方法だと悦に行ったりするわけですw

さて、その試運転で陸橋を組み込んでから483系のフル編成を走らせたとき、これまでよりも数段走りがリアルに見えたのに驚きました。
風景の作り込みの点では他のモジュールの方がまだ良くできていたはず(何しろ今回のモジュールはこの時点でウェザリングや細部のパーツが未取り付けの状態ですから)なのでなぜこんなにリアルに見えたのか最初はよくわかりませんでした。

ところが整備のために陸橋を取り外して走らせて見てその理由がわかりました。

実はこのクレイドルレイアウトではモジュールに隣接してエンドレスのリバースループが接続されています。陸橋なしの場合、こちらに向かってくる列車は「不自然に曲がった急カーブからの立ち上がりを車両間をカクカクさせた非常に不自然な曲がり方を見せていました(画像の線路に接続したカーブはユニトラックの249R、カントなしなので余計不自然だったわけです)

ところが陸橋を装着し、やや俯瞰気味に見下ろしてみるとその見苦しいカーブの曲がりが幅広な陸橋によって遮蔽され、恰もそんなカーブなどないかの様に直線を通過する列車だけが見えるのです。
つまり不自然なカーブが隠れたことで列車の走りがリアルに見えていたことになります。
同じ効果は例えばトンネルなどでも得られるものですが、今回は陸橋はあくまで風景のアクセントとして組み込んだものでありこうした遮蔽効果は計算していなかったので、恥ずかしながらこれまで見落としていました。
だいいち、隣にどんなモジュールが繋がるかわからない運転会用のレイアウトではこれは盲点でもあったわけです。
動画です

バッキンガムブランチやレパ・バーンなどの海外の著名なレイアウトでは二つの風景の分割点に陸橋を配することで風景の分断効果を上げていると聞いていますが、不自然なトラックプランの遮蔽にも陸橋が効果をあげるというのは結構な発見でした。

ただし、これが効果を上げるのは個人のレイアウトの様に列車を眺める支店がある程度固定された場合に限られると思います。誰がどの角度から眺めるかわからないモジュールではおそらくその効果は半減するのではないかと。

とはいえこの意外な拾い物にひととき盛り上がる私がいたのも確かですw

光山鉄道管理局
 HPです。


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